マレーシアの首都「クアラルンプール」にある旧最高裁判所ビル(Old High Court Building)はムルデカ・スクエア(独立広場)近くに位置しています。
周囲には独立広場のほか、旧市庁舎、旧モスク、スルタン・アブドゥル・サマド・ビル(旧連邦事務局ビル)などがあり、この辺りがクアラルンプール観光の中心地になっています。
旧最高裁判所ビルについて
旧最高裁判所ビル(Old High Court Building)は1912年に建設が開始され、1915年に完成した歴史的建造物になります。設計は英国統治下において多くの建物を設計したイギリス人建築家「アーサー・ベニソン・ハバック(Arthur Benison Hubback)」が担当しています。
インド・サラセン様式などが取り入れられており、クアラルンプール駅、スルタン・アブドゥル・サマド・ビル(旧連邦事務局ビル)などと似ている部分が多くあります。きれいなオジーアーチが目を引き、バットレス(控え壁)で補強されたドームが特徴的な建物です。
■旧最高裁判所ビルの裏側
最高裁判所について
最初の最高裁判所は1880年代に建設されました。設計はアーサー・チャールズ・アルフレッド・ノーマン(Arthur Charles Alfred Norman)が担当し、現在のメイバンク・タワー(Maybank Tower)がある場所に建てられていました。
人口増に伴う裁判件数の増加等により、既存の建物が手狭になってきたため、旧最高裁判所ビルが建てられることになりました。なお、現在の最高裁判所(写真)はクアラルンプール近郊のプトラジャヤ(Putrajaya)に移されています。
旧最高裁判所ビルの基本情報
旧最高裁判所ビル | |
完成 | 1915年 |
設計 | アーサー・ベニソン・ハバック |
様式 | インド・サラセン様式など |
最寄り駅 | マスジット・ジャメ駅 |
アクセス
RapidKL、Ampang Lineのマスジット・ジャメ(Masjid Jamek)駅から徒歩5分。旧モスクの入口があるトゥン・ペラ通り(Jalan Tun Perak)を市庁舎方向に約200メートルほど進み、左手に曲がると旧市庁舎があります。そちらの隣の建物が旧最高裁判所ビルになります。
※再開発により、旧モスク横からゴンパック川に向かうルートで行けるようになっている可能性もあります。
滞在後記
クアラルンプールを訪れるまで、こちらの建物の存在は知りませんでした。
しかし、旧モスク周辺を歩いている際、この建物は絶対にすごい、絶対に歴史のある建物だと思わせてくれたのが、この旧最高裁判所ビルになります。
裏側(写真)は少し寂れていますが、それでも特徴のある建物はまだまだ人々を魅了する魅力を秘めています。観光スポットではありませんが、旧モスク近くに位置しているので、ぜひ訪れてみてください。