ベルギーの世界遺産都市「ブルージュ」は安全?それとも危険?
マルクト広場など夜の観光地の治安は大丈夫?ブルージュに危険エリアはあるの?といった疑問に加え、筆者が遭遇した騒がしい爆竹集団についても紹介。
実際にブルージュに滞在した筆者が治安について調査し、観光客向けに特化した治安情報をお届けします。ブルージュ観光を計画されている方はぜひ参考にしてください。
まずは危険レベルを確認しよう
海外旅行に行く前(計画する前)は、必ず「外務省 海外安全ホームページ」で滞在予定地の危険レベルを確認してください。
ブルージュについては2020年12月18日現在、感染症危険情報としてレベル3の「渡航中止勧告」が出されています。危険情報は出されていませんが、100%安全ということではなく、注意喚起がされていない場合でもスリなどの犯罪行為には注意する必要があります。
なお、海外安全ホームページでは、日本の外務省がレベル1「十分注意」、レベル2「不要不急の渡航は止める」、レベル3「渡航中止勧告」、レベル4「退避勧告」の4段階評価で各地域の安全情報を開示しています。
ブルージュの治安について
ブルージュの安全度(5段階評価):★★★★
ブルージュ中心部(運河の内側)を中心に治安について調査しましたが、危険エリアなどを見つけることは出来ませんでした。また、黒人、中東系の移民が少ない点もポイントになります。ベルギーではブリュッセル、アントワープに多くの移民がいますが、彼らが居住しているエリアの多くで治安が悪化しています。よって、移民の少なさは治安面における安心材料になります。
その一方、気温の下がる時期は日が落ちると人通りがなくなります。夜景撮影のため、ブルージュ中を散策しましたが、人通りの少なさには本当に驚きました。人目につきづらい道が多く、女性一人で歩くには注意が必要になるため、安全度は星4つとしています。なお、最も安全度の高い星5つは現在のところモナコ以外考えられないため、安全度はかなり高いと考えていただいて大丈夫です。
なお、主要観光地の警備状況については、ブリュッセルやアントワープと同じく、特に警備が行われている様子はありませんでした。パリなどと比較して警備が手薄であることは懸念材料ですが、夜間は警察官が自転車による巡回を行っていました。
危険エリアについて
現地の友人、ホテル関係者にブルージュの危険エリアについて質問したところ、“ブルージュは安全な都市だから治安の悪いエリアはないよ”という回答を全員から得ています。
実際に何日も夜景撮影や街中を散策してもトラブルなどには遭遇しませんでした。観光客が主に滞在する中心部に危険エリアはなく、観光客は安心して観光が楽しめると言えます。ただし、その他都市と同じく、スリなどの軽犯罪には注意が必要になります。
夜の観光地の治安について
■マルクト(Markt)広場
21時30分頃に撮影したマルクト広場とブルージュの鐘楼。広場には23時頃まで営業している飲食店が多く、夜でも観光客などが広場を訪れていました。この時間帯であれば女性一人でも安心して夜景が楽しめるほど安全だと言えるため、広場周辺に宿泊された際はぜひ夜景を楽しんでください。
■ダイフェル(Dijver)
21時頃に撮影したダイフェルの夜景。写真正面は聖母教会になります。人通りは少ないと言えますが、不審者などはおらず、普通に夜景が楽しめます。また、ダイフェルや聖母教会周辺には22時頃まで営業している飲食店があるため、女性でも治安面に不安を感じることは少ないと思います。
■ヤン・ファン・エイク広場(Jan van Eyckplein)周辺
20時30分頃に撮影したスピノラレイ(Spinolarei)の夜景。写真正面がヤン・ファン・エイク広場になります。マルクト広場から徒歩6分ほどの場所にありますが、この辺りは人通りが少ないエリアになります。男性は問題ないですが、女性一人での夜景鑑賞は念の為避けた方がいいかもしれません。
女性の一人旅ではナイトツアーがおすすめ!
せっかくのブルージュ観光です。マルクト広場だけではなく、夜のブルージュの姿を見てみたいと思いませんか?
そこでおすすめなのが、無料で参加できるウォーキング・ツアーになります。毎日開催されており、時間は18:00〜、20:00の2回。所要時間は1時間半になります。集合場所はマルクト広場の像の前(赤い傘が目印)、ガイドの案内は英語になります。以下のサイトから予約が必要になりますが、治安面を気にすることなく、夜の外出を楽しみたい方はぜひ参加してみてください。
※そのほか、ホステルでも無料ツアーを実施しているところがあります。宿泊の際や予約サイトで確認してみてください。
唯一気になった爆竹軍団とは?
ブルージュで一つだけ気になった出来事があります。それは、カルメルス通り(Carmersstraat)周辺で10人以上の若者グループ(10代後半?)が爆竹を鳴らし、騒ぎながら街を練り歩いていたことです。爆竹を鳴らしては奇声を発していたため、地元住民も窓から何事か?と覗いている人もいました。そのような反応を見る限り、恒例行事ではないような感じでした。
ただ騒いでいるだけの若者グループだと思いますが、若者の中に人種差別主義者が含まれていた場合、集団心理によって日本人観光客が攻撃対象になる可能性も否定できません。そのため、彼らのように騒いでいる集団がいた場合、近づくことは避け、遠回りをするなどしてください。
総括
- ブルージュは安全度が高い都市、移民が少ない点もポイント!
- 治安良好だが、スリなどの軽犯罪には注意しよう!
- 女性一人の夜景鑑賞はナイトツアーの参加も一考!
ブルージュはベルギー内で安全度が高い都市だと言えます。アジア系観光客は多いですが、移民は少なく、街の治安は守られている印象を持ちました。夜景撮影を行っている際も、トラブルに遭遇することはなかったため、夜についても問題なく出歩けます。
爆竹集団のような若者もいますが、基本的には近づかなければ問題ありません。遭遇した場合は遠回りをしたり、人通りのある通りに出たりすればトラブルを回避することができます。そのほか、ブルージュにはビール博物館やビール醸造所があり、ビールの街とも言えます。あまり見かけませんでしたが、酔っ払いにも注意するようにしてください。
以上、ブルージュは安心して観光が楽しめる都市です。ぜひ訪問を検討してみてください!