みなさんはベルギーの首都「ブリュッセル」の物価についてどのような印象をお持ちですか?
ヨーロッパは物価が高いイメージですが、ブリュッセルの物価水準はどれくらいなのでしょうか。今回は実際に滞在して分かった食費、ホテル代などを中心にブリュッセルの物価について解説していきます。ぜひ、旅行を計画する際の参考にしてみてください。
ブリュッセルの物価について
ブリュッセルの物価については、その他ヨーロッパの都市とあまり変わらない印象を受けました。そのため、評価は星3つとしましたが、都市の規模感や観光スポットの少なさを考慮すると星2つが妥当かもしれません。
ビッグマックセットの価格は7.9ユーロで、フランス・パリの8.1ユーロと比較してもさほど安くはありません。また、飲料水については、購入場所次第ではパリの方が安い場合もあります。ホテルについても特別安いわけでも、高いわけでもないレベルです。
■付加価値税について
旅行者に関連する税金として付加価値税が挙げられます。基本的には21%になりますが、食料品、非アルコール飲料、書籍などの基本的必需品は6%の軽減税率が、レストランなどには12%の軽減税率が適用されます。
なお、ブランド品などはタックスフリーになる場合があります。高額品を購入する場合は購入前にタックスフリーか確認するようにしましょう。
滞在費用のモデルケース(1人で1週間滞在した場合)
- 4つ星ホテルの料金(6泊):7万8000円
- 飲食費(飲料水、食事など):3万円
- 交通費(空港間移動含む):6000円
- お土産、その他費用:7000円
合計:12万1000円
※上記の金額は比較的ゆとりを持ったプランになります。ホテルのグレードや飲食費、お土産などの費用を削減すれば、もっと安く滞在することができます。
ブリュッセルのホテル代
ランク | 1泊あたりの料金(目安) |
ホステル | 2000円〜3000円 |
2つ星ホテル | 6000円〜8000円 |
3つ星ホテル | 7000円〜1万円 |
4つ星ホテル | 1万2000円前後 |
5つ星ホテル | 2万円前後 |
※宿泊する場所やホテルによって料金は異なります。上記は一つの目安として参考にしてください。
ドミトリー形式のホステルは1泊2000円台がメイン。ただし、ホステルは治安の悪いブリュッセル南駅(Gare de Bruxelles-Midi)周辺に位置するものが多いので注意が必要です。宿泊するのであれば(場所・治安面を考慮)、地下鉄2、6番線「Botanique」駅周辺にあるホステルがおすすめです。
ビジネスホテルクラス(3〜4つ星)は1万円前後が相場になります。シャルル・ロジェ広場(Place Charles Rogier)周辺には、ヒルトン・ブリュッセル・シティ(Hilton Brussels City)、クラウン・プラザ・ブリュッセル(Crowne Plaza Brussels)などの3〜4つ星ホテルがあります。地下鉄「Rogier」駅に近く、ブリュッセル北駅からも徒歩圏になるため、おすすめです。
なお、地下鉄「Louise」駅近くには、以下の写真のシュタイゲンベルガー・ウィルチャーズ(Steigenberger Wiltcher’s)、ホテル・ソフィテル・ブリュッセル・ル・ルイーズ (Hotel Sofitel Brussels Le Louise)などの5つ星ホテルがあります。1泊2万円ほどで、ブランド店街「ワテルル通り(Boulevard de Waterloo)」近くに位置しています。
ブリュッセルの飲食代
品目 | 料金 |
水(500ml) | 0.5〜1.5ユーロ |
コカ・コーラ(500ml) | 1.2ユーロ |
牛乳(1L) | 1.5ユーロ |
ヤクルト(65ml×7本) | 2.9ユーロ |
バナナ(1kg) | 1〜2ユーロ |
ワッフル(プレーン) | 2ユーロ前後 |
菓子パン | 1〜2ユーロ |
サンドイッチ | 2〜4ユーロ |
ビッグマックセット | 7.9ユーロ |
レストラン | 20〜40ユーロ |
※1ユーロ=124.50円(2020年11月28日現在)
飲料水(500ml)は購入場所次第ですが、0.5〜1.5ユーロほどになります。2リットルなど大きめのペットボトルではリッター0.3ユーロほどで購入できる場合もあり、その他ヨーロッパ都市と同様に水に関しては日本より安い印象を受けました。
飲食店については、マクドナルドなどのファストフード店が10ユーロ弱、レストランについてはピンキリですが、20〜40ユーロ程度が目安になります。バーなどではビール1杯が3〜5ユーロ程度、カフェではコーヒー、ソフトドリンクが4ユーロ前後になります。
お土産については、小便小僧の栓抜きが7ユーロ程度、観光地等が編まれたレースが5〜15ユーロ、マグネットが2ユーロ、ゴディバのお土産用チョコレートが1箱20ユーロほどになります。なお、ベルギーと言えばワッフルが有名ですが、プレーンタイプのものは2ユーロが基本的な料金になります。トッピング次第で4〜5ユーロ、8ユーロほどに値段が上がっていきます。
ブリュッセルの公共交通機関の料金
■地下鉄、バス、トラム共通券
種類 | 料金 |
シングルチケット | 2.1ユーロ |
24時間チケット | 7.5ユーロ |
48時間チケット | 14ユーロ |
72時間チケット | 18ユーロ |
5回券 | 8ユーロ |
10回券 | 14ユーロ |
シングルチケットは60分以内なら異なる交通機関でも乗り換え可能です(例:地下鉄⇒バスなど)。
回数券はMOBIBカードでなければ購入することができません。MOBIBカードはSuicaやPASMOのようなカードで、購入の際に5ユーロのデポジットが必要になります。なお、公共交通機関の共通券などは駅のキオスクや自販機、窓口などで購入することができます。
ブリュッセル国際空港から中心部へ
種類 | 料金 |
電車(窓口購入) | 9ユーロ |
バス(車外購入) | 4.5ユーロ(車内購入は6ユーロ) |
タクシー | 40ユーロ前後 |
筆者は電車(20時03分発)でブリュッセル北駅まで向かいましたが、所要時間は20分程度、車内も混雑していなかったため、特にストレスを感じることはありませんでした。
ブリュッセルからその他ベルギー都市へ
行き先(電車) | 料金(所要時間) |
アントワープ | 7.7ユーロ(50分弱) |
ヘント | 9.3ユーロ(40分弱) |
ブルージュ | 14.8ユーロ(1時間10分程度) |
※上記所要時間はブリュッセル中央駅からのものになります。北駅、南駅から乗車した場合も同じ料金になります。
ベルギー観光では各都市の周遊がおすすめです。上記の通りブリュッセルから各都市まで時間も短く、安い料金で行くことができます。
特に、フランダースの犬やファッションが好きな方はアントワープ、中世の街並みが残る世界遺産都市が見たい方はブルージュがおすすめです。各都市ともに1泊程度で十分楽しむことができるため、ブリュッセル観光の際はその他ベルギー都市も訪問してみてください。
ブリュッセルの主要観光地の入場料
観光地 | 料金 |
ベルギー王立美術館 | 10〜15ユーロ |
ブリュッセル市立博物館 | 8ユーロ |
ベルギー漫画センター | 10ユーロ |
楽器博物館 | 10ユーロ |
オルタ美術館 | 10ユーロ |
ミニ・ヨーロッパ | 15.5ユーロ |
アトミウム | 15ユーロ |
ベルギー王立美術館、ブリュッセル市立博物館、ベルギー漫画センター、楽器博物館などを訪問する場合はブリュッセルカードがおすすめ。
カードはグラン・プラスにある市庁舎、一部美術館・博物館、観光案内所などで購入することができます。なお、料金については以下の通りです。
■ブリュッセルカードの料金
種類 | 24時間券 | 48時間券 | 72時間券 |
通常券 | 26ユーロ | 34ユーロ | 42ユーロ |
通常券+公共交通機関 | 33.5ユーロ | 48ユーロ | 60ユーロ |
通常券+観光バス | 40ユーロ | 52ユーロ | 64ユーロ |
※公共交通機関、観光バス(ホップオン・ホップオフバス)は乗り放題になります(チケットの有効時間内)。
総括
・ビッグマックセットは7.9ユーロ、その他ヨーロッパ都市とほぼ同じ
・4つ星ホテルは1万円台前半と利用しやすい価格に
・飲料水はスーパーで購入すれば格安
ブリュッセルの物価について、その他ヨーロッパの都市と比較した場合、特筆すべき点は見つかりませんでした。ただし、4つ星ホテルに1万円台前半で泊まることができる点は良いポイントではないでしょうか。
なお、上記の料金については筆者が現地で確認したもの、各ホームページで確認したものを掲載しています。シーズンなどにより各料金は変動する場合があります。その上で当記事を旅行計画の参考にして頂ければ幸いです。