オランダの首都「アムステルダム」のおすすめ観光地を20ヵ所紹介!
実際に滞在した世界一周経験者の筆者が観光地を選定。世界遺産から歴史的建造物、教会、博物館など押さえておきたい観光スポットからショッピング、夜景スポットまで掲載。
怪しさ満点のレッド・ライト・ディレクトリ(飾り窓地区)も紹介していますので、ぜひアムステルダム観光の参考にしてください!
アムステルダムのおすすめ観光地20選
1.世界遺産の運河群
アムステルダム中心部にある運河は、「アムステルダムのシンゲル運河内の17世紀の環状運河地区」として2010年に世界遺産登録されています。
シンゲル運河(写真左)、ヘーレン運河(写真右)、カイゼルス運河、プリンセン運河からなり、数多くの歴史的建造物に加え、花市場、猫の博物館(KattenKabinet)などの観光スポットがあります。アムステルダム観光では必ず通る運河になるため、運河沿いにある観光スポットを知っていると、より街歩きを楽しむことができますよ!
各運河の観光スポットや歴史的建造物は以下の記事を参考にしてください。
2.ダム広場(de Dam)
アムステルダム観光の中心地。王宮や新教会、蝋人形館「マダム・タッソー・アムステルダム」、百貨店「デ・バイエンコルフ」などに囲まれており、観光客が最初に目指す場所とも言えます。特に「デ・バイエンコルフ」ではきれいなトイレが無料で利用できるため、観光客は確実に押さえておきたい場所になります。
また、ジョン・レーデッカー(John Rädecker)、ポール・グレゴワール(Paul Grégoire)が彫刻を担当した国立モニュメントも建てられており、広場は多くの観光客で賑わっています。夜についても人通りが多く、アムステルダム中央駅まで徒歩10分程度と、治安面を気にされる方はダム広場周辺のホテルがおすすめです。
王宮や新教会などダム広場の詳しい情報については以下の記事を参考にしてください。
3.レッド・ライト・ディレクトリ(飾り窓地区)
レッド・ライト・ディストリクト(Red Light District、飾り窓地区)は売春が合法的に行われているエリアになります。街は名前のごとく赤く彩られており、いかにも怪しさ満点です。
アウデゼイズ・アフテルブルクワル(Oudezijds Achterburgwal)がメイン通りになり、売春小屋(写真右)が軒を連ねているほか、エロ系のショー劇場やグッズ売り場に加え、バーやコーヒーショップ(大麻が吸える場所)などもあります。
10数年以上前の歌舞伎町のような場所ですが、酒に酔った若者が騒いでいる程度で治安は保たれています。特に夜は多くの人で賑わっているため、女性一人でもトラブルに巻き込まれる可能性は低いと言えます。筆者は夜遅くまで夜景を撮影していましたが、治安面で不安を感じることはありませんでした。
※トラブルになるため、売春小屋の女性は撮影しないでください。
4.歴史的・近代的建造物
アムステルダムにある歴史的建造物の多くはヘンドリック・デ・ケイゼル(1565〜1621年)によって設計された建物になります。オランダ東インド会社(VOC)のアムステルダム本社(写真左)が代表例として挙げられ、南教会や北教会、西教会などもケイゼルが手掛けています。
その他の歴史的建造物では、平戸・オランダ商館の初代館長が住んでいた「南アフリカハウス」、オランダ西インド会社の旧本社などの建物も残されています。教科書などで聞いたことのある会社、人物の建物を実際に見てみるとその当時のオランダがいかに裕福であったか知ることができ、面白い発見ができます。
近代的建造物では、世界遺産「シュレーダー邸」を手掛けたヘリット・トーマス・リートフェルト(1888〜1964年)が設計したゴッホ美術館、ハーバード大学大学院デザイン学部教授「レム・コールハース」が手掛けたビザンティウム(Byzantium、※写真右)などが見所になります。
ぜひ、以下の記事を参考にしてアムステルダムの街歩きを楽しんでみてください。
5.ヨルダン地区(Jordaan)
「アンネ・フランクの家」の西に位置するエリア。縦はブローウェルス運河(Brouwersgracht)からライゼ運河(Leidsegracht)、横はプリンセン運河(Prinsengracht)からレインバーンス運河(Lijnbaansgracht)の範囲によって形成されています。
古くはスラム街が形成されていた地区ですが、現在はインテリア雑貨、アンティーク、衣料品等のショップが点在するおしゃれスポットになっています。まだまだ知られていない小さな店舗が多く、おしゃれなショップを探しながら街歩きが楽しめます。エリアが広いため、時間のない方は以下の3つの通りがおすすめです。
- エランツグラハト(Elandsgracht)
- ニーウェ・レリー通り(Nieuwe Leliestraat)
- トゥヴェーデ・タインドワルス通り(Tweede Tuindwarsstraat)
なお、オランダ絵画の巨匠「レンブラント・ファン・レイン」はレンブラントの家を出た後、亡くなるまでローゼングラハト(Rozengracht 184)で暮らしていました。
6.デ・ゴーヤー(De Gooyer)
オランダといえば「風車」ですが、アムステルダムにもいくつか風車が存在しています。今回はアクセス面を考慮して、こちらの「デ・ゴーヤー」を紹介します。こちらの風車は1700年代前半から製粉所の一部として使用され、再建・修復等を経て、現在に至っています。現在は一般公開されていませんが、隣のバーでは美味しいビールを味わうことができます。
アクセス:トラム7番線「Hoogte Kadijk」駅から徒歩2分
7.フェリー
アムステルダム中央駅の北側にはアイ(IJ)湾があり、対岸を結ぶフェリーが無料で運航されています。路線にもよりますが、短いもので運航時間は4分程度。運航頻度は深夜等を除き、4分に1本程度。24時間運航で、フェリーからもアムステルダムの夜景を楽しむこともできます。
フェリーはアムステルダム名物でもあり、無料で乗船できることから、観光スポットの一つとして押さえておきたいところです。なお、対岸にはアイ映画博物館(Eye Film Museum)、展望台「アダム・ルックアウト(A’DAM Lookout)」などの観光スポットもあります。
おすすめの教会
8.旧教会(De Oude Kerk)
1200年代前半に建設された礼拝堂が起源。1300年代前半に石造りの教会が建設され、人口の増加とともに14〜16世紀にかけて拡張工事が行われています。1865年まで教会の敷地内に埋葬されていたため、教会の床は墓石になっています。著名人では、アムステルダム市長「ウィレム・コーネリゼ・バッカー(Willem Cornelisz Backer)」、画家「ピーテル・ラストマン(Pieter Lastman)」、作曲家「ヤン・ピーテルスゾーン・スウェーリンク(Jan Pieterszoon Sweelinck)」などが埋葬されています。
開館時間:10:00〜18:00(日曜日は13:00〜17:30)
料金:10ユーロ
アクセス:アムステルダム中央駅から徒歩8分
公式サイト:https://oudekerk.nl/
9.新教会(De Nieuwe Kerk)
1380〜1408年に建設されたプロテスタント教会。街の発展に伴い、旧教会だけでは対応できなくなったため、こちらの新教会が建設されました。建物は1645年の火災でほぼ焼失しましたが、その後再建されています。こちらの教会には、詩人「ピーテル・コルネリスゾーン・ホーフト(Pieter Corneliszoon Hooft)」、画家「ハブリエル・メツー(Gabriël Metsu)」などが埋葬されています。
開館時間:10:00〜17:00
料金:10ユーロ
アクセス:トラム2、11、12、13、17番線「Dam」駅からすぐ
公式サイト:https://www.nieuwekerk.nl/
その他おすすめの教会
上記のほか、アムステルダムには1600年代前半に建設された西教会(Westerkerk)、北教会(Noorderkerk)、南教会(Zuiderkerk)などがあります。
オランダ人建築家「ヘンドリック・デ・ケイゼル」が設計を担当した歴史的建造物になり、これらの教会巡りもおすすめです。詳しくは以下の記事を参考にしてください。
おすすめの博物館
10.ゴッホ美術館(Van Gogh Museum)
1973年に開館したフィンセント・ヴィレム・ファン・ゴッホ(Vincent Willem van Gogh)の作品を主に展示する美術館。ゴッホ作品のコレクション数は世界最大。ひまわりや自画像などのゴッホ作品に加え、日本の浮世絵、ポール・ゴーギャンの作品等も見ることができます。
ユトレヒトの世界遺産「シュレーダー邸」を手掛けたヘリット・トーマス・リートフェルト(Gerrit Thomas Rietveld)が設計を担当しており、建物自体も見所。さらに、隣りの別館(写真右)は日本人建築家「黒川紀章」氏が設計を担当しています。
料金:19ユーロ
住所:Museumplein 6, 1071 DJ Amsterdam(地図)
アクセス:トラム2、5、12番線「Van Baerlestraat」駅から徒歩1分
公式サイト:https://www.vangoghmuseum.nl/
11.アムステルダム国立美術館(Rijksmuseum Amsterdam)
レンブラントなど17世紀「オランダ黄金時代」の作品を数多く展示している国立美術館。レンブラント・ファン・レインの「夜警(De Nachtwacht)」、ヨハネス・フェルメールの「牛乳を注ぐ女(Het melkmeisje)」、ヤン・アセリンの「威嚇する白鳥(De bedreigde zwaan)」等が注目作品になります。これらはオランダ芸術が最も評価されたオランダ黄金時代に描かれた作品になり、どれも見応えありです。
建物はアムステルダム中央駅等を手掛けたピエール・コイペルス(Pierre Cuypers)が設計を担当。建物自体も注目すべき歴史的建造物になります。なお、有名な写真撮影スポット「I amsterdam」(写真右)は美術館前の広場にあります。
料金:20ユーロ
住所:Museumstraat 1, 1071 XX Amsterdam(地図)
アクセス:トラム2、5、12番線「Rijksmuseum」駅からすぐ
公式サイト:https://www.rijksmuseum.nl/
12.アンネ・フランクの家(Anne Frank Huis)
「アンネの日記」で知られているアンネ・フランク一家などが1942年からゲシュタポ(ナチス・ドイツの秘密国家警察)に捕まるまで居住していた家(写真左、右から4番目の家)。建物自体は1635年に建設されたものになり、第二次世界大戦後の1960年に博物館としてオープン。アンネの日記を執筆した屋根裏部屋等を見ることができます。なお、訪問する際は、ネット予約がおすすめです。
料金:12.50ユーロ
住所:Prinsengracht 263-267, 1016 GV Amsterdam(地図)
アクセス:トラム13、17番線「Westermarkt」駅から徒歩3分
公式サイト:https://www.annefrank.org/en/
13.レンブラントの家(Museum Het Rembrandthuis)
オランダ絵画の巨匠「レンブラント・ファン・レイン(1606〜1669年)」が住んでいた家。建物は1606年に建設され、レンブラントは1639〜1658年にかけて居住。1907〜1911年に修復された後、1911年に博物館としてオープン。内部はレンブラントが住んでいた当時、17世紀の内装が再現されています。さらに、レンブラントの収集室が再現された部屋、エッチングのコレクション等も展示されています。
料金:14ユーロ
住所:Jodenbreestraat 4, 1011 NK Amsterdam(地図)
アクセス:地下鉄「Waterlooplein」駅から徒歩3分
公式サイト:https://www.rembrandthuis.nl/
14.アルティス動物園(ARTIS)
1838年に開園したオランダ最古の動物園。水族館やプラネタリウム等も併設されています。キリンや象、ゴリラなど700種以上の動物がおり、動物の生息環境が再現されている点が特長。モンキーロック(猿山)ではニホンザルも暮らしています。水族館が特に人気で、アマゾンを再現した水槽等が展示されており、水面下の魚の生活を知ることができます。さらに、数百種の植物が植えられており、春・夏になると花々を観賞することもできます。
料金:24ユーロ
住所:Plantage Kerklaan 38-40, 1018 CZ Amsterdam(地図)
アクセス:トラム14番線「Artis」駅からすぐ
公式サイト:https://www.artis.nl/
15.ハイネケン・エクスペリエンス(Heineken Experience)
オランダの大手ビールメーカー「ハイネケン」が運営するビール博物館。1867年に建設されたハイネケン最初の醸造所が利用されており、会社の歴史やビール作り等が学べるテーマパーク的な場所になっています。グラス3杯のビールとお土産のグラスが入場料に含まれており、ビール好きの方におすすめの博物館になります。筆者が訪れた際は行列ができるほどの人気でした。なお、博物館近くにはハイネケン本社(写真右)があります。
料金:21ユーロ(オンライン割引あり)
住所:Stadhouderskade 78, 1072 AE Amsterdam(地図)
アクセス:地下鉄「Vijzelgracht」駅から徒歩3分
公式サイト:https://www.heineken.com/
その他おすすめの博物館
そのほか、近現代芸術に特化した「アムステルダム市立美術館」、ロシアの国立美術館「エルミタージュ美術館」のアムステルダム別館、大麻合法国オランダの文化を知るという意味で「ハッシュ・マリファナ&ヘンプ博物館」などもおすすめの博物館になります。気になる方は以下の記事を参考にしてください。
おすすめの買い物スポット
16.ピーテル・コネリス・ホーフト通り(Pieter Cornelisz Hooftstraat)
スタドハウダースカーデ(Stadhouderskade)とフォンデル公園(Vondelpark)を結ぶ全長約670メートルの通り。1990年代頃からブランド店街として発展し、シャネルやディオール、ルイ・ヴィトンなど多くのハイブランドがブティックを構えています。オランダブランドではジースターロゥ(G-Star RAW)の本店があり、通りの近くにはデニムの人気ブランド「デンハム(DENHAM)」の本店もあります。
なお、ゴッホ美術館やアムステルダム国立美術館に近いため、美術館巡りの際に訪れてみてください。アムステルダム発のブランド、ブランド店街のブランド一覧については以下の記事を参考にしてください。
17.デ・バイエンコルフ(de Bijenkorf)
アムステルダム最大規模を誇る老舗百貨店。アムステルダム観光の中心地「ダム広場(de Dam)」に位置しています。日本人がイメージする百貨店と同じような構造になり、グッチやエルメス、サンローランなどのブティック、コスメやアクセサリー、各種衣料品、靴、インテリア製品等が販売されています。お土産購入やレストランでの食事も楽しめるほか、無料できれいなトイレが利用できることから、最も押さえておきたい買い物スポットとも言えます。
なお、フロアガイドやブランド一覧は以下の記事に記載しています。
18.ワーテルロー広場の蚤の市(Waterloopleinmarkt)
ワーテルロー広場で開催されている蚤の市(フリーマーケット)。「レンブラントの家」近くに位置しています。Tシャツやマグネットなどお土産関連の商品も多く売られていますが、ここでのおすすめはアンティークや古着になります。ズワネンブルグワル運河(Zwanenburgwal)側がアンティーク、古着に特化したエリアになり、食器類やレトロ缶、パンフレットなどが販売されています。宝探し感覚で訪れてみると面白い発見があるかもしれません。
なお、以下の記事では「ワーテルロー広場の蚤の市」以外のマーケットについても紹介しています。ぜひ、こちらも合わせてご覧ください。
おすすめの夜景スポット
19.ダムラック(Damrak)
ワーテルケリングパト(Waterkeringpad)とダム広場を結ぶ全長約550メートルの通り。通り沿いの運河には「ダンシング・ハウジーズ(dancing houses)」と呼ばれる建物群があり、「アムステルダム 夜景」と検索すれば、ダムラックから撮影されたダンシング・ハウジーズの画像が多く出てきます。
アムステルダムで最も有名な夜景スポットになりますが、撮影している人は少なく、落ち着いて写真撮影を行うことができます。また、ダム広場からアムステルダム中央駅に向かう通り道になるため、治安面を気にすることなく夜景が楽しめます。
20.アダム・ルックアウト(A’DAM Lookout)
アダム・タワー(A’DAM Toren)にある展望台。アイ湾を挟んでアムステルダム中央駅の向かいに位置しています。アダム・タワーは1966年に建設され、オランダ人建築家「アーサー・スタール(Arthur Staal)」が設計を担当。ロイヤル・ダッチ・シェルのビルだったため、シェルタワーとも呼ばれていました。
2014〜2016年に建物は改装され、2016年にリニューアルオープン。その際に、こちらの展望台もオープンしています。アムステルダムで360度の眺めが楽しめる唯一の場所になるため、夜景のみならず、天気の良い昼間の訪問もおすすめです。
料金:13.50ユーロ(ネット割引あり)
住所:Overhoeksplein 5, 1031 KS Amsterdam(地図)
アクセス:フェリーターミナルから徒歩3分
公式サイト:https://www.adamlookout.com/
その他夜景スポット
以下の記事では、怪しげな赤い光が街を照らす「レッド・ライト・ディストリクト(飾り窓地区)」、ダム広場周辺、西教会周辺、アムステルダム中央駅周辺の夜景を紹介しています。ぜひ、夜景巡りの参考にしてください。
滞在後記
アムステルダム滞在で最も驚いたことは、1600年代に建設された歴史的建造物が多く残っているという点です。その背景としては、日本との交易や西インド諸島等で行っていた奴隷貿易が莫大な富を生み、商人達が競って豪邸を建設したこと等が挙げられます。
特に、ヘーレン運河 (Herengracht)、カイゼルス運河(Keizersgracht)沿いには多くの歴史的建造物があります。建てられた年が確認できる建物も多く、それらを確認しながら歩くと、より街歩きが楽しめると思います。また、1600年代は芸術文化も花開いた時代になり、レンブラント・ファン・レイン、ヨハネス・フェルメールなど多くの著名画家が誕生しています。1600年代「オランダ黄金時代」の建物、作品に触れることがアムステルダム観光をより楽しむコツになると思いました。
今回は歴史的建造物、博物館などオランダ黄金時代の建物、作品を見ることのできる場所を紹介しています。ぜひ当記事を参考にして、アムステルダム観光を楽しんでください!
※なお、上記の観光スポットの場所については以下のグーグルマップにまとめています。