ニースは南仏観光の最重要拠点!
ニースはフランス南東部に位置し、景観の美しさからバカンス目的で世界中から観光客が訪れています。目の前には地中海が広がり、南欧特有の狭い旧市街も観光客を楽しませてくれます。
今回は筆者が何度も訪れて印象に残った15カ所をおすすめ観光地として紹介します。ニース近郊にある絶対に訪れていただきたい穴場スポットも掲載しますので、ぜひニース観光の参考にしてください!
ニースのおすすめ観光地
1.ニース・ヴィル駅(Gare de Nice-Ville)
1867年に開業したTGVなどが発着する南仏観光の拠点となる駅。観光の玄関口になるため、観光スポットの一つとして紹介しています。駅前にはニースの観光センターがあるほか、スーパーマーケットのモノップ(Monop’)もあります。しかし、駅前周辺はイスラム化しているほか、黒人男性がたむろしている場所も見られたので、夜間外出する際は注意してください。
■ニース・ヴィル駅内
2.マセナ広場(Place Masséna)
1843~1844年にジョセフ・バーニア(Joseph Vernier)によって設計された広場。ニース観光の中心地になっており、トラムが走る周囲の景観は美しいの一言。
広場近くにはブランド店が軒を連ねるパラディ通り(Rue Paradis)、ヴェルダン通り(Avenue de Verdun)があります。さらに、広場からニース・ヴィル駅側に向かって伸びるジャン・メドサン通り(Avenue Jean Médecin)には、ギャラリー・ラファイエット・ニース(Galeries Lafayette Nice)のほか、ザラ(ZARA)やH&Mなどファストファッションブランド店も多く、ショッピング街になっています。
フォンテーヌ・ドゥ・ソレイユ(Fontaine du Soleil)
マセナ広場にある噴水。ニースで生まれ、イタリア統一運動を推進したジュゼッペ・ガリバルディ(Giuseppe Garibaldi)を称えるために、死後1891年に建設されています。
3.コリーヌ・ドゥ・シャトー公園(Parc de la Colline du Château)
7世紀頃の要塞が起源。11世紀頃から城の建設が開始されましたが、1705年に破壊されています。現在は公園として利用されており、小高い丘にあるためこれぞ“ニース”という写真(以下の写真)が撮影できます。ニース港側も撮影できるため、絶対に訪れるべきスポットになります。
■コリーヌ・ドゥ・シャトー公園から撮影したニースの街並み
4.アルベール1世庭園(Jardin Albert 1er)
1852年にオープンした公園。日本やアメリカ、オーストラリア、ヒマラヤ原産の様々な植物が植えられています。ベンチもあり、マセナ広場にあるモノップ(Monop’)等で購入した昼食を食べることができます。さらに公園内にはニースのフランス併合100周年を記念したモニュメント「Monument du Centenaire」、メリーゴーランドなどもあります。
5.プロムナード・デ・ザングレ(Promenade des Anglais)
ニース・ヴィル駅から約1キロの場所にある18世紀に整備された遊歩道。ビーチ沿いを歩くことができるため、観光客に人気の場所になっています。通り沿いには「ハイアット・リージェンシー・ニース・パレ・ドゥ・ラ・メディテラネ」といった人気ホテルが多いのも特徴です。なお、2016年7月14日、フランス革命記念日にトラックを利用したテロ事件が発生した場所になります。革命記念日など人が集まるイベントに行かれる際は注意をするようにしてください。
■I LOVE NICEのモニュメント
プロムナード・デ・ザングレをコリーヌ・ドゥ・シャトー公園方向に向かった歩くとこちらのモニュメントがあります。筆者が訪れた際はインスタなど記念撮影をする観光客で賑わっていました。ニースの美しい海岸線とともに記念写真を撮れば良い思い出になると思います。
6.ヴィエイユ・ヴィル(Vieille Ville)
ヴィエイユ・ヴィル地区がニースの旧市街になり、ニース観光一番の見所と言える場所になります。入り組んだ細い道はまるで迷路のようであり、私達を未知の世界に引き込むような魅力的な街並みが広がっています。
多くの観光客が訪れることからお土産屋さんが多く、レストランなど飲食店も軒を連ねています。旧市街は広くなく、1〜2時間ほどで街歩きが楽しめます。マセナ広場に隣接しているので、ぜひ訪れてみてください。
なお、以下の写真は左から1400年代に建設された時計塔に起源を持つクロックタワー(Tour de l’Horloge)、石鹸や各種調味料を取り扱う「Le Comptoir Familial」、サレヤ広場のレストラン街になります。
7.ニース港(Port de Nice)
サルデーニャ王国の第2代国王「カルロ・エマヌエーレ3世」の命によって造られた港。1748年から1世紀以上に渡って建設作業が行われました。ニースとコルシカ島のアジャクシオ(Ajaccio)、バスティア(Bastia)などを結ぶフェリーが運航されており、バスティアまでは往復55ユーロほど(大人1人)。
なお、周囲には19世紀に建設された教会「Église Notre-Dame-du-Port de Nice」、アンティークショップの「Puces de Nice」、各種レストランなどがあります。夜でも港に入ることができ、上記写真のような景色を見ることができます。
ニースのおすすめ教会
8.サン・レパラート大聖堂(Cathédrale Sainte-Réparate)
1650~1699年に建設されたバロック様式のカトリック教会。1000年代に建設された礼拝堂が起源。その後、13世紀に教会が建設された歴史を持つ。周囲には多くのレストランがあり、食事時になると多くのお客さんで賑わいます。また、旧市街の中心地にもなるため、お土産屋さんなども多くあります。
9.サン・ジャック・ル・マジュール教会(Église Saint-Jacques-le-Majeur de Nice)
1607~1650年に建設されたバロック様式のカトリック教会。イエズス会の大学が建設され、大学の礼拝堂として機能していました。しかし、イエズス会は1773年に追放されています。
10.ニース・ノートルダム寺院(Basilique Notre-Dame de Nice)
1864~1868年に建設されたニース最大の教会。ネオゴシック様式の建物はフランス・アンジェのサン・モーリス大聖堂に触発されたものだと言われています。建築家「シャルル・ルノルマン(Charles Lenormand)」が設計を担当。夜は写真のようにライトアップされています。マセナ広場から伸びるジャン・メドサン通り(Avenue Jean Médecin)沿いにあるため、夜でも安心して見ることができます。
ニースのおすすめ美術館
11.ニース近代・現代美術館(MAMAC)
1990年にオープンした美術館。イブ・ベイヤード(Yves Bayard)等が設計を担当。コレクション数は1300点以上。モダンアート、ポップアートなど約300名の近現代芸術家の作品を中心に展示されています。
ヨーロッパの近代芸術ではイヴ・クライン(Yves Klein)、セザール・バルダッチーニ(César Baldaccini)、ニキ・ド・サンファル(Niki de Saint Phalle)など。ポップアートではアンディ・ウォーホル(Andy Warhol)、ロイ・リキテンスタイン(Roy Lichtenstein)などの作品が展示されています。
12.シャガール美術館(Musée National Marc Chagall)
著名画家マルク・シャガール(1887~1985年)の作品が展示されている美術館。ユダヤ系のシャガールはロシア(現ベラルーシ)に生まれた後、第二次世界大戦の影響でアメリカに亡命した後、以前居住していたパリに戻り、1966年から死ぬまでニースで暮らしました。
ニースのおすすめ買い物スポット
13.ヴェルダン通り(Avenue de Verdun)
マセナ広場とプロムナード・デ・ザングレを結ぶ全長約400メートルの通り。カルティエ(Cartier)やエルメス(HERMÈS)、ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)などがブティックを構え、パラディ通り(Rue Paradis)を含めてこの辺りがニースのブランド店街になります。
14.サレヤ広場の花市場(Marché aux Fleurs Cours Saleya)
1897年に設立された世界初の卸売切り花市場。旧市街「サレヤ広場(Cours Saleya)」に位置しています。ホテルスタッフなど現地の人から最も薦められた観光地がこちらになります。花市場ですが、野菜や果物なども販売されています。
さらに、多くの観光客が訪れることからハーブティーや石鹸などお土産に適した商品も売られています。そのため、お土産を探す場所としてもおすすめです。なお、月曜日には骨董品などを販売するアンティークマーケット、土曜日にはブックマーケットが開催されています。
ニース近郊のおすすめスポット
15.ロスチャイルド邸(Villa & Jardins Ephrussi de Rothschild)
1905~1912年にベアトリスエフルシ・ド・ロスチャイルド(Béatrice Ephrussi de Rothschild)によって建設された別荘。フランスの建築家アーロン・メサイア(Aaron Messiah)が設計を担当。日本庭園のほか、フランス式庭園、スペイン式庭園、ローズ庭園など様々な庭園に加え、豪華な調度品を楽しむことができます。
また、小高い丘にあり、周りの景色を一望できます。セレブがくつろぐクルーザー、豪華な別荘の数々、その全てに圧倒されることは間違いなく、こちらも絶対に訪れるべき場所としておすすめします。なお、ロスチャイルド家は金融で財を成したユダヤ系一族になります。
■ロスチャイルド邸から見た景色
滞在後記
マセナ広場周辺や海岸線、旧市街の美しさは一見の価値があると言えます。
さらに、ニース近郊(バスで約30分)にあるロスチャイルド邸が最大のおすすめポイントです。周囲は別荘地で海には豪華なクルーザーがいくつも停泊しており、日本では見ることのできない景色が周囲には広がっています。小高い丘の上にあるため、周囲が一望できる唯一のポイントです。
その一方、ニースはイスラム化しているため、テロ発生リスクが高まっている点は否めません。そのため、滞在予定の人は人混みに近づかない、常に周囲を警戒するなど、出来る限りの対策は講じるようにしてください。
※上記おすすめ観光地の場所は以下のグーグルマップにまとめています。