旅の通知表「旅カルテ」!
今回はマレーシアの首都「クアラルンプール」を取り上げます。
物価が安いクアラルンプールには日本人観光客のみならず、世界中から多くの観光客が訪れています。
航空券が比較的安く購入できることもあり、夏季、冬季休暇で旅行を計画されている方もいると思います。
おすすめ度のほか、旅行の際に気になる治安や物価、街並み、交通機関などを独自に評価しています。ぜひ、クアラルンプール観光の参考にしてみてください!
クアラルンプール観光の旅カルテ
評価項目 | 5段階評価 |
おすすめ度 | ★★★★★ |
治安 | ★★★★ |
物価 | ★★★★★ |
街並み | ★★★★ |
交通機関 | ★★★ |
英語力 | ★★★★ |
日本車比率 | ★★★ |
クアラルンプールの平均気温と降水量
※出典:気象庁ホームページ(http://www.data.jma.go.jp/gmd/cpd/monitor/climatview/frame.php)などのデータを基に筆者作成。
ベストシーズンとは?
5〜7月がベストシーズンになります。3〜4月、10〜12月はモンスーンなどの影響により、降水量が増える傾向にあります。その一方、5〜7月は比較的降水量が少なくなるほか、湿度も落ち着く傾向になるため、ベストシーズンとして挙げています。
■クアラルンプールの詳しい気候情報はこちら!
クアラルンプール観光のポイント解説
おすすめ度:★★★★★
クアラルンプールのおすすめ度は文句なしの星5つです。
ペトロナスツインタワーに代表される都会的な街並み、それでいて格安価格で宿泊できる5つ星ホテル、整備された交通機関、安定した治安、これら全てを揃えている東南アジアの都市はクアラルンプールが唯一だと言えます。
また、羽田、成田、関西国際空港から直行便が運航されており、訪問ハードルの低さもポイントです。さらに、シーズンによりますが、クアラルンプール行きの航空券はその他東南アジア行きより安い傾向にあります。航空券の安さでもおすすめの都市になります。
そのほか、世界遺産の都市「マラッカ」はバスで2時間弱、世界遺産の都市「ジョージタウン」のあるペナン島には電車とフェリーで5時間ほど、飛行機で人気のリゾート地「ランカウイ」にも行くことができます。
治安:★★★★
外務省の海外安全情報では、危険情報に関する注意喚起は行われていません(2021年3月6日現在)。
昼夜問わず主要観光エリアを中心に歩き回りましたが、治安面で特に問題を見つけることはできませんでした。KLCC地区やブキッビンタン地区は夜間でも多くの人で賑わっていますが、街の中心地でも人通りがなく、暗い場所も多くあります。念のため、夜間の女性の独り歩きは注意するようにしてください。
なお、犯罪ではバイクによるひったくりなどが報告されているため、歩道を歩く際は建物側を歩く、手荷物から目を離さないなど最低限のスリ・ひったくり対策は行うようにしてください。
■クアラルンプールの詳しい治安情報はこちら!
物価:★★★★★
クアラルンプールの物価はとにかく安いです。
ビッグマックのMセットが10.99リンギット(日本円で約300円)、1泊1万円を切る5つ星ホテルも存在します。飲料水は1.5Lで1リンギット(日本円で約26円)ほどで売られています(スーパーマーケット)。
食費については、マクドナルドなどのファストフード店では10リンギット程度、レストランでは20リンギット程度、屋台では10リンギット以下をみておけばいいと思います。ホテル代(日本円換算)の目安については、3つ星ホテルが3000円台~、4つ星ホテルが6500円台~、5つ星ホテルが1万2000円台になります。
品目 | 料金 |
水(1.5L) | 1リンギット |
炭酸飲料(1.5L) | 3.60リンギット |
日清カップヌードル | 5リンギット |
ポッキー | 3リンギット |
パン・おにぎり | 2〜3リンギット |
ビッグマックMセット | 10.99リンギット |
レストラン | 15リンギット |
屋台飯 | 7リンギット |
※1リンギット=25.65円(2020年11月28日現在)
■クアラルンプールの詳しい物価情報はこちら!
街並み:★★★★
ペトロナスツインタワーのあるKLCC地区は大都会そのものです。
グランドハイアットなどの5つ星ホテル、フェルダ・タワー(Felda Tower)やナザ・タワー(Naza Tower)などの高層ビル群があり、クアラルンプールの街の大きさに驚かされるほどです。
また、チャイナタウンなどに行くと、1900年代前半に建設された建物が多く残っており、古い街並みを見ることができる点もポイントです。そのほか、アングロ・オリエンタル・ビルディング(Anglo-Oriental Building)などアール・デコ様式の建物も多く残っています。
近代的な高層ビルと歴史ある建物の調和がクアラルンプールの街並みの魅力だと言えます。
その一方、サンウェイ・ベロシティ・モール(Sunway Velocity Mall)近くにはバラック小屋のような家が並ぶ地域もあります。そのような光と闇が存在することもいろいろな意味合いを考えるきっかけになるかもしれません。
交通機関:★★★
主要交通機関はLRT、MRT、モノレールなどの鉄道になります。
ペトロナスツインタワーや旧モスク、独立広場、ブキッビンタン地区など主要観光地には何かしらかの駅がありますが、接続の悪さや最寄り駅から遠くなる空白地帯が存在するため、評価は星3つとしています。
その一方、初乗り料金は日本円で30円弱、主要観光地間の移動では日本円で約60円ほどで移動することができます。運賃が安いため、積極的に利用できる点は観光客にとってプラスになります。
チケット料金 | |
MRT、LRT | 0.80リンギット〜 |
モノレール | 0.90リンギット〜 |
バス、KTMコミューター | 1リンギット〜 |
KLIAエクスプレス(セントラル駅⇔空港) | 55.00リンギット |
※最新の運賃については、運行するPrasarana Malaysia Berhadのホームページなどで確認してください。
英語力:★★★★
クアラルンプールに行って驚いたことは英語力の高さです。
駅やホテルはもちろん、ローカルな場所でも普通に英語でやり取りをすることが可能でした。マレーシアはマレー系(約67%)、中国系(約25%)、インド系(約7%)の民族比率になっており、異なる民族間同士では英語がよく使用されています。旅行や日常会話で使用するレベルの英語は理解できる人が多く、言語の面で困ることはありませんでした。
なお、クアラルンプール国際空港、セントラル駅などでは日本語の案内があるため、英語が話せない人でも比較的安心して訪問できる都市だと言えます。
日本車比率:★★★
海外ではタクシーで日本車比率が高まる傾向がありますが、クアラルンプールはマレーシアメーカーのプロトン(PROTON)のタクシーがよく走っています。
ただし、ホンダを筆頭に街中では日本車をよく目にします。そのほか、マレーシアメーカーのプロドゥア(Perodua)が多い一方、メルセデス・ベンツやBMWなど欧州車の比率はあまり高くありません。タイプ別では、セダンやハッチバックタイプの車が多く、ワゴンやSUVもそれなりに走っています。
なお、The Malaysian Automotive Association発表による2017年のマレーシア自動車販売シェア(9月まで)は以下の通りです。
メーカー | シェア |
プロドゥア | 35.61% |
ホンダ | 18.50% |
プロトン | 13.22% |
トヨタ | 11.59% |
日産 | 4.88% |
メルセデス・ベンツ | 2.11% |
いすゞ自動車 | 1.89% |
BMW | 1.79% |
マツダ | 1.64% |
総括
物価、治安、街並みなど、総合的にみてクアラルンプールはおすすめできる都市です。
シンガポールは別格として、それ以外の東南アジアの都市では都会的であること、街のきれいさなども評価ポイントになります。
また、3つの民族が居住していることで、様々な美味しい食べ物がある点でも観光客を楽しませてくれます。さらに、宗教が異なるため、モスクや仏教寺院、ヒンドゥー教寺院を合わせて見ることもできます。
様々な食事や文化を知ることで、より良い観光ができることもクアラルンプールの魅力だと言えるでしょう。