今回はオーストリアの首都「ウィーン」の気候を紹介します!
ウィーンはヨーロッパの中央に位置していますが、気候についてみなさんはどのようなイメージをお持ちですか?
こちらの記事では、ウィーンの平均気温や降水量のグラフに加え、筆者が滞在して感じた注意点を含めてお伝えします。ぜひ、ウィーン旅行を計画する際の参考にしてください。
※ウィーンの平均気温、降水量は2022年~2023年のデータ、東京の降水量は平年値を使用しています。
ウィーンの気候について
ウィーンは湿潤大陸性気候(ケッペン気候分類:Dfb)に属しています。湿潤大陸性気候については、夏は温暖ですが、冬は寒さが厳しいという特徴があります。
緯度は北海道より高いですが、地球温暖化などの影響もあり、真夏に40℃近い気温を記録した年があります。真夏に旅行を計画されている方は、熱中症対策はもちろん、ホテルにエアコンがあるか確認するようにしてください。
その一方、11月下旬から3月上旬にかけて寒さが厳しいシーズンになり、特に1月~2月は平均最低気温がマイナスになる年が散見されています。3月上旬になると寒さが一段落しそうですが、筆者が訪れていた際は日中の気温が0℃前後ということが珍しくありませんでした。そのため、3月でもしっかりとした防寒対策が必要です。
日の出、日の入り時刻、月平均日照時間
以下は日の出、日の入り時刻、月平均日照時間になりますが、その年や日によって変動するため、参考値としてご覧ください。
月 | 日の出 | 日の入り | 日照時間(月) |
1月 | 7時37分 | 16時30分 | 70時間 |
2月 | 6時59分 | 17時18分 | 104時間 |
3月 | 6時04分 | 18時03分 | 155時間 |
4月 | 6時00分 | 19時48分 | 216時間 |
5月 | 5時11分 | 20時31分 | 248時間 |
6月 | 4時49分 | 21時00分 | 360時間 |
7月 | 5時06分 | 20時53分 | 273時間 |
8月 | 5時46分 | 20時10分 | 266時間 |
9月 | 6時28分 | 19時09分 | 191時間 |
10月 | 7時11分 | 18時08分 | 129時間 |
11月 | 6時58分 | 16時19分 | 67時間 |
12月 | 7時35分 | 16時04分 | 57時間 |
■平均日照時間
11月~1月は日の入り時刻が16時台になり、日照時間が100時間を下回っています。データ上では太陽をほぼ感じることができないようなシーズンになります。その一方、1年で最も日の出が早く、日の入りが遅い6月は日照時間が360時間とずば抜けて長くなっています。治安面が気になる方は、明るい時間が長い6月が一番観光に適していると言えるかもしれません。
ウィーンの平均気温
※出典:気象庁ホームページ(https://www.data.jma.go.jp/gmd/cpd/monitor/climatview/frame.php)のデータを基に筆者作成。
【平均気温のポイント】
平均最高気温は7月の28.6℃が最も高くなっています。7月の平均最低気温は17.2℃と寒暖差が10℃以上あるため、体調を崩さないように注意する必要があります。また、2013年8月には38.5℃を記録するなど、真夏は厳しい暑さになることもあります。
12月〜1月については、平均最高気温が5℃前後、平均最低気温が1℃前後とやや厳しい寒さになります。また、2月が平均最低気温が再度下がっています。3月の平均最低気温は3℃台ですが、3月上旬は最低気温がマイナスになる日があり、強風とのダブルパンチになることもあります。3月だから大丈夫だろうとは思わず、春・秋に訪れる方は防寒対策をするようにしてください。
ウィーンの平均降水量
※出典:気象庁ホームページ(https://www.data.jma.go.jp/gmd/cpd/monitor/climatview/frame.php)のデータを基に筆者作成。
【平均降水量のポイント】
6月は降水量が多くなっていますが、東京の平均降水量よりは少ないです。基本的には東京より降水量の少ない月が多く、旅行を計画する際、降水量を考慮する必要はないと言えます。
■平均降水日数
月平均の降水日数は4月が若干少なくなりますが、1年と通して8日前後になっています。
服装について
こちらでは月別に半袖系、長袖系、ジャケット系、コート系の4つに分けて、旅行する際のおすすめの服装を紹介していきます。1日の温度差や気候状況により、最適な服装が異なる場合がありますので、あくまで目安として参考にしてください。
半袖系 | 長袖系 | ジャケット系 | コート系 | |
1月 | ◎ | |||
2月 | ◎ | |||
3月 | ◎ | |||
4月 | ◎ | ○ | ||
5月 | ◎ | ○ | ||
6月 | ◎ | ◎ | △ | |
7月 | ◎ | ○ | ||
8月 | ◎ | ○ | △ | |
9月 | ◎ | ○ | ||
10月 | ◎ | ○ | ||
11月 | ◎ | |||
12月 | ◎ |
※◎=最適、◯=出番あり、△=持っていると安心
11月〜3月はコート必須のシーズンになります。11月〜2月は日の入り時刻が特に早くなるため、必然的に夜間出歩くことが多くなります。風が強い日もあるため、マフラーはもちろん、耳あてなどを持っておくと安心です。
真夏については、日中はTシャツ1枚で問題ありませんが、建物内に長く滞在する予定のある方、夜間出歩く方は薄手の羽織るものを持っておくと良いと思います。
気になるベストシーズンは?
平均気温や降水量、日照時間などを考慮した場合、おすすめしたいベストシーズンは5月〜6月になります。過ごしやすい気温であることはもちろん、日の入り時刻の遅さもポイントです。日の入りは5月が20時半、6月が21時と遅いため、遅い時間まで安心して観光を楽しむことができます。
その一方、市庁舎前などで開催されるクリスマスマーケットを楽しみたい方、夜景を楽しみたい方は冬場がおすすめのシーズンになります。
総括
ウィーンの気候で押さえておきたいポイントは以下の通りです。
- 5月〜6月がベストシーズン!(平均気温、日照時間などを考慮)
- 38.5℃を記録した年も!真夏は最高気温に要注意
- 3月も油断大敵!11月〜3月はしっかりとした防寒対策をしよう
5月〜6月をベストシーズンとして挙げていますが、9月も快適に観光を楽しめる月になります。それらのシーズンはシェーンブルン宮殿で花や緑を楽しめる点もポイントです。
春、秋でもしっかりとした防寒対策が必要になる場合があります。渡航前に天気予報などを確認し、必要に応じてダウンなどを持っていくようにしてください。また、夏場の平均最高気温は30℃以下ですが、最高気温自体は30℃以上になることもあります。夏場に訪れる方は熱中症に注意してください。
ぜひ上記を参考にウィーン観光を計画してください!