ルーベンスに大感動!アントワープ聖母大聖堂の見所、入場料は?

アントワープ

ベルギー第2の都市「アントワープ」にあるアントワープ聖母大聖堂は「フランダースの犬」ファンの聖地!

ネロが最後に見たルーベンスの傑作とは?気になるルーベンス以外の見所は何?遠くからも目立つシンボルの尖塔の高さはどれくらい?

これらの気になる点に加え、入場料や開館時間、美しいステンドグラスの写真も掲載。実際に滞在した筆者がアントワープ観光で最も押さえておきたいアントワープ聖母大聖堂について紹介していきます!

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アントワープ聖母大聖堂について

アントワープ聖母大聖堂の内部

アントワープ聖母大聖堂は、1352〜1521年に建設されたゴシック様式の大聖堂。9世紀頃に建設された小さな礼拝堂が起源。「ベルギーとフランスの鐘楼群」の一つとして世界遺産に登録されています。ヤン・アペルマンス(Jan Appelmans、1352〜1411年)、彼の息子であるピーテル・アペルマンス(Pieter Appelmans、1373?〜1434年)などが設計を担当。シンボルである尖塔の高さは約123メートルになります。

聖母大聖堂に行かなければ、アントワープに行ったことにはならないと言われるほど、アントワープでは有名な観光地になります。また、日本人の方にはアニメ「フランダースの犬」の聖地として知られ、ネロが最後に見た絵画がこちらの大聖堂に飾られているルーベンス作「キリスト降架」になります。現地の人達には馴染みの薄い「フランダースの犬」ですが、日本人には根強い人気があり、筆者が大聖堂を訪れていた際も観光客の多くが日本人でした。

大聖堂建設当時のアントワープについては、毛織物などの交易で栄えていたほか、1456年にユダヤ系ベルギー人「ローデウィク・ファン・ベルケン(Lodewyk van Berken)」がダイヤモンド研磨用の円盤を開発し、ダイヤモンド取引の中心地になっていました。大聖堂の規模、聖堂内に飾られた絵画を見ると、いかにその当時のアントワープが栄えていたか分かります。なお、フランス革命時(1794年)には略奪の被害に遭いましたが、1816年にルーベンスなどの重要作品がパリから返還されています。

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アントワープ聖母大聖堂の見所について

一番の見所は、やはりルーベンス作「キリスト降架」になります。ルーベンスの作品については、「キリストの昇架」と「聖母被昇天」も大聖堂内で見ることができます。

そのほか、アンソニー・ヴァン・ダイクに絵画を教えた「ヘンドリック・ファン・バーレン」、500ベルギー・フラン紙幣(1962〜1982年)に肖像画が使用されていた「ベルナールト・ファン・オルレイ」などの作品も見所になります。今回はルーベンスを含む画家5名の作品、美しいステンドグラスを紹介しますので、大聖堂を訪れる際の参考にしてください。

なお、今回は紹介しませんが、昆虫記で有名な「ジャン・アンリ・ファーブル」の孫「ヤン・ファーブル」の彫刻作品「十字架をもつ男」も大聖堂内で見ることができます。

1.ピーテル・パウル・ルーベンス(Peter Paul Rubens)

フランドル絵画の巨匠と呼ばれるピーテル・パウル・ルーベンスは、1577年6月28日にドイツ・ジーゲンで生まれ、1640年5月30日にアントワープで亡くなっています。

父親の死後、一家の故郷であるアントワープに移り住んだ後、イタリア各地で修行、母親の病気等を理由に再度アントワープへ戻っています。その後、スペイン領ネーデルラント君主「アルブレヒト7世」、王妃「イサベル・クララ・エウヘニア」の宮廷画家として活躍。現在「ルーベンスの家」として公開されている住居に工房を併設し、多くの傑作を生み出していきました。なお、若き日のアンソニー・ヴァン・ダイクもルーベンスの工房で働いていました。

今回は大聖堂に設置されている3つの作品のうち、「キリストの昇架」と「キリストの降架」の2作品を紹介します。

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■「キリストの昇架」

キリストの昇架(The Elevation of the Cross)

聖ヴァルブルガ教会(1817年に取り壊し)の依頼により、1610〜1611年に描かれた三連祭壇画。豪商「コルネリス・ファン・デル・ヘースト」が製作費の大部分を負担しています。中央の絵画は縦462cm、横341cm。左・右の絵画は縦460cm、横150cm。イタリアから帰国後、最初に描かれた作品になり、カラヴァッジョの作風等が取り入れられています。馬の荒々しさ、絵の躍動感は実際に見学すると凄いの一言でした。

■「キリストの降架」

キリスト降架(The Descent from the Cross)

アントワープ市長「ニコラス・ロコックス(Nicolaas Rockox)」の依頼により、1612〜1614年に製作された三連祭壇画。中央パネルは縦421cm、横311cm。両翼パネルは縦421cm、横153cm。新約聖書に登場する人物が描かれており、筆者はイエスの磔刑を見守る場面に登場する「クロパの妻マリア(中央パネルの左下)」の表情がとても印象に残りました。なお、「フランダースの犬」でネロが最後に見た絵がこちらになります。「キリストの昇架」と間違わないように注意してください。

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2.ベルナールト・ファン・オルレイ(Barend Van Orley)

ベルナールト・ファン・オルレイは1487〜1491年の間にブリュッセルで生まれ、1541年1月6日にブリュッセルで亡くなっています。フランドルにおけるルネッサンス絵画を代表する人物の一人で、1962〜1982年に発行された500ベルギー・フラン紙幣に肖像画が使用されていました。

■「最後の審判と7つの慈善の行い」

ベルナールト・ファン・オルレイ作「最後の審判と7つの慈善の行い」

1517〜1524・25年に製作されました。中央パネルは縦248cm、横218cm、両翼パネルは縦248cm、横94cm。こちらの作品はベルナールト・ファン・オルレイの最高傑作の一つとして評価されています。

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3.ヘンドリック・ファン・バーレン(Hendrik van Balen)

ヘンドリック・ファン・バーレンは1573〜1575年にアントワープで生まれ、1632年7月17日にアントワープで亡くなっています。裕福な商人の子供として生まれ、フランドルのバロック画家として活躍。アンソニー・ヴァン・ダイクは彼の元で絵画を学んでいます。以下の作品「森で予言するヨハネ」は1622年頃に製作されたものになります。

■「森で予言するヨハネ」

森で予言するヨハネ(Johannes predikt in bet bos)

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4.マールテン・ド・フォス(Marten de Vos)

マールテン・ド・フォスは1532年にアントワープで生まれ、1603年12月4日にアントワープで亡くなった画家。イタリアに居住した時期があり、ヴェネツィア派の強い影響を受けています。以下の作品「カナの婚礼」は1597年に製作された彼の代表作の一つ。サイズは縦268cm、横235cm。

■「カナの婚礼」

カナの婚礼(Bruiloft te Kana)

5.クエンティン・マサイス(Quinten Metsijs)

クエンティン・マサイスは1466年に現在のベルギー・フラームス=ブラバント州のルーヴェンで生まれ、1530年にアントワープで亡くなったフランドルの画家。宗教画、風俗画など多くの作品を残しています。彼の作品はブリュッセル王立美術館、ルーヴル美術館、ロンドンのナショナル・ギャラリーなども所有しています。以下の作品「嘆き」は1509〜1511年に製作され、中央パネルは縦260cm、横263cm、両翼パネルは縦260cm、横120cmになります。

■「嘆き」

嘆き(De bewening)

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ステンドグラス

■聖ウルスラと聖カスパール(1873年製)

聖ウルスラと聖カスパールのステンドグラス

■デシャン大司教によるルルドの聖母像の献身(1885年製)

デシャン大司教によるルルドの聖母像の献身のステンドグラス

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基本情報

アントワープ聖母大聖堂
開館時間 10:00〜17:00(土〜15:00)、日曜日は13:00〜16:00
料金 12ユーロ
住所 Handschoenmarkt 3, 2000 Antwerpen, Belgique(地図
最寄り駅 プレメトロ3・5・9・15番線「Groenplaats」駅から徒歩3分
完成 1521年
様式 ゴシック様式
設計者 ヤン・アペルマンス、ピーテル・アペルマンスなど

■所在地(マップ)

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滞在後記

アントワープ聖母大聖堂のパイプオルガン

アントワープ聖母大聖堂を訪れた一番の理由はルーベンス作「キリストの降架」を見ることでしたが、大聖堂内の絵画の多さにとても驚きました。今回紹介した画家以外にもフランドル地方で有名なフランス・フロリス(Frans Floris、1519〜1570年)の傑作「堕天使の戦闘」、フランス・フランケン(Frans Francken、1581〜1642年)の絵画も見所です。チケット料金が6ユーロから12ユーロに値上げされましたが、多くの絵画で日本語による説明文があること、ルーベンスの傑作を見ることができることから、入場料を支払う価値はあると思います。

ルーベンスの絵画はやはり素晴らしいの一言で、肉感や一人ひとりの表情がとても印象的でした。ウィーンなどその他都市のルーベンス作品を多く見てきましたが、こちらに展示してある作品が一番いいと思いました。そのほか、ステンドグラスやパイプオルガン(1657年製、1993年製の2つ)、木製の彫刻も見応えがありました。筆者が訪問した際は観光客が少なく(ほとんどが日本人)、ルーベンスの絵画もゆっくりと見ることができました。アントワープで最も有名な観光地ですが、混雑するような場所ではないとの印象です。

以上、ルーベンス目的以外でも訪れる価値のある場所、それがアントワープ聖母大聖堂だと思います。「フランダースの犬」のファンではない方も、ぜひ訪れてみてください!

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