フランス第4の都市「リール」のおすすめ観光スポットを紹介!
世界遺産に登録されている建物があった?リール動物園の見所は?美しいステンドグラスがある教会はどこ?
今回は「世界遺産」「定番観光スポット」「おすすめの広場」「おすすめの博物館系スポット」「おすすめの教会」「おすすめの公園系スポット」「歴史的建造物など」のカテゴリーに分けてリールのおすすめ観光地を紹介します。実際に滞在した筆者が撮影した写真も掲載しますので、ぜひリール観光の参考にしてください!
世界遺産
1.リール市庁舎(Hôtel de Ville de Lille)
1924〜1932年に建設された市庁舎。リール出身の建築家「エミール・デュビッソン(Émile Dubuisson、1873〜1947年)が設計を担当、地方主義とアールデコ様式が混在した建物になります。特徴的な鐘楼は「ベルギーとフランスの鐘楼群」として世界遺産に登録されています。
高さ104メートルの鐘楼には登ることができ(100段以降はエレベーターあり)、360度のパノラマを見ることができます。なお、リール商工会議所の建物にも美しい鐘楼がありますが、そちらは世界遺産に登録されていません。間違わないように注意してください。
料金:7ユーロ(ネット割引あり)
住所:Place Augustin Laurent, 59033 Lille
アクセス:地下鉄「Mairie de Lille」駅から徒歩2分
予約サイト:https://www.lilletourism.com/
定番観光スポット
2.リール城塞(Citadelle de Lille)
1667〜1670年に建設された要塞。ルイ14世に仕えたセバスティアン・ル・プレストル(Sébastien Le Prestre)が設計を担当。五角形の形をした美しい要塞は「要塞の女王」と呼ばれています。現在は軍が管理しているため、ガイドツアー(毎週日曜日)でのみ訪問可能。予約はリール観光案内所で行うことができます。なお、要塞周辺は公園になっているため、周囲を散策することは可能です。
料金:13ユーロ(割引あり)
住所:Avenue du 43e régiment d’infanterie, 59800 Lille
アクセス:地下鉄「République – Beaux Arts」駅から徒歩20分
3.リール動物園(Zoo de Lille)
1950年に設立されたリール城塞近くにある動物園。「アフリカ」「熱帯」「南アメリカ」など6つのテーマに分けられ、約100種の動植物が展示されています。大型の肉食動物はおらず、サイやシマウマ、ミーアキャット、フクロテナガザル、レッサーパンダなどが飼育されています。そのほか、ペリカンやワライカワセミ、ショウジョウトキ、アフリカクロトキなど鳥類の展示も見所です。
料金:4ユーロ
住所:Avenue Mathias Delobel, 59000 Lille
アクセス:地下鉄「République – Beaux Arts」駅から徒歩16分
おすすめの広場
4.テアトル広場(Place du Théâtre Lille)
リール旧市街に位置する広場。広場にあるオペラ座が名前の由来で、歴史的建造物に囲まれたリールを象徴するような場所になります。リール・フランダース駅から約300メートルの通り(フェルデブ通り)でつながれており、駅から旧市街を目指す観光客が最初に訪れる場所とも言えます。なお、広場近くにはアップルストアもあります。
アクセス:地下鉄「Rihour」駅から徒歩3分
■オペラ座
1907〜1913年に建設された劇場。世界遺産「ダンケルク市庁舎」等を手掛けた「ルイ・マリー・コルドニエ(Louis Marie Cordonnier、1854〜1940年)」が設計を担当。18世紀に建設された旧オペラ座が1903年に焼失した跡地に建てられています。
■リール商工会議所
1910〜1921年に建設されたネオ・フランドル様式の建物。オペラ座と同じく、ルイ・マリー・コルドニエが設計を担当。特徴的な鐘楼の高さは76メートル。
■旧証券取引所
1652〜1653年に建設されたフランドル・ルネサンス様式の旧証券取引所。火曜日から日曜日の午後は古本市が開催されています。
5.シャルル・ド・ゴール広場(Place Charles de Gaulle)
グランプラス(Grand-Place)とも呼ばれるリール旧市街の中心地。広場中心部にはテオフィル・ブラ(Théophile Bra、1797〜1863年)が彫像を担当した「女神の柱」が建てられています。写真左側の建物は上記で紹介した旧証券取引所になります。
毎年11月下旬から12月下旬までクリスマスマーケットが開催されており、広場には観覧車が置かれ、多くの人で賑わいます。なお、リールはフランス第18代大統領「シャルル・ド・ゴール(1890〜1970年)」が生まれた場所であることから、1944年に現在の名称に変更されています。
アクセス:地下鉄「Rihour」駅から徒歩1分
おすすめの博物館系スポット
6.リール美術館(Palais des Beaux-Arts de Lille)
ナポレオン・ボナパルトの命により設立された美術館(1809年に一般公開)。現在の建物は1885〜1892年に建設されたもの。ルーベンスやダイクなどのフランドル絵画、ラファエロ・サンティ、レンブラント、エルグレコなどの作品が展示されています。そのほか、エジプトやギリシャなど古代、彫刻、歴史的なリール関連の展示物などもあります。
料金:7ユーロ
住所:Place de la République, 59000 Lille
アクセス:地下鉄「République – Beaux Arts」駅から徒歩2分
公式サイト:https://pba.lille.fr/
■県庁舎
1865〜1874年に建設された県庁舎。リール出身の建築家「シャルル・マルトー(Charles Marteau)」が設計を担当。今回はリール美術館の向かいに位置している歴史的建造物として紹介しています。
7.シャルル・ド・ゴール生家博物館(Maison natale Charles de Gaulle)
フランス・パリの国際空港の名前になっているフランス第18代大統領「シャルル・ド・ゴール(Charles de Gaulle、1890〜1970年)」の生家(母方の祖父母の家)。1983年に博物館として一般公開されており、リビングルーム、ダイニングルーム、客室などを見ることができるほか、シャルル・ド・ゴールについて学ぶことができます。
※現在は修復工事中。2020年11月22日に再開予定でしたが、ずれ込んでいるようです。
アクセス:「Gare Lille Flandres」駅から徒歩19分
おすすめの教会
8.リール大聖堂(Cathédrale Notre-Dame-de-la-Treille)
1856〜1999年に建設されたネオ・ゴシック様式の大聖堂。リール出身の建築家「シャルル・ルロワ(Charles Leroy)」のほか、現代的な特徴を持ったファサードはピア・ルイス・カーリエ(Pierre-Louis Carlier)が設計を担当。見所は多くありませんが、美しいステンドグラスは一見の価値があります。
■リール大聖堂の内部
料金:無料
住所:Place Gilleson, 59800 Lille
アクセス:地下鉄「Rihour」駅から徒歩7分
9.リール聖心教会(Église du Sacré-Cœur de Lille)
1875〜1898年に建設されたカトリック教会。ジュール・バティニー(Jules Batigny、1838〜1909年)が設計を担当。高さ75メートルの鐘楼はシャルル・サラザン(Charles Sarazin、1873〜1950年)が設計を担当し、1928年に完成したもの。シャルトルのステンドグラス工房「Ateliers Lorin」で製作されたステンドグラスが見所です。
■リール聖心教会の内部とステンドグラス
料金:無料
住所:57 Rue Solférino, 59800 Lille
アクセス:地下鉄「République – Beaux Arts」駅から徒歩8分
おすすめの公園系スポット
10.ヴォバン庭園(Jardin Vauban)
リール城塞付近に位置する1863年にオープンした庭園。パリのリュクサンブール庭園などを手掛けた造園家「ジャン=ピエール・バリエ=デシャン(Jean-Pierre Barillet-Deschamps、1824〜1873年)」が手掛けています。荒々しい岩の洞窟のような場所もあり、探検気分で楽しめる場所としておすすめです。
料金:無料
住所:Boulevard Vauban, 59000 Lille
アクセス:地下鉄「République – Beaux Arts」駅から徒歩12分
歴史的建造物など
11.ノーブル・トゥール(Noble Tour)
初代ブルゴーニュ公「フィリップ2世」の命により、15世紀に建設された要塞跡。リールで中世に築かれた要塞で唯一残るものになり、1922年にフランス歴史的記念物に指定されています。リール市庁舎近くに位置するため、市庁舎を訪れたついでに見て頂きたい歴史的建造物になります。
アクセス:地下鉄「Lille Grand Palais」駅から徒歩1分
12.パリ門(Porte de Paris)
ルイ14世の命により、1685〜1692年に建設された凱旋門(高さ29メートル)。設計を担当したシモン・ヴォラン(Simon Vollant、1622〜1694年)の傑作として位置付けられ、1875年にフランス歴史的記念物に指定されています。
アクセス:地下鉄「Lille Grand Palais」駅から徒歩5分
13.ラモー宮殿(Palais Rameau)
政治家「シャルル・ラモー(Charles Rameau、1809〜1887年)」の資金提供により、1878〜1881年に建設された建物。ムーア様式など東方系の建築様式が取り入れられているのが特徴です。2002年にフランス歴史的記念物に指定され、現在はイベント会場等として利用されています。
アクセス:地下鉄「République – Beaux Arts」駅から徒歩12分
14.リール郵便局(Hôtel des Postes de Lille)
1871〜1873年に建設された建物。建設当初から郵便局として利用されています。リール出身の建築家「ルイ・ジルカン(Louis Gilquin、1827〜1909年)」が設計を担当。1975年にフランス歴史的記念物に指定されています。
住所:8 Place de la République, 59000 Lille
アクセス:地下鉄「République – Beaux Arts」駅から徒歩1分
15.リール・グラン・パレ(Lille Grand Palais)
1994年に完成した複合施設。オランダ人建築家「レム・コールハース(Rem Koolhaas)」とスリランカ人建築家「セシル・バルモンド(Cecil Balmond)」が設計を担当。ゼニスアリーナ、展示ホールなどからなり、ビヨンセやレニー・クラヴィッツなどがライブを行っています。
アクセス:地下鉄「Lille Grand Palais」駅から徒歩4分
治安情報について
都市の規模の割にホームレスが多い印象です。しかし、旧市街中心部、リール・フランダース駅周辺など観光客が訪れるエリアは安全度が高いと言えます。
旧市街から南に行ったムーラン(Moulins)、ワザンム(Wazemmes)が治安の悪いエリアとして知られていますが、筆者が訪問した際は特に問題を感じませんでした。しかし、観光客が訪れるようなエリアではないため、訪れない方が無難です。
なお、筆者が旧市街を訪れていた際、急に肩を叩かれ、親指を立てて何かを言われるといったことがありました。相手が笑顔だったため、きっと何かいいことを言われたのだろうと思います。このような出会いも大切にすると、思い出に残る観光ができると思います。
以上、リールは安全に観光が楽しめる街だと思います。ぜひ、みなさんもリール観光を楽しんでみてください!