パリの物価を一刀両断!滞在費を節約する秘策があった?!

パリのシャンゼリゼ通り(Avenue des Champs-Élysées) パリ

みなさんはフランスの首都「パリ」の物価について、どのようなイメージをお持ちですか?

ルイ・ヴィトンやシャネル、ディオールなど世界的に人気の高いハイブランドが生まれた街は、日本人のみならず世界中の人達が憧れる場所でもあります。そのため、物価が高い印象は持てても、安い印象はあまり持てないかもしれません。

今回は実際に何度も滞在した筆者がパリの物価について調査。食料品、飲料水などの価格はスーパーマーケットの「カルフール」、「モノップ」で調べています。また、ビッグマックセット(M)の価格、ホテル代、飲食費なども紹介。「旅行者」向けに特化した情報になりますので、パリ観光を計画されている方は参考にしてください。

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パリの物価について

■物価の高さ(5段階評価):★★★★

パリの物価についてはやや高めとなる星4つで評価しています。ビッグマックセット(M)の価格は8.10ユーロ(約980円)になり、フランス・ニースやイタリア・ローマより高い水準になります。また、ホステルは1泊3000円前後と、こちらも高め。ペニンシュラなど著名5つ星ホテルは軒並み1泊10万円を超えています。

その一方、スーパーマーケットで売られている商品の価格については、その他ヨーロッパ都市とあまり変わりません。飲料水(1.5L)は0.20ユーロ(約24円)で、日本人にとってはとても割安感があります。しかし、レストランはとにかく高く、日本のように1000円以下で美味しい定食が食べられるところはまずありません。予算はピンキリですが、25〜45ユーロ(約3000〜5400円)ほど出せばある程度食事ができるレストランがあります。

■フランスの付加価値税について

付加価値税(消費税)は20%(標準税率)。商品によって軽減税率が適用され、農水産品(食用以外)やレストランなどは10%、食品や書籍などは5.5%になります。同じ店舗で購入した商品でも、品目によって税率が異なる場合があるので注意してください。なお、一つの店舗で総額175ユーロ以上の商品を購入する場合、免税になる可能性があります。詳細は購入する店舗に確認してください。

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滞在費のモデルケース(1人で1週間滞在した場合)

  • 4つ星ホテルの料金(6泊):7万2000円
  • 飲食費(飲料水、食事):4万5000円
  • 交通費(空港間移動含む):6000円
  • お土産・その他費用:1万3500円

合計:13万6500円

4つ星ホテルは1泊1万2000円で計算(通常の掃除、ベッドメイキングはチップ不要)。飲食費は1日55ユーロ、最終日は少なめにして合計370ユーロで計算。交通費は10回券✕2(29.80ユーロ)、シャルル・ド・ゴール国際空港とパリ北駅の往復(20ユーロ)の合計49.80ユーロで計算。お土産・その他費用はパリ・ミュージアム・パス(4日券)の62ユーロ、お土産代の50ユーロの合計112ユーロで計算しています。

なお、ホテルのグレードや飲食費、お土産などの費用を削減すれば、もっと安く滞在することも可能です。これからホテル代、飲食費などを紹介しますので、そちらから滞在費をイメージしてみてください。

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パリのホテル代について

リッツ・パリ(Ritz Paris)

ランク 1泊あたりの料金(目安)
5つ星ホテル 4万円前後
4つ星ホテル 1万円台前半
3つ星ホテル 9000円前後
2つ星ホテル 6000円前後
ホステル 3000円前後

※料金は宿泊するホテルやシーズン、予約時期によって異なります。上記は一つの目安として参考にしてください。

ドミトリー形式のホステルは1泊3000円前後と高め。専用バスルーム付きで1泊5000〜6000円台から宿泊できるホテルはありますが、北駅周辺など治安に不安があるエリアばかりです。宿泊される際は一桁区、特に凱旋門からバスティーユ広場を直線で結んだ線の周辺がおすすめです。

5つ星ホテルは早期予約で、インターコンチネンタル・パリ・アベニュー・マルソー(InterContinental Paris Avenue Marceau)が1泊2万4000円台と、お得に宿泊することができます。高いところでは、ザ・ペニンシュラ・パリ(The Peninsula Paris)が1泊10万円台半ば、リッツ・パリ(Ritz Paris※写真)は1泊10万円台後半、マンダリン・オリエンタル・パリ(Mandarin Oriental, Paris)が1泊13万円台半ばからになります。

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パリの飲食費について

パリのパン屋さんで食べたパンとオムレツ

品目 料金
飲料水(1.5L) 0.20ユーロ
コカ・コーラ(1.75L) 1.99ユーロ
オレンジジュース(1L) 2.45ユーロ
1664のビール(250ml) 0.60ユーロ
ポテトチップス(130g) 1.05ユーロ
バナナ(5本) 1.99ユーロ
ミックスサラダ(200g) 1.95ユーロ
フルーツサラダ(350g) 4.15ユーロ
ビッグマックセット(M) 8.10ユーロ
レストラン 35ユーロ

※1ユーロ=124.50円(2020年11月28日現在)

ビッグマックセット(M)、レストランを除く、全品目はスーパーマーケット「カルフール」と「モノップ」で調査した価格になります。店舗により価格が異なる場合があるため、あくまで目安として考えてください。

飲料水は1.5リットルで0.20ユーロ(約24円)と格安。しかし、ヨーロッパは水が安いため、パリが特別安いというわけではありません。日本でも有名なヴォルビック(1.5L)は0.49ユーロ(約59円)、エビアン(1.5L)は0.55ユーロ(約66円)でした。そのほか、コカ・コーラに割高感はありませんが、オレンジジュースはイタリアなどと比較した場合、やや割高との印象を受けました。

ビッグマックセット(M)の価格については8.10ユーロ(約980円)で、フランス・ニースの7.30ユーロ(約880円)、イタリア・ローマの6.90ユーロ(約830円)より高い水準でした。レストランについてはやや高めです。10ユーロ以下で食べられるところは少ないですが、オペラ座付近の日本食レストランが集まるエリアでは8〜10ユーロほどでラーメンが食べられます。外食費を節約した方、日本食が恋しくなった方におすすめです。

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イートインスペースが滞在費節約の秘策に!

パリのスーパー「モノップ」

写真はパリ近郊のアウトレット近くにあるモノップになります。テーブル席のほか、窓側に4人ほど座れるカウンター席があります。パリ市内にあるモノップ、カルフールにも同様のカウンター席が併設されている店舗があります。

多くの店舗でカウンター席の横に電子レンジが設置されており、冷凍食品でもその場で温めて食べることができます。パスタやリゾットが4〜6ユーロ台で購入でき、フォークなども置かれています。フォークなどが置かれていない場合は、店員さんに声を掛けると貰えます。なお、現地の方はあまり利用していないため、基本的に座れることが多いです。そのため、食べていると少しだけ視線を感じることになりますが、滞在費を節約したい方にはおすすめです。

パリの主要交通機関の料金

パリのサン=トギュスタン駅

パリの主要交通機関は地下鉄、郊外急行鉄道(RER)、バス、トラムになります。チケット(t+ tickets)は共通(RERはゾーン1まで)で、主な料金は以下の通りです。

  • 1回券:1.90ユーロ
  • 10回券:14.90ユーロ

※バスに乗車する際、ドライバーからチケットを購入する場合は1回券が2ユーロになります。

■パリ・ビジット(Paris Visite)

パリ・ビジット(カード)は日数に応じて地下鉄などが乗り放題になるほか、凱旋門の入場料が20%オフ、モンパルナスタワーの入場料が25%割引になるなど、各種特典も付いています。料金は以下の通りです。

  • 1日乗車券:12.00ユーロ
  • 2日乗車券:19.50ユーロ
  • 3日乗車券:26.65ユーロ
  • 5日乗車券:38.35ユーロ

※t+ tickets、パリ・ビジットともに駅の窓口や券売機から購入できます。

なお、パリ・ビジットについては、1日乗車券は7回以上、2日乗車券は11回以上、3日乗車券は15回以上、5日乗車券は21回以上乗らないと元が取れない計算になります。筆者はそこまで電車を利用しないため、いつもt+ ticketsの10回券を購入しています。

※「パリ・ビジット」と「パリ・ミュージアム・パス」は別物になるので注意してください。

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パリの主要観光地の入場料

パリのルーブル美術館(Musée du Louvre)

観光地 料金
●凱旋門 12ユーロ
●ヴェルサイユ宮殿 20ユーロ
●ルーブル美術館 17ユーロ
●オルセー美術館 12ユーロ
エッフェル塔 10ユーロ〜
ガルニエ宮殿(オペラ座) 12ユーロ
●パンテオン 9ユーロ
●ドーム教会(ナポレオンの墓) 12ユーロ
モンパルナス・タワー 18ユーロ
イヴ・サンローラン・パリ美術館 10ユーロ

パリの観光地巡りでは「パリ・ミュージアム・パス」がおすすめです。上記リストでは黒丸(●)の付いた施設に入ることができます。そのほか、ピカソ美術館やロダン美術館、装飾芸術美術館、ステンドグラスが美しいサント・シャペル教会なども対象になります。料金は以下の通りです。

  • 2日券:48ユーロ
  • 4日券:62ユーロ
  • 6日券:74ユーロ

凱旋門、ヴェルサイユ宮殿、ルーブル美術館、オルセー美術館だけでも合計61ユーロになります。ヴェルサイユ宮殿、ルーブル美術館は見学だけで半日ほど掛かるため、ゆっくり見たい方には4日券がおすすめ。なお、ルーブル美術館は入場予約を行う必要があります。詳しい情報は公式サイトを確認してください。

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総括

  • ビッグマックセット(M)はローマより高額
  • ホステルは1泊3000円前後、5つ星では10万円超のホテルも
  • 外食費はとにかく高い!イートインの活用などで節約は可能

観光客視点で見ると、パリはモナコより物価が高い都市になります。外食費、ホテル代の高さは頭の痛いところです。外食費はイートインなどで節約可能ですが、ホテル代はあまりケチらない方がいいと思います。安いホテルは治安の悪いエリアが多いので、少々高くても一桁区、有名な観光地の近くに宿泊することをおすすめします。

また、観光地巡りではパリ・ミュージアム・パスが本当におすすめです。作品などを鑑賞することはもちろん、有効期間内では入場できる施設がトイレ代わりにもなります。まさに一石二鳥です。海外旅行の食あたりは珍しいことではありません。ミュージアム・パスを持っておくと、トイレ面でも安心して観光が楽しめると思います。

ぜひ、上記を参考にパリ観光を計画してみてください!