ポール・コーシー設計の建築物まとめ!コーシー邸、スコリエルス邸など

コーシー邸の素晴らしい装飾

ポール・コーシー(Paul Cauchie、1875〜1952年)はベルギー人建築家。絵画装飾を行うデコレーターとしての位置づけが強い人物になります。

アントワープ王立芸術アカデミーで建築家「ジョセフ・シャッデ(Joseph Schadde)」等から建築を学び、ブリュッセル王立美術アカデミーに在学していた1896年に装飾専門の事務所を設立しています。

コーシーはズグラッフィート装飾の重要人物で、1905年に建設された代表作「コーシー邸(Maison Cauchie)」では素晴らしい装飾画を見ることができます。

ポール・コーシーは4つの物件しか建物の設計を行っていないとされています。ブリュッセルには「コーシー邸」、「スコリエルス邸」、「Avenue de la Chasse 141(※番地名)」の3つがあり、残りの1つはベルギー・クノックヘイストのダインベルゲン(Duinbergen)にあります。

今回はブリュッセルにあるポール・コーシー設計の建物3件、ズグラッフィート装飾を手掛けた2件を写真付きで紹介。そのほか、コーシーがズグラッフィート装飾等を手掛けたその他物件の一覧も掲載していきます。

ポール・コーシー設計の建築物など

■ポール・コーシー設計の建物

■ポール・コーシーがズグラッフィート装飾を手掛けた建物

※ポール・コーシー設計の建物等の詳しい場所については以下のグーグルマップ(黄色)を確認してください。

1.コーシー邸(Maison Cauchie)

コーシー邸(Maison Cauchie)

結婚を機に1905年に建設されたポール・コーシーの邸宅。アール・ヌーヴォー様式。宣伝効果等を狙ったド派手なズグラッフィート装飾が見所になります。

なお、月初の週末にガイド付きツアーが実施されています。詳細はホームページを確認してください。

住所:Rue des Francs 5, 1040 Bruxelles(地図
アクセス:地下鉄1、5番線「Merode」駅から徒歩4分
ホームページ:https://www.brusselsmuseums.be/

2.スコリエルス邸(Maison Scoriels)

スコリエルス邸(Maison Scoriels)

1926年に設計されたコーシーの女友達「マルグリット・スコリエルス(Margueritte Scoriels)」の邸宅。アール・デコ様式。

建物は至ってシンプルですが、竪琴を弾いている男性のズグラッフィート装飾はインパクト大。その装飾には「1926」と刻まれています。なお、もともとは2階建てでしたが、1936年に3階建てに増築されています。

住所:Rue de la Cambre 177, 1150 Woluwe-Saint-Pierre(地図
アクセス:トラム39、44番線「Leopold II」駅から徒歩4分

3.Avenue de la Chasse 141

ポール・コーシー設計の建物(Avenue de la Chasse 141)

1910年に建設されたアール・ヌーヴォー様式の建物。

建物上部の丸窓、花と女性等のズグラッフィート装飾が特徴。2階部分にはその他アール・ヌーヴォー様式の建物でも見られる湾曲した窓もあります。建物に占める窓の面積が広く、採光性の高い建物になっています。

トラム駅の目の前にありますが、コーシー邸から徒歩8分ほどの場所にあるため、周辺の建物を見ながら歩いて向かうのがおすすめです。

住所:Avenue de la Chasse 141, 1040 Etterbeek(地図
アクセス:トラム81番線「Acacia」駅からすぐ

4.Rue des Francs 17

ポール・コーシー等が手掛けた建物(Rue des Francs 17)

1908年に建設された折衷スタイルの建物(写真中央、建物上部の装飾が目印)。Franz D’OURS等が設計を担当。1912年にポール・コーシーがズグラッフィート装飾等を手掛けています。

コーシー邸の4軒隣に位置しています。また、周囲には赤レンガを基調としてユニークな建物、アール・デコ様式の建物など様々な面白い建築物があるので、ぜひ散策してみてください。

住所:Rue des Francs 17, 1040 Etterbeek(地図
アクセス:地下鉄1、5番線「Merode」駅から徒歩4分

5.Avenue Albert Giraud 9, 11, 13

ポール・コーシー等が手掛けた建物(Avenue Albert Giraud 9, 11, 13)

1912〜1913年に建設されたアール・ヌーヴォー様式、折衷スタイルの建物。François Hemelsoetが設計を担当。

コーシーのズグラッフィート装飾は「Avenue Albert Giraud 9」、「Avenue Albert Giraud 13」の建物に施されています。なお、写真右の近代的な建物は後に増築されたものになります。

住所:Avenue Albert Giraud 9, 11, 13, 1030 Schaerbeek(地図
アクセス:トラム7、92番線「Princ. Elisabeth」駅から徒歩2分

ポール・コーシーが手掛けたその他建築物一覧

  • Avenue Albert-Élisabeth 56, 58, 60
  • Avenue de la Chevalerie 2a, 4-6
  • Rue Darwin 28, 30
  • Rue de la Glacière 30
  • Avenue des Gloires Nationales 22
  • Rue de l’Hôtel des Monnaies 135, 137
  • Avenue Prekelinden 97
  • Avenue des Rogations 31
  • Avenue Sleeckx 103
  • Maison Dricot(Rue Malibran 47)
  • Avenue des Rogations 21

※建物に名前のないものは番地を記載しています。詳しい場所についてはページ上部のグーグルマップで確認してください。

滞在後記

ポール・コーシー建築の一番の見所はやはりコーシー邸になります。初見で受けたインパクトはブリュッセル観光でも上位に入るほどです。

上記の通り、コーシー邸は宣伝効果を狙って造られています。サンカントネール公園横の通り(Avenue des Gaulois)から目立つ場所にあり、きっと当時から人々の印象に残る建物であったと思います。

また、上記以外にもコーシーがズグラッフィート装飾を手掛けた建物は数多く残っています。アール・ヌーヴォー様式の建物巡りだけではなく、コーシーが手掛けた装飾巡りをしてもきっと楽しいブリュッセル観光ができると思います。