【世界遺産】ストックレー邸はウィーン分離派の傑作!外観の見所とは?

ストックレー邸(Le Palais Stoclet) ブリュッセル

ストックレー邸(Le Palais Stoclet)は、ベルギーの首都「ブリュッセル」のレオポルド2世広場(Square Léopold II)近くに位置する世界遺産です。

サンカントネール公園の凱旋門から東南東に直線距離で約1.7キロ、周囲にはペルーやカンボジアなどの大使館があり、中心地からやや外れた場所にあります。

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ストックレー邸について

1905〜1911年に建設された邸宅。2009年6月にユネスコの世界遺産に登録されています。

ベルギーの銀行家「アドルフ・ストックレー(Adolphe Stoclet)」がオーストリアの建築家「ヨーゼフ・ホフマン(Josef Hoffmann)」に設計を依頼した建物になります。

ヨーゼフ・ホフマンはウィーン分離派の中心メンバーの一人。金銭面、設計面で制約を受けておらず、ストックレー邸は同派の中で最もバランスのとれた建物として評価されています。

外観、内装について

ストックレー邸(Le Palais Stoclet)

■外観

時代はアール・ヌーヴォー全盛期でしたが、曲線的なアール・ヌーヴォー建築に対し、こちらの建物は直線的なアプローチになっています。このような幾何学的な設計がアール・ヌーヴォーからの転換を促し、今後のアール・デコ様式への移行、モダニズム建築へとつながっていきます。その転換点になった建物としてこちらの建物は評価されています。なお、建物の塔の部分には彫刻家「フランツ・メッツナー(Frantz Metzner)」の彫刻があります。

■内装

内装はウィーン分離派の中心人物「グスタフ・クリムト(Gustav Klimt)」のほか、ベルギーの画家「フェルナン・クノップフ(Fernand Khnopff)」などが手掛けています。内部は一般に公開されていませんが、グスタフ・クリムト等が作成した家具などは当時のまま残されています。

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ストックレー邸の基本情報

ストックレー邸
完成 1911年
設計 ヨーゼフ・ホフマン
見学 不可
最寄り駅 トラム39、44番線「Leopold II」駅

アクセス

■トラム

トラム39、44番線「Leopold II」駅から徒歩2分。広場の中心付近に横断歩道がありますが、テルヴュラン通り(Avenue de Tervueren)は交通量が多いため、道路を渡る際は注意してください。

■地下鉄

地下鉄1番線「Montgomery」駅から徒歩8分。テルヴュラン通り沿いを東南東方向(サンカントネール公園の反対方向)に歩くと現地に到着します。利便性を考慮すると、地下鉄での訪問がおすすめです。

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滞在後記

ストックレー邸(Le Palais Stoclet)

直線的なデザイン、四角形の窓の配置、青銅の劣化による寂れ具合などが見所になり、外観だけでも十分に楽しめる建物でした。ただ、周囲に観光スポットがないため、おすすめ度は星3つにしています。

ブリュッセルの街には多くのアール・ヌーヴォー建築がありますが、それとは違う異質的な雰囲気を楽しみたい方、世界遺産を中心に観光を楽しみたい方にはおすすめです。観光をする時間が限られている方については、別の観光スポットを優先し、時間が余った場合に訪れることをおすすめします。