A.E.ケッヒャート(A.E.KÖCHERT)はオーストリアで最も有名な宝石商の一つです。
ウィーンに本店を構える同社はハプスブルク家御用達の宝石商として知られ、皇妃エリザベートも愛用した同社製品ですが、いくらぐらいから購入できるのでしょうか。
今回はA.E.ケッヒャートの歴史、価格帯を紹介します。結婚指輪や結婚記念日用の宝飾品、ウィーン観光の思い出として同社製品の購入を検討されている方、もしくは初めてこちらのブランドを知った方問わず、ぜひご覧ください。
A.E.ケッヒャートについて
1814年、フランス人のエマニュエル・ピオテ(Emanuel Pioté)がウィーンに金細工工房を開いたのが始まり。彼のエナメル加工技術が高く評価されるなか、1819年に現在のラトビアの首都「リガ」からやって来たヤコブ・ハインリッヒ・ケッヒャート(Jakob Heinrich Köchert)が事業に参画し、「Pioté-Köchert」として事業を展開していました。
1831年に宮廷御用達宝石商の称号が彼らに授与され、1844年には現在の社名の由来にもなるヤコブの息子「アレクサンダー・エマニュエル・ケッヒャート(Alexander Emanuel Köchert)」が入社。1848年にピオテが引退し、ケッヒャート家が事業を引き継いでいます。
1849年にはフランツ・ヨーゼフ1世のお抱え宝石商として任命され、1854年にアレクサンダーが事業を引き継ぎました。1858年にフランツ・ヨーゼフ1世は皇妃エリザベートのために27個のダイヤモンドの星のセット「シシィ」の製作を依頼。それは「エリザベートの星」として現在でも同社の人気商品の一つになっています。
同社は王室の戴冠式、結婚式向けの贈り物、王冠などを多く製作するなど、多くの貴族、有名人などから支持を受けてきました。現在は上流階級のみならず、観光客などにも人気の宝石商になっています。
価格帯
エリザベートの星
高いモデルは1万ユーロを超えるものもありますが、記念日などに購入できる比較的手に入れやすい価格帯の商品も揃っています。シンプルなペンダント「ギセラ」は350ユーロから、ダイヤモンドを装飾した18Kホワイトゴールドのペンダント「ギセラ」は850ユーロで販売されています。そのほか、ダイヤモンドのリングは1380ユーロから購入することができます。
その他
■指輪
4万ユーロを超える商品が販売されていますが、1000ユーロ台(14〜29万円ほど)で購入できる商品も多く販売されています。18Kイエローゴールドや18Kホワイトゴールドのウェディングリングは500ユーロ、ペリドットの18Kホワイトゴールドのリングは680ユーロ、トパーズの18Kホワイトゴールドのリングは890ユーロなど、ハイブランドのリングと比較して手に届きやすい価格になっています。
■ネックレス
ジルコンのネックレスが450ユーロ、アメジスト・ピンクサファイアのネックレスが580ユーロ、サファイヤにダイヤモンドが装飾された18Kホワイトゴールドのネックレスが1150ユーロ、エメラルドにダイヤモンドが装飾された18Kホワイトゴールドのネックレスが1400ユーロで販売されており、こちらも1000ユーロ台でも多くの選択肢があります。
■イヤリング
ペリドット・カイヤナイトのイヤリングが330ユーロ、アイオライトの18Kイエローゴールドのイヤリングが350ユーロ、アメジスト・真珠・ルビーのイヤリングが900ユーロ、花型にダイヤモンドが散りばめられたピアスが1250ユーロで販売されています。
基本情報
A.E.KÖCHERT | |
創業 | 1814年 |
営業時間 | 10:00〜18:00(土〜17:00)※日曜日は定休日 |
住所 | Neuer Markt 15, 1010 Wien(地図) |
予算 | 280ユーロ〜 |
最寄り駅 | 地下鉄U1、U3「Stephansplatz」駅から徒歩2分 |
公式サイト | https://www.koechert.com/ |
最後に
ハプスブルク家御用達の宝石商として知られている同社ですが、価格帯で記載した通り、手に出しやすい価格の商品が多いという印象を受けました。もちろん高価格帯の商品も多いですが、結婚指輪や観光の思い出として高品質な宝飾品を購入する場所として最適な場所ではないでしょうか。
ディスプレイには「エリザベートの星」と日本語で書かれた商品案内が置かれていました。高級店で日本語を見ることが少なくなっている現在において、A.E.KÖCHERTのようなお店は日本人として応援したいと思わせてくれる場所だと思います。ウィーン観光で忘れられない商品の購入を検討されている方はぜひA.E.KÖCHERTを訪れてみてください。