ローマ生まれのブランド本店に行ってみよう!
ギリシャ出身の銀細工師が創業したブランドは?著名デザイナー「カール・ラガーフェルド」の入社で国際的な地位を確立したブランドがある?鮮やかな赤が特徴のブランドとは?
イタリアは多くのファッションブランドを産み出していますが、ローマにも人気ブランドの本店があります。そこで今回はローマにあるブランド本店(旗艦店含む)を紹介します。実際に滞在した筆者が撮影した写真も掲載しますので、ぜひローマ観光の参考にしてください!
ローマに本店(旗艦店)を構えるブランド
1. ブルガリ(BVLGARI)
ブルガリは、ギリシャ出身の銀細工師「ソティリオス・ブルガリス(Sotirios Voulgaris)」が1884年に創業した高級ジュエリーブランド。2011年からLVMHグループ。
古代ローマやギリシャの建築・芸術からインスピレーションを受けた大胆で華やかなデザインが特徴。特に「セルペンティ(蛇)」や「ディーヴァ ドリーム」などのシリーズが世界的に人気を博し、現在はジュエリーにとどまらず、時計、バッグ、香水、ホテル事業まで展開しています。
本店はコンドッティ通り沿いに位置し、人気観光地のスペイン広場から目と鼻の先にあります。そのため、イメージに反して入店のしやすさがポイントになります。接客についても丁寧に対応してくれるため、予算に応じてプレゼントや自分へのご褒美を購入する場所としておすすめです。なお、閉店後もディスプレイはそのまま展示されているため、夜も宝石の輝きを楽しむことができます。
■ブルガリ本店のディスプレイ
住所:Via dei Condotti, 10, 00187 Roma(地図)
アクセス:地下鉄A線「Spagna」駅から徒歩5分
公式サイト:https://www.bulgari.com/
2. フェンディ(FENDI)
フェンディは、アデーレとエドアルド・フェンディ夫妻が1925年に創業した老舗ファッションブランド。2001年からLVMHグループ。
創業当初は高品質な毛皮とレザー製品を中心に展開。その後、1965年にカール・ラガーフェルドが入社し、「ダブルF」ロゴを生み出すなど、革新的なデザインでブランドの国際的地位を確立。「バゲットバッグ」や「ピーカブーバッグ」などは、実用性と個性を兼ね備えた代表作として世界的に人気です。
本店はコンドッティ通りとコルソ通りがぶつかる場所「カルロ・ゴルドーニ広場(Largo Carlo Goldoni)」に位置しています。フェンディ本店には5つ星ホテル「【PR】フェンディ・プライベート・スイーツ」が併設されています。
マルガリータさんの素晴らしい接客
筆者は30〜40代くらいのイタリア人女性「マルガリータ」さんに接客して頂きましたが、その接客はとても素晴らしいものでした。顧客を身なりや人種で判断することはせず、商品購入に関する相談、店舗に関する質問にも快く応じて頂きました。
マルガリータさんによると、本店限定商品は置いていないそうですが、各店舗に先駆けて商品を販売することはあるそうです。また、全ての商品は展示しておらず、希望の商品(バッグや財布、服等)、カラー、サイズ等を伝えると、顧客の希望に沿う商品をストックルームから持ってきてもらえます。なお、ストックルームには相当数の商品がストックされているようです。
■フェンディ本店のディスプレイ
住所:Largo Carlo Goldoni, 420, 00187 Roma(地図)
アクセス:地下鉄A線「Spagna」駅から徒歩9分
公式サイト:https://www.fendi.com/
3. ヴァレンティノ(VALENTINO)
ヴァレンティノは、ヴァレンティノ・ガラヴァーニ(Valentino Garavani)が1960年に設立したファッションブランド。創業当初から華やかでエレガントなデザインで注目を集め、1960〜70年代にはジャクリーン・ケネディなどのセレブリティが愛用し、国際的な評価を確立。特にブランドを象徴する鮮やかな赤「ヴァレンティノレッド」は、ロマンティックかつ力強い女性像を体現する色として知られています。
繊細なレース使いや立体的なドレープ、高度な仕立て技術に裏打ちされたフェミニンで洗練されたシルエットがデザインの特徴。エレガントながら現代的な感性が取り入れられており、日常使いのプレタポルテからハイエンドなドレス、アクセサリー、シューズに至るまで幅広く展開しています。
本店はスペイン広場に位置し、店内はとても高貴な印象を受けました。しかし、店員さんは顧客を監視しているかのような感じで、落ち着いて商品を見ることができなかったことはとても残念でした。なお、参考価格(メンズ)はアウターが1100〜2200ユーロ、セーターが980〜1200ユーロ、パンツが650ユーロ、靴が690ユーロになります。
■ヴァレンティノ本店のディスプレイ
住所:Piazza di Spagna, 35/38, 00187 Roma(地図)
アクセス:地下鉄A線「Spagna」駅から徒歩4分
公式サイト:https://www.valentino.com/
4. ブリオーニ(Brioni)
ブリオーニは、ローマの著名テーラー「ナザレノ・フォンティコリ(Nazareno Fonticoli)」と、ビジネスパートナー「ガエタノ・サビーニ(Gaetano Savini)が1945年に設立したブランド。開店当初から映画俳優、国家元首などに愛用されるなど、高い注目を集めていました。
1959年にナザレノ・フォンティコリの故郷「アブルッツォ州ペンネ」にアトリエをオープンさせ、インターナショナルブランドへと成長して行きました。2012年にグッチ、サンローラン等を傘下に収めるケリング(Kering)に買収されています。
なお、創業時から営業していた本店「Via Barberini 79」、バブイーノ通りにあった旗艦店は閉鎖されており、ローマではコンドッティ通りの1店舗のみ運営されています。
住所:Via dei Condotti, 21/A, 00187 Roma(地図)
アクセス:地下鉄A線「Spagna」駅から徒歩4分
公式サイト:https://www.brioni.com/
5. カプッチ(CAPUCCI)
カプッチ(CAPUCCI)は、ロベルト・カプッチ(Roberto Capucci)が1950年に設立したオートクチュールブランド。彫刻的なシルエットや精緻なプリーツ、鮮やかな色彩のコントラストといったデザインで知られ、ファッションとアートの融合を体現しています。
特に1960〜70年代に国際的な評価を受け、「イタリアのバレンシアガ」と称されるほどの存在感を放ちました。イタリアンファッションの中でも異彩を放つ存在であり、時代を超えて評価され続ける芸術的ブランドです。なお、2017年にフォンタネッタ・ディ・ボルゲーゼ通り(Via della Fontanella di Borghese)に旗艦店をオープンさせています。
住所:Via della Fontanella di Borghese, 61, 00186 Roma(地図)
アクセス:地下鉄A線「Spagna」駅から徒歩7分
公式サイト:https://capucci.eu/
6. ラウラ・ビアジョッティ(Laura Biagiotti)
ラウラ・ビアジョッティは、ラウラ・ビアジョッティ(Laura Biagiotti、1943年〜2017年)が設立したブランド。彼女の母親はAlitalia職員の制服をデザインしたこともある服飾デザイナー。母親の仕事を手伝いつつ、デザインを勉強。1972年にコレクションを発表すると、カシミアを使用したエレガントなデザインが話題を呼び、「カシミアの女王」とも呼ばれました。
なお、本店はサン・ロレンツォ・イン・ルチーナ広場近く、ベルシアナ通り(Via Belsiana)に位置していましたが、現在は閉店しています。
7. デル・ジューディチェ(DEL GIUDICE)
デル・ジューディチェは、マルチェッロ・デル・ジューディチェ(Marcello Del Giudice)と彼の妻「リタ(Rita)」によって1959年に設立されたブランド。レザーハンドバッグは高いもので550ユーロほど。多くの商品が200〜300ユーロ台で提供されており、ハイブランドと比較して手が届きやすいブランドになります。
デザイン性の高さに加え、丁寧な縫製、メイド・イン・イタリーという点もポイント。さらに、ハンドバッグについているストラップも可愛らしさを引き立ててくれています。なお、コインケースは29ユーロ、カードホルダーは28ユーロほどで売られているため、お土産としてもおすすめのブランドです。
住所:Via dei Coronari, 2, 00186 Roma(地図)
アクセス:バス停「Zanardelli」から徒歩1分
公式サイト:https://www.delgiudiceroma.com/
8. ナディアマリ(NADIAMARI)
ナディアマリは、ファッションデザイナーのナディア・マリ(Nadia Mari)がプラダやヴァレンティノ等で経験積んだ後、2008年に自身のブランドを設立。基本的にシルクやウールなど天然素材が用いられているほか、動植物がインパクトになっているデザインの商品もあります。値段感としては、ドレスが400〜500ユーロ、カーディガンが150ユーロ程度になります。
※モンセッラート通りの店舗は閉店しています。
9. カンポ・マルツィオ(CAMPO MARZIO)
カンポ・マルツィオは、1933年に設立された文具ブランド。設立当初は、万年筆など筆記具の製造を行うワークショップとしてスタート。その後、バッグや財布、小物類など商品カテゴリーを拡大させています。現在でも万年筆など筆記具の評価は高く、なかでもカラフルなデザインは世界中のファンから支持されています。ボールペンなど手頃な価格の商品もあるため、お土産を購入する場所としてもおすすめです。
住所:Via di Campo Marzio, 41, 00186 Roma(地図)
アクセス:地下鉄A線「Spagna」駅から徒歩8分
公式サイト:https://www.campomarziojapan.com/
最後に
今回はローマに本店(旗艦店)を構えるブランドを紹介しましたが、ローマにはまだまだ多くのブランドが存在しています。街歩きを楽しみながら、まだまだ知られていないブランドを探されてみてはいかがでしょうか。
なお、ブランドショッピングでは、リナシェンテ・ローマ・トリトーネ(Rinascente Roma Tritone)などもおすすめの買い物スポットになります。巨大マーケットも含め、ローマのおすすめ買い物スポットは以下の記事をご覧ください。

ブランドに興味がない方も、観光のついでにブルガリやフェンディなどの有名ブランドの本店に行ってみてください。きっといい思い出になり、面白い発見があると思います!
※上記のブランド店などの場所は以下のグーグルマップにまとめています。