旅の通知表「旅カルテ」!
今回はイタリアのフィレンツェを取り上げます。
フィレンツェの名前については、古代ローマ時代に花の女神フローラの街として「フロレンティア (Florentia)」 と名付けられたことが由来になっています。
花の都とも呼ばれ、その美しい景観が多くの観光客を魅了するフィレンツェの治安や物価、街並みなど独自に評価しています。ぜひ、フィレンツェ観光の参考にしてみてください!
フィレンツェの旅カルテ
評価項目 | 5段階評価 |
おすすめ度 | ★★★★ |
治安 | ★★★ |
物価 | ★★★ |
街並み | ★★★★ |
交通機関 | ★★ |
英語力 | ★★ |
日本車比率 | ★★★ |
フィレンツェ(参考値)の気温と降水量
※出典:気象庁ホームページ(http://www.data.jma.go.jp/gmd/cpd/monitor/climatview/frame.php)などのデータを基に筆者作成。フィレンツェから電車で約1時間で行けるピサ(Pisa)のデータを使用。
ベストシーズンとは?
4~6月、9~11月辺りがアクティブに観光するには適しています。フィレンツェは徒歩移動が主体になるため、夏場や冬場はできるだけ避けた方がいいと言えるでしょう。夏場の最高気温は32℃前後、最低気温は19℃前後。冬場の最高気温は12℃前後、最低気温は5℃前後になります。
フィレンツェ観光のポイント解説
おすすめ度:★★★★
フィレンツェは歴史と芸術が調和した美しい景観の街であり、とにかく街並みがきれいです。
街のシンボルであるサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂(Cattedrale di Santa Maria del Fiore)がある市街地の中心部は、「フィレンツェ歴史地区」として世界遺産に登録されています。フィレンツェはルネサンス(14~16世紀)の中心都市でもあり、芸術や歴史面での魅力は高いと言えます。芸術好きな人はウッフィツィ美術館(Galleria degli Uffizi)に行けば、ミケランジェロやレオナルド・ダ・ヴィンチの作品、サンドロ・ボッティチェッリの「ヴィーナスの誕生」などを見ることができます。
さらに、ブランド好きな人は、グッチ(GUCCI)やサルヴァトーレ・フェラガモ(Salvatore Ferragamo)の本店に加え、アウトレットモール「The Mall」があり、ショッピングも楽しむことができます。歴史、芸術、ショッピング、美しい景観、これらが全て揃っている街は世界広しといえ少ないです。しかし、街自体は大きくなく、短期滞在に適しているため、おすすめ度は星4つにしています。
■フィレンツェの世界遺産をおさらいしよう!
治安:★★★
外務省ホームページによると、ヴェッキオ橋やシニョリーア広場、サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂(ドゥオーモ)周辺でスリ被害が報告されているようです。ただし、強盗など凶悪犯罪に関する記載がないことで、治安は安全であると言えます。
筆者自身、フィレンツェの街を歩き倒しましたが、どこも観光客が多く、スリ以外の犯罪に巻き込まれる可能性は低いと感じました。夜間外出も問題はありませんでしたが、夜間外出については、念のため人目に付きづらい路地などには入らない方がいいと思います。クローチェ門(Porta alla Croce)付近まで来ると観光客は少なくなりますが、観光地以外の場所についても、治安面の問題はなさそうでした。なお、スリについては、極力荷物は持たず、財布などはしっかりポケットの中に仕舞うなど、対策は万全にしておいてください。
※最新の治安情報については以下の記事をご覧ください。
物価:★★★
フィレンツェは物価が高いイメージもありますが、実際に行ってみるとその他イタリアの都市と大差はありませんでした。
中華系やイスラム系のレストランでは7ユーロ前後から食べることができるほか、パスタなどのイタリアンは12ユーロ前後から食べることができます。また、「Conad」や「Carrefour」などのスーパーマーケットを利用すれば、飲料水や食料品の出費を抑えることができます。
ホテル代の目安については、3つ星ホテルが4000円台~、4つ星ホテルが5000円台~、5つ星ホテルが1万円台~になります。
物価目安 | |
水(500ml) | 0.60ユーロ |
コーラ(1L) | 1.10ユーロ |
トマト(1kg) | 1.70ユーロ |
バナナ(1kg) | 1.50ユーロ |
オレンジ(1kg) | 1.60ユーロ |
りんご(1kg) | 1.90ユーロ |
レストラン | 10ユーロ~ |
3つ星ホテル | 4000円台~ |
※1ユーロ=126.50円(2020年12月11日現在)
※最新、詳しい物価情報については以下の記事をご覧ください。
街並み:★★★★
評価は星4つとしています。外壁は落ち着いた色彩のものが多く、景観を損ねる建物はありません。個々を主張するのではなく、街全体で景観を築き上げている印象です。
ルネサンス前から残る歴史的な建物群は世界遺産として登録されるなど、その独特な姿が観光客を魅了しています。また、建物にある彫刻や広場などにある像、古いレンガ造りの建物が異国にいる喜びを感じさせてくれます。
中央市場周辺は革製品を中心とした多くの露店で賑わっているほか、中心部の細い一方通行の路地にも多くのショップが入っており、迷い込むことで新たな発見を得られることもあります。
■フィレンツェの街並みを世界トリップ写真館でチェック!
交通機関:★★
主要交通機関はバスになります。フィレンツェ中心地には地下鉄や市電がないため、バスかタクシー、徒歩での移動になります。
ただ、見所の多いフィレンツェの中心部はそこまで広くありません。2日もあれば十分回りきれる大きさなので、徒歩によるフィレンツェ散策をおすすめします。なお、バスマップについては、バスを運行するatafのホームページ(PDF)で確認できます。
英語力:★★
ホテルや美術館、中心部のレストランなどでは英語が通じます。
一部レストランでは通じないところもありますが、簡単な英語は通じる印象です。ただし、少し郊外に行くと通じない場合が多かったので、必要最低限のイタリア語は覚えるに越したことはありません。
簡単なイタリア語 | |
こんにちは | ボンジョールノ(Buongiorno) |
ありがとう | グラッツェ(Grazie) |
いくら?(値段) | クアント コスタ(Quanto costa) |
これが欲しいです | ヴォリオ クェスト(Voglio questo) |
トイレ | トイレッテ(Toilette) |
日本車比率:★★★
イタリア車のフィアットが多いですが、タクシーを含めてトヨタ車がそこそこ走っており、その他都市より日本車比率は高く感じました。
そのほか、ルノーやプジョー、シトロエン、フォルクスワーゲンなどが多いです。フィレンツェでもセダンは少なく、ハッチバックタイプの多さが目立っていました。
なお、ドライバーについては、街の中心部は車の絶対数が少ないため、運転の荒さを感じることはありませんでした。クラクションについてもうるさく感じませんでしたが、歩道が狭い場所もあるため、歩く際は注意が必要になります。
最後に
歴史と芸術が調和し、観光客を魅了し続ける街、フィレンツェ。
街自体は小規模で、主な観光スポットは全て徒歩圏内にあります。規模的にみれば満足感に欠けるかもしれませんが、短期滞在者にとってはちょうどいいサイズです。
周辺は緑も豊かで、美しい街並みに自然が合わさり、素晴らしい風景が広がっています。イタリアの都市は大体2、3日あれば観光ができるので、一つの都市を訪れるというより、周遊した方がイタリア観光の満足度は高まりますよ!