フランスの首都「パリ」で教会巡りをしてみませんか?
火災前のノートルダム大聖堂の内部とは?人気観光地「サクレクール寺院」の見所は?ナポレオン・ボナパルトが眠る教会とは?パリ最古のステンドグラスが見られる教会はどこ?
今回は「世界遺産」「その他の教会」のカテゴリーに分けて、パリでおすすめしたい教会10ヵ所を紹介します。キュリー夫人が埋葬されている霊廟なども掲載していますので、パリ観光の参考にしてください。
世界遺産
1.ノートルダム大聖堂(Cathédrale Notre-Dame de Paris)
ノートルダム大聖堂は、1163~1345年に建設されたゴシック様式の教会。フランス革命後、1844〜1864年にフランス人建築家「ウジェーヌ・エマニュエル・ヴィオレ・ル・デュク」の指揮の下、建物は修復・改装されています。ナポレオン・ボナパルトの戴冠式が行われた場所として知られ、バラ窓の美しいステンドグラスなどが人々を魅了しています。なお、2019年4月15日に大規模火災が発生、現在は修復に向けた取り組みが行われています。一般公開は2024年末に再開される見通しです。
■ノートルダム大聖堂の内部(火災前)
■ノートルダム大聖堂のステンドグラス(火災前)
住所:6 Parvis Notre-Dame – Place Jean-Paul II, 75004 Paris(地図)
最寄り駅:地下鉄4号線「Saint-Michel – Notre-Dame」駅
公式サイト:https://www.notredamedeparis.fr/
2.マドレーヌ寺院(Église de la Madeleine)
マドレーヌ寺院は、1763~1842年に建設された新古典主義建築のカトリック教会。フランス革命中は建設が中断され、1806年に工事が再開、1842年に完成しています。全長108メートル、幅43メートル、高さ30メートの建物は、古代ギリシア建築の建築様式「コリント式」の柱に囲まれています。見所はジュールス・クロード・ジーグラー(Jules-Claude Ziegler)が手掛けたフレスコ画などになります。
料金:無料
住所:Place de la Madeleine, 75008 Paris(地図)
最寄り駅:地下鉄8、12、14号線「Madeleine」駅
公式サイト:http://www.eglise-lamadeleine.com/
■マドレーヌ寺院の内部
3.アンヴァリッド(ドーム教会)
アンヴァリッド(Invalides)とは、旧廃兵院やドーム教会などの複合体を指します。ドーム教会は1677〜1706年に建設されたもの。ルイ14世の首席建築家「ジュール・アルドゥアン=マンサール(Jules Hardouin-Mansart、1646〜1708年)」が設計を担当。ナポレオン・ボナパルト、ナポレオン2世などの墓があります。なお、ドーム教会や軍事博物館は一般公開されています。
料金:15ユーロ
住所:129 Rue de Grenelle, 75007 Paris(地図)
最寄り駅:地下鉄13号線「Varenne」駅
公式サイト:https://www.musee-armee.fr/
4.サント・シャペル(Sainte Chapelle)
サント・シャペルは、13世紀に建設されたゴシック様式の礼拝堂。キリストの聖遺物「荊冠」などを収容するために建設されました。フランス革命中に建物の一部が破壊されますが、19世紀に修復されています。13世紀半ばに製作されたパリ最古のステンドグラスは圧巻です!
料金:11.5ユーロ
住所:8 Boulevard du Palais, 75001 Paris(地図)
最寄り駅:地下鉄4号線「Cité」駅
公式サイト:http://www.sainte-chapelle.fr/
5.サン・ルイ・アン・リル教会(Église Saint-Louis-en-l’Île)
サン・ルイ・アン・リル教会は、1624~1726年に建設されたカトリック教会。パリ発祥の地とも呼ばれる「サン=ルイ島」に位置しています。フランソワ・ル・ヴォー(François Le Vau)が設計を担当。アントワーヌ・コワペル、シャルル=アンドレ・ヴァン・ロー、ノエル・アレなどの絵画が見所です。
■サン・ルイ・アン・リル教会の内部
料金:無料
住所:19 bis Rue Saint-Louis en l’Île, 75004 Paris(地図)
最寄り駅:地下鉄7号線「Pont Marie」駅
その他の教会
6.サクレ・クール寺院(Basilique du Sacré-Cœur)
サクレ・クール寺院は、1875~1914年に建設されたロマネスク・ビザンティン様式の教会。モンマルトルの丘に位置し、教会前の広場からはパリの景色が一望できます。教会内の撮影は禁止ですが、天井に施されたフランス最大のモザイク装飾が見所になります。
■訪問の際の注意点
モンマルトルの丘の入口付近には黒人のミサンガ売りが複数います。「友情の印」などと言い、ミサンガを結ぼうとしてきます。ミサンガを結ばれた場合は5〜10ユーロほど請求してくるほか、断ってもしつこくつきまとう、腕を掴む、暴言を吐くなど本当に悪質です。その他観光客のためにも、絶対に関わらないようにしてください。
料金:無料(一部有料エリアあり)
住所:35 Rue du Chevalier de la Barre, 75018 Paris(地図)
最寄り駅:地下鉄2号線「Anvers」駅
7.パンテオン(Panthéon)
パンテオンは、1757~1790年に建設された新古典主義建築の霊廟。パリの守護聖人「聖ジュヌビエーブ」を祀るために造られた教会が起源になるため、おすすめ教会として紹介しています。ジャック・ジェルメン・スフロ等が設計を担当。ジャン=ジャック・ルソーやヴィクトル・ユーゴー、ジョゼフ=ルイ・ラグランジュ、キュリー夫人などが埋葬されています。
料金:11.5ユーロ
住所:Place du Panthéon, 75005 Paris(地図)
最寄り駅:地下鉄10号線「Cardinal Lemoine」駅
8.贖罪礼拝堂(Chapelle Expiatoire)
贖罪礼拝堂は、1815〜1826年に建設された新古典主義建築の礼拝堂(旧マドレーヌ墓地)。フランス革命でギロチン処刑されたルイ16世、王妃マリー・アントワネットが埋葬されていた場所になり、1815年に2人の遺体がサン=ドニ大聖堂に移された後、こちらの礼拝堂が建てられました。1914年にフランス歴史文化財として登録されています。
料金:6ユーロ
住所:29 Rue Pasquier, 75008 Paris(地図)
最寄り駅:地下鉄9号線「Saint-Augustin」駅
9.サン=ジェルマン=デ=プレ教会(Église Saint Germain des Prés)
サン=ジェルマン=デ=プレ教会は、パリ王国の王「キルデベルト1世(497?〜558年)」の命により、6世紀に建設された修道院付属の教会。パリで最も古い教会の一つ。建物は11〜13世紀に再建され、ロマネスク様式、ゴシック様式が混在しています。象徴である鐘楼はパリで最も古く、1170年に完成(1604年に再建)したものになります。なお、メロヴィング朝の国王や哲学者「ルネ・デカルト」などが埋葬されています。
料金:無料
住所:3 Place Saint-Germain des Prés, 75006 Paris(地図)
最寄り駅:地下鉄4号線「Saint-Germain-des-Prés」駅
10.サンテティエンヌ・デュ・モン教会(Église Saint-Étienne-du-Mont)
サンテティエンヌ・デュ・モン教会は、パンテオン近くに位置する1492〜1626年に建設された教会。6世紀頃に建てられた教会が起源。17世紀に製作されたパイプオルガン、ファサード等に施された彫刻、ステンドグラスなどが見所です。以下のステンドグラスは、かつて存在したサント=ジュヌヴィエーヴ修道院などが描かれています。
■サンテティエンヌ・デュ・モン教会の内部
■サンテティエンヌ・デュ・モン教会のステンドグラス
料金:無料
住所:Place Sainte-Geneviève, 75005 Paris(地図)
最寄り駅:地下鉄10号線「Cardinal Lemoine」駅
最後に
今回は「パリのセーヌ河岸」として世界遺産に登録されている教会、サクレ・クール寺院など観光地として人気の高い教会を中心に、パリでおすすめしたい教会10ヵ所を紹介しました。
建設された年、見所などを掲載していますので、それらを知ることで教会の見え方が違ってくると思います。有料になりますが、サント・シャペルのステンドグラスは本当におすすめです。美しさ、規模ともに圧巻ですので、ぜひ訪れてみてください!
※上記の教会の場所は以下のグーグルマップ(緑色)で確認してください。