近代化の進むマレーシアの首都「クアラルンプール」には多くの高層ビルが建設されています。
普通に観光をしていても何か気になってしまう特徴的な建物が多く、あのビルは何だ?!と思われた方も多いかもしれません。
今回はクアラルンプールのランドマーク「ペトロナス・ツイン・タワー」に加え、KKR2タワーやボルテックス・タワーなど特徴的な高層ビルを20ヵ所紹介します。ぜひ、クアラルンプール観光の参考にしてみてください!
※筆者が気になった高層ビルを選んでいるため、実際の高さランキングとは異なります。予めご了承ください。
クアラルンプールの高層ビル(1〜10番)
1. ペトロナス・ツインタワー(Petronas Twin Towers)
ペトロナス・ツインタワーは、高さ451.9メートル、88階建てのツインタワーはクアラルンプールで最も高い建物。アルゼンチン出身の建築家が設計を担当し、「タワー1」は日本のハザマ(現:安藤ハザマ)が施工を担当しています。展望台からは街並みを見渡すことができ、多くの観光客で賑わっています。

2. フォーシーズンズ・プレイス・クアラルンプール(Four Seasons Place Kuala Lumpur)
フォーシーズンズ・プレイス・クアラルンプールは、KLCC地区に位置する地上74階・高さ342.5メートルの超高層混合用途ビル。設計はNRY Architectsが担当。2013〜2018年に建設され、5つ星ホテル「フォーシーズンズ・ホテル・クアラルンプール」、コンドミニアム、ショッピングモールなどが入居しています。
3. メナラ・テレコム(Menara Telekom)
メナラ・テレコムは、レムバ・パンタイ地区にある地上55階、高さ約310メートルの超高層オフィスビル。1998〜2001年に建設され、2003年2月に正式開業しています。「Hijjas Kasturi Associates」が設計を担当。テレコム・マレーシア本社のほか、ユニリーバなど国際企業のテナントも入っています。なお、「たけのこ」のような形をしていることから「Bamboo Tower」とも呼ばれています。
4. イルハム・タワー(Menara Ilham)
イルハム・タワーは、2010〜2015年に建設された地上58階、高さ約274メートルの超高層ビルです。米アップルの新本社の建設に携わった英国の建築事務所「Foster & Partners」が設計を担当。7〜35階がオフィス、39〜53階が住居として利用されています。建物のデザインは香港の中国銀行タワーに何となく似ています。
5. メナラ・ペトロナス3(Menara Petronas 3)
メナラ・ペトロナス3は、KLCC地区に位置する地上60階、高さ約267メートルの超高層ビルです。2006〜2012年に建設され、設計はペトロナスツインタワーと同じ「シーザー・ペリ(Cesar Pelli)氏」が担当。1~6階はスリアKLCC(ショッピングモール)の拡張部になっており、上層は主にオフィスフロアが占めています。
6. メイバンク・タワー(Menara Maybank)
メイバンク・タワーは、地上50階、高さ約244メートルの超高層オフィスビルで、マレーシア最大手銀行Maybankの本社です。1984〜1988年に建設され、完成当時はマレーシア最高層ビルとして都市のランドマークとなっていました。デザインは伝統的なマレー式短剣「クリス」の鞘をイメージされています。なお、日本の大成建設が建設に関わっています。
7. グランドハイアット・クアラルンプール(Grand Hyatt Kuala Lumpur)
グランドハイアット・クアラルンプールは2012年8月24日にオープンした5つ星ホテル。高さは243メートル(37階)あり、客室は370室、スイートルームが42室あります。ヒルトン大阪などを手掛けた「Bilkey Llinas Design」が設計を担当。ツインタワーにも近く、観光客に人気のホテルです。
8. バンヤンツリー・シグネチャー(Banyan Tree Signature)
バンヤンツリー・シグネチャーは、2017年に完成した地上55階、高さ約240メートルの超高層ビル。ゴールデントライアングル地区に位置しています。設計は「NWKA Architects」が担当。5つ星ホテル「バニヤンツリー・シグネチャーズ・パビリオン・クアラルンプール」が入っており、多くの部屋からペトロナスツインタワーやKLタワーがの景観が楽しめるようになっています。
9. ビスタ・タワー(Vista Tower)
ビスタ・タワーは、1991〜1994年に建設された高さ238.1メートル(62階)のオフィスビル(写真左)。2013年に完成したインテグラ・タワー(写真右)とともに、複合施設「The Intermark」を構成しています。こちらには5つ星ホテル「ダブルツリー・バイ・ヒルトン・ホテル・クアラルンプール」のほか、ショッピングモールなども併設されています。
10. ボルテックス・タワー(Vortex Tower)
ボルテックス・タワーは、2014〜2016年に建設された高さ235.34メートル(58階)の高層ビル。円柱型で少しねじられたような変わった建物になります。クアラルンプール・タワーとペトロナスツインタワーの中間に位置し、ホテルなどとして利用されています。価格も手頃で、宿泊すると良い思い出になるかもしれません。
クアラルンプールの高層ビル(11〜20番)
こちらでは200メートル台前半の建物を中心に紹介します。
また、100メートル台になりますが、観光で印象に残った建物「ケルジャ・ラヤ・タワー」、「コンプレックス・ダヤブミ」についても掲載します。
11. W クアラルンプール(W Kuala Lumpur)
Wクアラルンプールは、米国最大級の建築事務所「Skidmore, Owings & Merrill(SOM)」が設計を担当し、2018年に完成した高さ235メートル(55階)の超高層ビル。ペトロナスツインタワー近くに位置しています。建物の23階までが5つ星ホテル、24階からはレジデンスになっています。
12. エリート・パビリオン(Elite Pavilion)
エリート・パビリオンは、ショッピングモール「パビリオン・クアラルンプール」に隣接する高さ230メートル(51階)の超高層ビル。クアラルンプールの「ららぽーとBBCC」などを手掛けた「GDP Architects」が設計を担当しています。
13. フェルダ・タワー(Felda Tower)
フェルダ・タワーは、2008〜2012年に建設されたマレーシア連邦土地開発庁(Felda )のビル。高さは215.5メートル(50階)で、ヒルトン・クアラルンプールを手掛けた「RSP Architects」が設計を担当。周囲は高さ215.5メートルの「Naza Tower」などがあり、高層ビルが軒を連ねています。
14. マクシス・タワー(Maxis Tower)
マクシス・タワーは、1995〜1998年に建設された高さ213メートル(49階)のオフィスビル。ペトロナスツインタワーに隣接しています。米国の建築事務所「Roche-Dinkeloo」が設計を担当し、マレーシアの携帯電話会社「マクシス・コミュニケーションズ」の本社などが入っています。
15. JKGタワー(JKG Tower)
JKGタワーは、チョウ・キット(Chow Kit)エリアに位置する高さ210メートル(32階)のオフィスビル。「Dennis Lau & Ng Chun Man Architects & Engineers」が設計を担当し、2016年に完成しています。クアラルンプール版「エンパイアステートビル」とも言えるデザインが特徴的です。
16. ザ・セントラル・レジデンス(The Sentral Residences)
ザ・セントラル・レジデンスは2つの高層ビルで構成され、高さは210メートル(55階)です(写真左)。高層ビル建設に強みを持つ「MRCB Land」、デザイン面で強みを持つ「Quill」が開発を担当し、2017年に完成しています。住居専用のビルになります。セントラル駅近くに位置し、周辺には多くの高層ビルがあります。
17. ザ・セントレジス・クアラルンプール(The St. Regis Kuala Lumpur)
ザ・セントレジス・クアラルンプールは高さ205メートル(48階)の5つ星ホテル(写真中央)。2011〜2016年に建設され、建物やインテリアの設計は「G.A. Design」が担当。客室は208室あり、1泊4万円前後。セントラル駅に近く、どこへ行くにも便利です。
18. ル・ヌーヴェルKLCC(Le Nouvel KLCC)
ル・ヌーヴェルKLCCは、2つの高層ビルで構成されている高さ200メートル(43階、49階)の建物。2016年に完成しています。電通本社ビルなどを手掛けたフランス人建築家「ジャン・ヌーヴェル」が設計を担当、「Wing Tai Asia」が開発を担当。インテリアデザインは池渕孝一郎氏が手掛けています。
19. ケルジャ・ラヤ・タワー(Menara Kerja Raya)
ケルジャ・ラヤ・タワーは、2010〜2014年に建設された高さ175メートル(37階)の高層ビル。マレーシア公共事業省など政府系機関のオフィスなどが入っています。ショッピングモール「パビリオン・クアラルンプール」などを手掛けた「GDP Architects」が設計を担当。こちらの特徴的なビルは独立広場からも見ることができます。
20. コンプレックス・ダヤブミ(Kompleks Dayabumi)
コンプレックス・ダヤブミは、1982〜1984年に建設された高さ157メートル(35階)の建物。日本の熊谷組が施工を担当し、特徴的な外観が観光客の目を引きつけています。かつてはペトロナスの本社が入っていました。
最後に
2010年以降、多くの高層ビルが建てられており、高層ビル巡りも観光の楽しみの一つになりました。
KLCCやセントラルだけではなく、「ミッド・バレー(Mid Valley)」周辺も再開発が進められています。これからさらに多くの高層ビルが建設される予定になっており、高層ビル巡りは観光を楽しむポイントとしてもっと注目されると思います。
クアラルンプールの街歩きをする際は、ぜひ上記を参考にして頂ければ幸いです。