スルタン・アブドゥル・サマド・ビル(Sultan Abdul Samad Building、旧連邦事務局ビル)はクアラルンプールにある歴史的建造物です。
ムルデカ・スクエア(独立広場)に面しており、広場周辺では一番特徴的かつ、一番の見所と言っても過言ではありません。
スルタン・アブドゥル・サマド・ビルについて
建物は1894年〜1897年(英国植民地時代)にチャールズ・ミッチェル(Charles Mitchell)の命により建設され、英国のマレーシア統治における中心的な役割を果たしていました。その際、連邦事務局が置かれていたため、旧連邦事務局ビルと言われています。
設計・様式、見所とは?
■設計、様式について
設計はアーサー・チャールズ・アルフレッド・ノーマン(Arthur Charles Alfred Norman)、リージェント・アルフレッド・ジョン・ビッドウェル(Regent Alfred John Bidwell)などが担当。ムーア様式、インド・サラセン様式などが取り入れられており、その美しさは多くの人々を魅了しています。
■見所は時計台!
この建物の最大の見所は中央に位置する時計台になります。高さは約41メートルで、ロンドンのビッグベンをイメージして製作されたと言われています。また、時計台の両サイドにあるタワーの階段や玉ねぎ型のドームも目を引きます。建設には約400万個のレンガが使用されており、レンガ建築の美しさも大きな魅力です。
なお、1978年から裁判所が設置され、現在はマレーシア情報通信文化省のオフィスが入っています。そのため、内部を見ることはできません。
スルタン・アブドゥル・サマド・ビルの基本情報
スルタン・アブドゥル・サマド・ビル | |
完成 | 1897年 |
設計 | ACノーマンなど |
様式 | ムーア、インド・サラセン様式 |
高さ | 約41メートル(時計台) |
最寄り駅 | マスジット・ジャメ(Masjid Jamek)駅 |
滞在後記
クアラルンプールにおける近代建築の最大の見所がペトロナスツインタワーであるならば、歴史的建造物の最大の見所はスルタン・アブドゥル・サマド・ビルになります。
周囲には多くの歴史的建造物がありますが、やはりこちらの建物は格が違いました。レンガ造りの素晴らしさ、銅製のドームの美しさ、時計台の風格、それらの全てが絶妙なバランスで人々を魅了しています。
歴史的建造物に興味がない人でもこの建物はすごいと思わせてくれる、そのような魅力をこちらの建物から感じ取ることができました。
クアラルンプール観光で必ず訪問しておきたい場所NO.1です。