ウィーンの治安を一刀両断!夜は女性1人で出歩けるのか?

ウィーン

オーストリアの首都「ウィーン」は安全?それとも危険?

2020年のテロ事件や移民の増加などを受けて、ウィーンの治安について不安に感じている方もいると思います。特に観光客が訪れる中心部の治安は気になるところです。

今回は筆者がウィーンの治安について調査。観光客が訪れるエリアを中心に、治安面で気になるポイントなどを確認しています。ネットで言われいる危険エリアの状況、夜の中心地の情報なども掲載していますので、これからウィーン観光を計画される方はぜひ参考にしてください!

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危険レベルを確認しよう

安全情報

出典:外務省の海外安全ホームページ

海外旅行に行く前(計画する前)は、必ず「外務省 海外安全ホームページ」で滞在予定地の危険レベルを確認してください。

ウィーンについては2023年6月24日現在、危険情報は出されていません。しかし、新型コロナウイルスの影響による失業などで、スリやその他犯罪が増加する可能性には注意してください。

なお、海外安全ホームページでは、日本の外務省がレベル1「十分注意」、レベル2「不要不急の渡航は止める」、レベル3「渡航中止勧告」、レベル4「退避勧告」の4段階評価で各地域の安全情報を開示しています。

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ウィーンの治安について

ウィーンの安全度(5段階評価):★★★★

警察官の数が多く、殺人や強盗などの凶悪犯罪、軽犯罪の発生率は低く、ウィーンはヨーロッパで最も安全な都市の一つと言われています。実際に滞在してみても、警察官による警備がしっかりしており、治安は安定していると感じることができました。

筆者は夜景撮影などで市内を歩き回りましたが、写真撮影で文句を言われたり、酔っ払いなどから絡まれることはありませんでした。また、四六時中ミラーレスカメラを肩に掛けていましたが、盗まれそうになることもありませんでした。不良がたむろしている場所などもなく、夜に一人で歩いている現地女性も多いことから、ウィーンの安全度は「良好」になる星4つで評価しています。

なお、英エコノミスト誌の調査部門「Economist Intelligence Unit」は2022年、ウィーンを世界で最も住みやすい都市と評価しています。その一方、アラブ系などの移民が目立ち、2020年には実際に4人が死亡したテロ事件も発生しています。念の為、人が集まるエリアでは周囲を警戒するようにしてください。

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ネットで言われている危険エリアについて

■ファボリーテン(Favoriten)

ファボリーテンは、ウィーン中央駅(Wien Hauptbahnhof)の南側に位置するエリア。移民などの貧困者やアルコール依存症の人達が多いエリアとして知られ、ケプラープラッツ(Keplerplatz)でドラッグが取引が行われているという情報もあります。ウィーン中央駅を除き、観光客が訪れるエリアではありませんが、念の為に注意しておいた方が良いかもしれません。

■バインガッセ(Beingasse)

ウィーン西駅(Wien Westbahnhof)近くに位置する通り。通りに住んでいたドラッグディーラーが逮捕されたという情報がありますが、周辺を訪問した限りでは治安面の問題を感じることはありませんでした。

■プラターシュテルン(Praterstern)

大観覧車の最寄り駅である地下鉄U1、U2線「Praterstern駅」周辺は、ホームレスなどの貧困者が多く、ドラッグディーラーが集まる場所とも言われていますが、筆者が訪れた限りでは治安面に問題があるようには感じませんでした。ネットの情報は出た時点で古くなっている可能性が高く、状況が随時変化している点には留意してください。

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夜の中心部の治安について

■シュテファン大聖堂

撮影時刻:22時37分

ウィーン観光の中心地になるシュテファン大聖堂の夜の姿です。写真のようなライトアップが行われているほか、周辺は飲食店が多いことからこの時間でも多くの人が行き交っています。そのため、酔っぱらいに絡まれることを除いて、トラブルに巻き込まれるリスクは低いと感じました。

■グラーベン

撮影時刻:22時36分

グラーベンはシュテファン大聖堂近くの広場から伸びる通りです。周辺の飲食店は深夜まで営業している店舗があり、22時30分過ぎでもこれだけの人がいます。※平日水曜日に撮影しています。

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■ケルントナー通り(Kaerntner Strasse)

撮影時刻:22時16分

ケルントナー通りは、シュテファン大聖堂とウィーン国立歌劇場を結ぶ通りです。20時台はホームレスの人の姿を見ることがあまりなかったですが、22時を過ぎると写真右の方のように店舗前に陣取る姿が散見されました。観光の中心部ですが、深夜になるとホームレスの人が集まってきていたので念の為注意するようにしてください。

■マリアヒルファー通り(Mariahilfer Strasse)

撮影時刻:22時05分

マリアヒルファー通りは、ウィーンで買い物客が一番集まっているであろう通りです。深夜まで営業しているファストフード店などがあり、この時間でも人通りがなくなることはありませんでした。シュテファン大聖堂周辺を含め、女性一人で出歩けるほど治安は安定していると思います。

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テロ・その他注意事項について

■「ベルムダドライエック(Bermudadreieck)」

ベルムダドライエック(バミューダトライアングル)は、シュテファン大聖堂から北に約500メートル行った場所にある三角の形をした飲み屋街。2020年11月2日にテロ事件(4人が死亡)が発生した場所になります。テロ前から警察車両が停められて警備が行われていたエリアですが、3名ほどの警察官が所々に配置されていました。夜は人が集まるエリアになりますので、酔っ払いとのトラブルなどには注意してください。

■トラム、横断歩道の注意点

この写真では分かりづらいですが、トラムは道幅ギリギリを通る場合が多いため、横断歩道で待つ場合は道路から少し離れて待つようにしてください。日本の感覚で歩道の前側に立つと、トラムと接触する可能性があります。

また、横断歩道でも突っ込んでくる車が多いので、渡る際は左右しっかり確認して、車が通り過ぎるのを待ってから渡るべきだと思います。筆者は青で渡っていた際、突っ込んできた車の運転手にふざけるなという顔をされたことがあります。ウィーンの運転手は気持ちに余裕のある人が少ない印象を受けたので、横断歩道を渡る際は車が来ていないか確認して渡ったほうが気分を害すことなく観光が楽しめると思います。

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■歩きタバコ、大麻について

通りの角には、写真のようなゴミ箱兼灰皿がよく設置されています。角のように出っ張っている部分が灰皿になっており、それだけタバコを吸う人が多いということを意味しています。街中には普通に歩きタバコをしている人がいますので、煙が気になる方は注意してください。

さらに、オーストリアは嗜好目的の大麻所持が非犯罪化されており、大麻を吸っている人が少なからずいます。筆者がウィーンを散策していた際も、時々大麻の臭いがしてくることがありました。大麻を吸っている若者集団もいましたので、トラブルにならないように気を付けてください。

■その他注意点について

ヴォティーフ教会近くの公園に複数のホームレスの人がいたため、夜に出歩く予定のある方は注意してください。また、美術史美術館前の広場でバラの押し売りに遭遇しました。バラをもらうと料金を払えと言われますので、絶対にバラは受け取らないでください。

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総括

  • ウィーン中心部の治安は良好!夜も安心して出歩けます
  • ウィーンも移民が増加、テロ事件には引き続き注意しよう
  • 集団で大麻を吸っている若者を発見、トラブルにならないように気をつけよう

ウィーンの治安については、上記の通り良好だと判断しています。シェルターなどホームレスの支援を行っている施設がいくつもあり、都市の規模感で考えると街中のホームレスは少ないという印象を受けました。その一方、パリやロンドンなどと比較すると少ないですが、ウィーンも確実に移民が多くなっています。そのため、イスラム過激派によるテロ行為には常に注意しなければいけません。

手荷物の管理をしっかり行う、女性一人で人通りのない場所に行かないといった基本的な対策をすれば、きっと楽しいウィーン観光ができると思います。ぜひ、みなさんもウィーン観光を計画してみてください。