印象的なアムステルダムの建築物15選!レムコールハース設計の建物など

頭像を持つ家(Huis met de Hoofden) アムステルダム

オランダの首都「アムステルダム」で建築物巡りをしてみませんか?

アムステルダム=建築はあまり結びつかないかもしれませんが、1600年代に建設された歴史的建造物からハーバード大学大学院教授が手掛けた近代建築物など注目すべき建物が多く存在しています。

著名建築家設計の建物に加え、オランダ西インド会社館など15ヵ所のおすすめ建築物を紹介します。筆者が実際に撮影した写真を掲載していますので、ぜひアムステルダム観光の参考にしてください。

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歴史的建造物を手掛けた建築家

ヘンドリック・デ・ケイゼル

ヘンドリック・デ・ケイゼル(Hendrick de Keyser、1565〜1621年)はユトレヒト生まれの建築家。オランダ東インド会社関連の建物、富裕層向け住宅、教会などの建築物を手掛けています。

赤レンガと白いラインが特徴的な建物が多く、オランダ東インド会社(VOC)のアムステルダム本社、バルトロッティ邸、頭像を持つ家がその代表例として挙げられます。今回はそれら3件に加え、モンテルバーンス・タワーの写真も掲載しています。

なお、今回紹介する建物のほかに、ヘンドリック・デ・ケイゼルは南教会(Zuiderkerk、ザイド教会)、北教会(Noorderkerk)、西教会(Westerkerk)、アムステルダム博物館(Amsterdam Museum)、ハールレム門(Haarlemmerpoort)なども手掛けています。

※ヘンドリック・デ・ケイゼル設計の教会は以下をご覧ください。

アムステルダムのおすすめ教会10選!旧教会、聖ニコラス教会など
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1.VOCアムステルダム本社(Oost-Indisch Huis)

VOCアムステルダム本社(Oost-Indisch Huis)

1606年に完成したオランダ東インド会社(VOC)のアムステルダム本社。会社の規模拡大などにより、1663〜1664年、1658〜1661年に拡張工事が行われています。現在はアムステルダム大学が建物を使用しています。

住所:Kloveniersburgwal 48, 1012 CX Amsterdam(地図
アクセス:地下鉄「Nieuwmarkt」駅から徒歩3分
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2.モンテルバーンス・タワー(Montelbaanstoren)

モンテルバーンス・タワー(Montelbaanstoren)

防御壁の一部として1516年に建設され、1606年にヘンドリック・デ・ケイゼルが上部の拡張を手掛けています。

住所:Oudeschans 2, 1011 KX Amsterdam(地図
アクセス:地下鉄「Nieuwmarkt」駅から徒歩5分

3.バルトロッティ邸(Museumhuis Bartolotti)

バルトロッティ邸(Museumhuis Bartolotti)

1620年頃に建設された商人「Willem Bartolotti van den Heuvel」の邸宅。現在は博物館として一般に公開されています。

住所:170, Herengracht, Amsterdam(地図
開館時間:10:00〜16:00(金曜日は休館)
料金:8ユーロ
アクセス:トラム13、17番線「Dam」駅から徒歩3分
公式サイト:https://www.museumhuizen.nl/nl/huis-bartolotti

4.頭像を持つ家(Huis met de Hoofden)

頭像を持つ家(Huis met de Hoofden)

1622年に完成した商人「ニコラス・ソイエ(Nicolaas Sohier)」の邸宅。1621年にヘンドリック・デ・ケイゼルが亡くなった後は、彼の息子「ピーテル・デ・ケイゼル(Pieter de Keyser)が建物を完成させています。

住所:Keizersgracht 123, 1015 CJ Amsterdam(地図
アクセス:トラム13、17番線「Westermarkt」駅から徒歩5分
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アドリアン・ドルツマン

アドリアン・ドルツマン(Adriaan Dortsman、1635〜1682年)はオランダ黄金時代の建築家。オランダ総督「ウィレム3世」から「オランダ要塞の管理者」に任命され、門や要塞なども手掛けています。今回紹介する建物のほか、ドーム教会(Koepelkerk)、オースター教会(Oosterkerk)なども手掛け、ドルツマンはオースター教会に埋葬されています。

5.ファン・ローン博物館(Museum Van Loon)

ファン・ローン博物館(Museum Van Loon)

フランダースの商人「Jeremias van Raey」によって1671〜1672年に建設された歴史的建造物。画家「フェルディナント・ボル(Ferdinand Bol)」などが居住した後、1884年以降はファン・ローン家が保有。現在は博物館として一般に公開されています。

住所:Keizersgracht 672, 1017 ET Amsterdam(地図
開館時間:10:00〜17:00(毎日)
料金:9ユーロ
アクセス:地下鉄「Vijzelgracht」駅から徒歩5分
公式サイト:https://www.museumvanloon.nl/

6.旧ニコラス・パンクラス邸

旧ニコラス・パンクラス邸(Herengracht 539)

1670年に完成したアムステルダム市長「ニコラス・パンクラス(Nicolaas Pancras)」の邸宅。その後、1700年代にはアムステルダム市長「ヘリット・カーバー(Gerrit Corver)」などが居住していました。

住所:Herengracht 539 1017 BW Amsterdam(地図
アクセス:トラム4、14番線「Rembrandtplein」駅から徒歩4分
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近代建築を手掛けた建築家

ヘンドリック・ペトルス・ベルラーヘ

ヘンドリック・ペトルス・ベルラーヘ(Hendrik Petrus Berlage、1856〜1934年)はアムステルダム生まれの建築家で、オランダの近代建築の父とも呼ばれています。1875〜1878年にチューリッヒ工科大学で建築を学んだ後、1889年に自身の建築事務所を開設。都市の拡張計画や集合住宅、橋梁などを主に手掛けています。

7.ブールス・ファン・ベルラーヘ(Beurs van Berlage)

ブールス・ファン・ベルラーヘ(Beurs van Berlage)

1898〜1903年に建設された旧証券取引所。現在は展示会や会議などで利用されています。また、「Bistro Berlage」、「New York Film Academy Café」のカフェ、レストランが入っており、観光客も気軽に利用することができます。

住所:Damrak 243, 1012 ZJ Amsterdam(地図
アクセス:トラム4、14、24番線「Dam」駅からすぐ

8.スイソテル・アムステルダム(Swissôtel Amsterdam)

スイスホテル・アムステルダム(Swissôtel Amsterdam)

ヘンドリック・ペトルス・ベルラーヘが設計したネオロマネスク様式の建物。1986年にホテルとしてオープンし、2013年に全館改装が行われています。ランクは4つ星で、料金は宿泊時期により異なりますが、1泊2〜3万円台になります。観光の中心地「ダム広場」に近く、アムステルダム観光ではおすすめのホテルになります。

住所:Damrak 96, 1012 LP Amsterdam(地図
アクセス:トラム4、14、24番線「Dam」駅からすぐ
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ヘリット・トーマス・リートフェルト

ヘリット・トーマス・リートフェルト(Gerrit Thomas Rietveld、1888〜1964年)はユトレヒト生まれの建築家兼デザイナー。ユトレヒトで手掛けた「シュレーダー邸」は世界遺産に登録されています。ユトレヒトやベルギー国境近くのベルゲアイクなどオランダ中心に建築物を手掛け、アムステルダムではゴッホ美術館などを手掛けています。

9.ゴッホ美術館(Van Gogh Museum)

アムステルダムのゴッホ美術館(Van Gogh Museum)

1963年にオランダ政府がリートフェルトに設計を依頼、1964年にリートフェルトは亡くなりますが、計画は引き継がれ、1973年に美術館は開館しています。ゴッホ作品のコレクション数は世界最大で、コレクションのほとんどはゴッホの弟、妻など親族が保有していたものになります。なお、向かいにある別館は日本人建築家「黒川紀章」氏が設計し、1999年6月に開館しています。

住所:Museumplein 6, 1071 DJ Amsterdam(地図
開館時間:9:00〜18:00(金〜21:00)
料金:18ユーロ〜
アクセス:トラム2、5、12番線「Van Baerlestraat」駅から徒歩1分
公式サイト:https://www.vangoghmuseum.nl/ja/
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レム・コールハース

レム・コールハース(Rem Koolhaas、1944〜)はオランダ・ロッテルダム生まれの建築家。ハーバード大学大学院デザイン学部教授。シアトル中央図書館やニューヨークのプラダ・ブロードウェイ・エピセンター、中国中央電視台本部ビルなどの設計を手掛けています。日本には福岡市にコールハースが手掛けた集合住宅「ネクサスワールド」レム棟、コールハース棟があります。

10.ビザンティウム(Byzantium)

アムステルダムのビザンティウム(Byzantium)

1985〜1991年に建設された複合施設。オフィスやショップが入っていますが、住居がメイン。ショップではアシックス、クラブメッド(Club Med)などがあります。

住所:Tesselschadestraat 1G, 1054 ET Amsterdam(地図
アクセス:トラム1、2、5、11〜13、17番線「Leidseplein」駅から徒歩2分

MVRDV

オランダ・ロッテルダムを拠点とする建築家グループ。ヴィニー・マース(Winy Maas)、ヤコブ・ファン・ライス(Jacob van Rijs)、ナタリー・デ・フリイス(Nathalie de Vries)が設立。

ヴィニー・マース、ヤコブ・ファン・ライスはレム・コールハースが共同設立者の建築事務所「OMA」出身。奇抜で目を引くデザインが特徴的で、アムステルダムでは「VUmc Cancer Center Amsterdam」、「WoZoCo」などを手掛けています。また、日本では東京・表参道のファッション複合ビル「ジャイル(GYRE)」などの設計を手掛けています。

11.クリスタル・ハウス(Crystal Houses)

クリスタル・ハウス(Crystal Houses)

ファサードのガラスが印象的な2016年に完成した建物。シャネルのブティックが入っていましたが、2019年5月にエルメスのブティックがこちらへ移転しています。印象的なガラスレンガは、イタリア・ベネチア近くレザーナ(Resana)のガラススタジオ「ポエシア(Poesia)」のもの。ブランド店街「ピーテル・コネリス・ホーフト通り(Pieter Cornelisz Hooftstraat)」に位置し、通りで最も目立つ建物の一つです。

住所:Pieter Cornelisz Hooftstraat 96, 1071 CA Amsterdam(地図
アクセス:トラム3番線「Van Baerlestraat」駅から徒歩3分
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その他(歴史的建造物など)

■12.南アフリカハウス(Zuid-Afrikahuis)

アムステルダムの南アフリカハウス(Zuid-Afrikahuis)

16世紀に建設された邸宅。オランダ東インド会社総督「ラウレンス・レアル(Laurens Reael)」、平戸・オランダ商館の初代館長「ヤックス・スペックス(Jacques Specx)」などが居住していた建物として知られています。現在は図書館などとして利用されています。

住所:Keizersgracht 141-C, 1015 CK Amsterdam(地図
アクセス:トラム13、17番線「Westermarkt」駅から徒歩4分

■13.オランダ西インド会社館(Het West-Indisch Huis)

オランダ西インド会社館(Het West-Indisch Huis)

1617年に完成したオランダ西インド会社の旧本社。1625年に当時のオランダ西インド会社総督が米国・ニューヨークのマンハッタン島の要塞建築を命じた場所として有名です。現在はイベント会場などとして利用されています。

住所:Herenmarkt 99, 1013 EC Amsterdam(地図
アクセス:トラム2、11〜13、17番線「Nieuwezijds Kolk」駅から徒歩8分
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■14.オランダ西インド会社倉庫(West-Indisch Pakhuis)

オランダ西インド会社倉庫(West-Indisch Pakhuis)

1642年に完成したオランダ西インド会社の倉庫。完成当時は倉庫として利用されていましたが、1647〜1674年にはオランダ西インド会社の本社として利用されました。なお、建物にはオランダ西インド会社のマーク(GWC)、建物が完成した年の「1642」が描かれています。

住所:’s-Gravenhekje 1A, 1011 TG Amsterdam(地図
アクセス:地下鉄「Nieuwmarkt」駅から徒歩8分

■15.トゥシンスキー劇場(Pathé Tuschinski)

トゥシンスキー劇場(Pathé Tuschinski)

1919〜1921年に建設された映画館。設計はヘイマン・ルイ・デ・ヨング(Hijman Louis de Jong)が担当。様式はアムステルダム派、アール・ヌーヴォー、アール・デコ。世界で最も美しい映画館の一つとも言われていますが、実際に見ると少し不気味です。

住所:Reguliersbreestraat 26-34, 1017 CN Amsterdam(地図
アクセス:トラム4、14番線「Rembrandtplein」駅から徒歩1分
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滞在後記

アムステルダムの街を散策して驚いたことは1600年代など歴史的建造物の多さです。教会と似たファサードを持つ建物、見るからに由緒ある建物と予測ができるものなど様々です。

また、少し中心部から外れると、MVRDVが手掛けるような奇抜なデザイン性の高い建物を見ることができます。歴史的建造物と近代建築物のミックスが街を歩いていてとても楽しく感じました。

今回取り上げた建築物は本当にごくわずかで、アムステルダムには注目すべき建築物がまだまだ多くあります。アムステルダム観光ではぜひ建築物巡りを楽しんでみてください。

なお、建築物の詳しい場所については以下のグーグルマップ(紫色)にまとめています。

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