ウィーン観光でアルベルティーナ美術館を訪問しよう!
ルノワールやモネなどの印象派の作品が見所?ブリューゲルの代表的な版画も展示されている?アルブレヒト・デューラーの代表作とは?
今回はウィーン国立歌劇場近くにある美術館「アルベルティーナ美術館」を紹介します。アルベルティーナ美術館には、印象派の作品からシャガール、ピカソなど著名画家の作品が多く展示されています。そこで今回は印象派の画家を中心に、アルベルティーナ美術館で展示されている作品の一部を紹介します。ぜひ、訪問する際の参考にしてください。
アルベルティーナ美術館(Albertina)について
アルベルティーナ美術館は、アルベルト・カジミール・フォン・ザクセン=テシェン(Albert Kasimir von Sachsen-Teschen、1738年〜1822年)が創設した美術館です。アルベルト公の父はポーランド国王のアウグスト3世、母は神聖ローマ皇帝ヨーゼフ1世の娘「マリア・ヨーゼファ」で、女帝マリア・テレジアの娘婿になります。
アウグスティヌス要塞の上に建てられたハプスブルク家の宮殿が美術館として改装され、2003年にはハンス・ホライン設計の印象的な屋根が付け加えられています。コレクション数は100万点を超え、ルノワールやモネなどフランス印象派の作品から現代美術、版画、ミケランジェロやラファエロのデッサンなどが展示されています。
■ここがポイント!
筆者が滞在した際は、著名画家の展示作品数は1〜5点ほどで、ゴーギャンは1点、エゴン・シーレはやや多めでした。ここが重要なポイントですが、アルベルティーナ美術館は照明が計算されて設置されている印象を受けました。そのため、絵画に光が反射することなく、光のストレスを感じることなく鑑賞することができました。また、一部作品はガラス越しでの鑑賞になりますが、ルノワールなどはガラスなしで直に見ることができました。
それではここから、見所になる印象派の画家5名、エゴン・シーレなどその他見逃せない画家5名の作品を掲載していきます。
印象派
1.ピエール=オーギュスト・ルノワール(Pierre-Auguste Renoir)
■ルノワール作「少女の肖像画(エリザベス・メートル)」
1879年に製作された音楽家兼美術収集家のエドモンド・メートルの姪「エリザベス・メートル」の肖像画。
■ルノワール作「夕日」
1883年に製作された作品。
2.クロード・モネ(Claude Monet)
■クロード・モネ作「ヴェトゥイユの眺め」
1881年に製作された作品。
■クロード・モネ作「バラの小道の家」
1925年に製作された作品。
3.エドガー・ドガ(Edgar Degas)
■エドガー・ドガ作「Two Dancers」
1905年に製作された作品。
4.ポール・セザンヌ(Paul Cézanne)
■ポール・セザンヌ作「ノルマンディーの農場」
1885年〜1886年に製作された作品。ノルマンディーにある美術収集家のヴィクトール・ショケの別荘を訪れた際に描かれたものになります。
5.ポール・ゴーギャン(Paul Gauguin)
■ポール・ゴーギャン作「ブルトンの女性」
1888年に製作された作品。
その他見逃せない画家
6.エゴン・シーレ(Egon Schiele)
■エゴン・シーレ作「自画像」
1910年に製作された作品。
■エゴン・シーレ作「ひまわり」
1917年に製作された作品。
7.ピーテル・ブリューゲル(Pieter Bruegel)
■ピーテル・ブリューゲル作「大きな魚は小さな魚を食う」
1556年に製作された版画。
■ピーテル・ブリューゲル作「怠惰」、「春」
「怠惰」は1557年に製作された版画、「春」は1565年に製作された版画。
8.アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック(Henri de Toulouse-Lautrec)
■ロートレック作「Aristide Bruant, at His Cabaret」
1893年に製作されたリトグラフ。
9.アルブレヒト・デューラー(Albrecht Dürer)
■アルブレヒト・デューラー作「野うさぎ」
1502年に製作された水彩画で、アルブレヒト・デューラーの代表作の一つ。
10.ゲオルク・デッカー(Georg Decker)
■ゲオルク・デッカー作「神聖ローマ皇帝ヨーゼフ2世の肖像画」
神聖ローマ皇帝ヨーゼフ2世を描いたパステル画。
宮殿内の豪華な部屋も見所!
床や壁といった内部装飾はもちろん、高価な家具などの調度品も見所。写真左は「ミューズの間」、写真右は「観客ホール」になります。これらの空間に身を置くと、あたかも自分がハプスブルク家の一員、もしくは客人になったかのような気持ちに浸ることができます。
基本情報
アルベルティーナ美術館 | |
営業時間 | 10:00〜18:00(水・金は21:00まで) |
料金 | 18.90ユーロ |
住所 | Albertinapl. 1, 1010 Wien(地図) |
アクセス | 地下鉄U1、U3「Stephansplatz」駅から徒歩6分 |
公式サイト | https://www.albertina.at/ |
■所在地(マップ)
最後に
1階(現地表記は0階)のギフトショップでは、展示物のポストカードやポスター、マグカップ、ペン、コースター、本、おもちゃなどが売られていました。
展示物については、オーストリア、オランダ系の絵画が充実している印象を受けたほか、版画系の展示が多かったです。今回紹介した作品以外では、ミケランジェロやルーベンスといった巨匠のデッサン、レンブラントやゴヤのエッチング、ヒエロニムス・ボスの版画なども見所になります。
最後に、アルベルティーナ美術館を訪れるポイントとしては、事前に好きな画家の作品が展示されているか調べたほうが良いと思います。ただ絵画を見るなら美術史美術館の方がおすすめで、クリムトとシーレが見たい方はレオポルド美術館の方がおすすめです。