中世の街並みが残るオランダ・マーストリヒトのおすすめ観光地を紹介!
オランダ最古の門、橋があった?!ボンネファンテン美術館やマーストリヒト自然史博物館の見所は?歴史的建造物に囲まれた広場とは?
今回は実際に滞在した筆者がマーストリヒトの見所を紹介。さらに、治安情報に加え、筆者が体験した注意事項も掲載していますので、マーストリヒト観光を計画する際の参考にしてください!
観光スポット(歴史的建造物)
1.マーストリヒト市庁舎(Stadhuis van Maastricht)
1659〜1664年に建設された歴史的建造物。建物上部の塔は1684年に建てられたものになります。オランダ黄金時代を代表する建築家の一人「ピーテル・ポスト(Pieter Post、1608〜1669年)」が設計を担当。塔には49個の鐘が付いたカリヨンがあり、土曜日の午後など定期的に演奏されています。
アクセス:マーストリヒト駅から徒歩15分
2.地獄門(Helpoort)
13世紀に建設された現存するオランダで最も古い門(城壁の一部)。都市防衛のため、ブラバント公「アンリ1世」が1229年に建設許可を与えたことで、城壁が建設されています。以下の写真の城壁はホーヘ橋(Hoge Brug)付近にあり、中世最初の城壁になります。なお、武器庫やアートスタジオなどを経て、現在は博物館として利用されています。
料金:無料
住所:St, Sint Bernardusstraat 24b, 6211 HL Maastricht, Nederland
アクセス:マーストリヒト駅から徒歩15分
■中世に築かれた城壁
おすすめの教会
3.聖母教会(Basiliek van Onze Lieve Vrouwe)
5世紀頃からの起源を持つ教会。現在の教会は11〜12世紀に建設されたもの。アムステルダム中央駅等を手掛けたオランダ人建築家「ピエール・コイペルス(Pierre Cuypers)」の指揮により、1887〜1917年に修復作業が行われています。その際、教会内部は元のロマネスク様式に戻されています。
料金:無料
住所:Onze Lieve Vrouweplein 7, 6211 HD Maastricht, Nederland
アクセス:マーストリヒト駅から徒歩14分
■聖母教会の内部
4.聖セルファース教会(Basiliek van Sint Servaas)
4世紀頃に建設された礼拝堂が起源。発掘調査では4〜6世紀の遺物が発見されています。現在の建物は10〜12世紀に建設されたロマネスク様式のもの。こちらもピエール・コイペルスの指揮により、1800年代後半に修復されています。博物館が併設されており、9世紀にカール大帝伝の著者「アインハルト」が贈ったとされる聖遺物箱、バイエルン公から贈られた十字架や宝石(11世紀頃)などが展示されています。
料金:4.5ユーロ
住所:Keizer Karelplein 3, 6211 TC Maastricht, Nederland
アクセス:マーストリヒト駅から徒歩18分
おすすめの博物館
5.ボンネファンテン美術館(Bonnefantenmuseum)
1884年に歴史的考古学博物館として設立されていますが、現在はミニマリズム、アルテ・ポーヴェラといった現代アートのコレクションでも有名です。1995年に現在の場所に移転され、特徴のある建物はイタリア人建築家「アルド・ロッシ」が設計を担当しています。
1階はルネッサンス絵画、彫刻などが展示されており、ジョヴァンニ・デル・ビオンド、ドメニコ・ディ・ミケリーノなど14〜15世紀のイタリア絵画、ピーテル・ブリューゲル(息子)、ピーテル・パウル・ルーベンスなどの作品を見ることができます。2〜3階はソル・ルウィット、リチャード・セラ、アンゼルム・キーファーなど現代アートが展示されています。
料金:12.85ユーロ(18歳以下は無料)
住所:Avenue Ceramique 250, 6221 KX Maastricht, Nederland
アクセス:マーストリヒト駅から徒歩13分
6.マーストリヒト自然史博物館(Natuurhistorisch Museum Maastricht)
1912年に設立された自然史博物館。17世紀に建設された歴史的建造物が利用されており、1万1000種超、50万点以上のコレクションが保管されています。なかでも、オランダで発掘されたハドロサウルス、プログナドン、モササウルスなど白亜紀の化石が見所。動物の剥製や骨格、昆虫、植物標本なども展示されています。
料金:7ユーロ
住所:De Bosquetplein 7, 6211 KJ Maastricht, Nederland
アクセス:マーストリヒト駅から徒歩20分
おすすめの広場
7.フライトホフ(Vrijthof)
マーストリヒト中心部で最大の広場。ローマ時代後期から埋葬地として、中世には処刑場として利用された歴史を持ちます。周囲にはフライトホフ広場博物館(Museum aan het Vrijthof)になっている旧スペイン総督邸、18世紀に建設された軍の詰所(※写真左)、19世紀初頭に建設された将軍の家など多くの歴史的建造物があります。さらに、上記で紹介した聖セルファース教会もこちらの広場にあります。
8.マルクト(Markt)
マーストリヒト市庁舎がある広場。マルクト=市場ということで、生鮮食品や鮮魚、衣料品、タオル、おもちゃなど様々な商品が取り扱われています。ニシンを塩漬けにして、発酵させたオランダ名物「ハーリング」が食べられる屋台もあります。マーケットは毎週水曜日、金曜日に開催されていますが、金曜日の方が多くの店舗が出店しています。
アクセス:マーストリヒト駅から徒歩15分
その他おすすめ観光地
9.聖セルファース橋(Sint Servaasbrug)
1280〜1298年に建設されたオランダ最古の橋(第二次世界大戦後に大部分が再建されています)。マース川に架けられており、マーストリヒト駅側(写真右)から橋を渡るとマーストリヒト旧市街(写真左)になります。夕日を見る場所として人気があり、時間が合う方はぜひご覧になってみてください。
10.マーストリヒト市立公園(Stadspark Maastricht)
19〜20世紀に整備された公園。ブリュッセル近郊のルーヴェン(Leuven)出身の造園家「エギディウス・ロッシールズ(Egidius Rosseels)」などの計画により、現在の形に整備されています。歴史的な城壁、池に集まる野鳥を横目に、気持ち良い散策が楽しめます。賑やかな公園ではないため、のんびりと過ごしたい方におすすめです。
アクセス:マーストリヒト駅から徒歩15分
番外編
ここまでマーストリヒトのおすすめ観光地を紹介してきましたが、筆者が考えるマーストリヒトで1番の見所は中世の雰囲気が残る街並みになります。あれこれ考えず旧市街を散策することが、マーストリヒト観光を楽しむコツになると思います。
以下は地獄門近くにあるラング・グラハトジェという通りになります。筆者が1番印象に残った通りになりますので、マーストリヒト観光の際はぜひ訪れてみてください!
■ラング・グラハトジェ(Lang Grachtje)
治安・注意事項について
一時はオランダで2番目に犯罪率の高かったマーストリヒトですが、2018年には5番目の水準まで低下しています。ベルギーやアムステルダムなどで見かけたドラッグ中毒者も見かけなかったため、治安面の問題は少ないと判断しています。その一方、中世の街並みが残る旧市街は細い路地があるため、夜間に女性一人で出歩く場合は注意が必要になります。
その他の注意事項ですが、ベルギー側から電車でマーストリヒトに向かう際はIDチェックに注意してください。筆者はブリュッセル(リエージュ経由)からマーストリヒトに電車で向かいましたが、オランダの「アイスデン(Eijsden)駅」を通過した際、オランダ警察による抜き打ちのIDチェックが行われました。ベルギー側から日帰りでマーストリヒトに向かう際は、パスポートを忘れないようにしてください。