国立テキスタイル博物館(マレー語:Muzium Tekstil Negara)はマレーシアの首都「クアラルンプール」のムルデカ・スクエア(独立広場)近くに位置しています。
周囲にはスルタン・アブドゥル・サマド・ビル(旧連邦事務局ビル)、旧クアラルンプール中央郵便局、クアラルンプール・シティギャラリーなどがあり、クアラルンプール観光の中心地になっています。
国立テキスタイル博物館について
建物はイギリス人建築家「アーサー・ベニソン・ハバック(Arthur Benison Hubback)」の設計により、1905年に完成しました。
完成当初はマレー連合州鉄道(Federated Malay States Railways)の本社として利用されていましたが、マレー連合州鉄道の本社がクアラルンプール駅前に移ってからは、セランゴール公共事業部、マレーシア中央銀行、マレーシア農業銀行などのオフィスとして利用され、1984〜2007年までは高等裁判所として利用されました。
2007年に国家遺産(National Heritage)として登録され、改装・修復された後、2010年1月9日に国立テキスタイル博物館として一般公開されています。なお、インド・サラセン様式などが取り入れられた特徴的な建物は、観光客に人気の記念撮影スポットです。
展示物について
テキスタイル(Textile)は日本語で織物という意味になり、名前の通り様々な織物、布地、それらに関連する物が展示されています。
ポホン・ブディ・ギャラリー(Pohon Budi Gallery)、ペランギ・ギャラリー(Pelangi Gallery)、テロク・ブランタイ・ギャラリー(Teluk Berantai Gallery)、ラトナ・サリ・ギャラリー(Ratna Sari Gallery)の4つのギャラリーがメインになります。
■ポホン・ブディ・ギャラリー
織り機や織物に関する道具、伝統的な織り方などが紹介されています。
■ペランギ・ギャラリー
サラワク(Sarawak)、サバハン(Sabahan)などの民族衣装、シルクや金刺繍が施された中国系織物のコレクションが見所になります。
■テロク・ブランタイ・ギャラリー
マレー系織物が見所になります。幾何学模様の美しい織物や花をモチーフにした織物が多く展示されているほか、インド系織物も展示されています。
■ラトナ・サリ・ギャラリー
金の装飾品などが展示されており、こちらのセクションが一番きらびやかな場所になります。
金、銀、ダイヤモンドなどの宝石で製作されたイヤリングやネックレスなどのジュエリー、ベルトなどが見所になります。こちらに展示されている衣装も派手なものになり、こちらのセクションが一番のおすすめポイントになります。
国立テキスタイル博物館の基本情報
国立テキスタイル博物館 | |
完成 | 1905年 |
階数 | 2.5階 |
床面積 | 3145.3m2 |
設計 | アーサー・ベニソン・ハバック |
様式 | インド・サラセン様式など |
料金 | 無料 |
開館時間 | 9:00〜18:00(※毎日) |
最寄り駅 | マスジット・ジャメ駅 |
公式サイト |
※イスラムの祝日であるイド・アル=フィトル、イード・アル=アドハーを除く
アクセス
RapidKL、Ampang Lineのマスジット・ジャメ(Masjid Jamek)駅から徒歩7分。クラン川沿いを通るコースになります。途中、メダン・パサール・クロック・タワー(Medan Pasar Clock Tower)の横を通り抜け、クラン川に架かる橋からは旧モスクを見ることもできます。
滞在後記
インド系要素の強い外観は歴史的建造物の中でも目を引く存在でした。
私自身、織物に興味がある方ではありませんが、ラトナ・サリ・ギャラリーなどにあるきらびやかな織物、装飾品は見ておいて良かったと思います。
織物に興味のある人を除いて、行く価値はあまりないかもしれませんが、無料で入ることができるため、行って損をすることはありません。
独立広場という好立地にあるため、ぜひ訪問してみてください。