レマン湖の畔にあるスイスの国際都市「ジュネーブ」を訪れてみませんか?
レマン湖の水のきれいさに感動し、街のシンボルである大噴水に圧倒される。そんなジュネーブのおすすめ観光スポットを15ヵ所紹介。
今回はジュネーブ観光の中心になるレマン湖周辺、旧市街の観光スポットを多く紹介しています。実際に滞在した筆者が執筆していますので、ぜひジュネーブ観光の参考にしてください。
レマン湖周辺の観光スポット
1.レマン湖(Lac Léman)
ジュネーブはレマン湖の畔にある都市であり、あらゆる場所から美しい湖の景色を見ることができます。なかでも、大噴水やモンブラン橋、旧市街の街並みを見ることができるため、レマン湖の景色を見るなら新市街側がおすすめです。
さらに、湖沿いを歩くことができるため、様々な場所からお気に入りの構図を見つけてみるのも良い観光になると思います。なお、水質はとてもきれいで、夏場になると多くの人が水遊びを楽しんでいます。
■旧市街方面の景色
2.大噴水(Jet d’Eau)
ジュネーブのシンボル。初代の大噴水は1886年に現在の場所から少し下流に設置され、1951年に現在の場所に移されています。高さは最大で140メートルで、世界で最も高い噴水の一つ。噴出量は毎秒500リットル。噴水の下まで行くことができますが、真下付近に行くと濡れたり、足場が悪かったりするので、気を付けてください。
3.モンブラン橋(Pont du Mont-Blanc)
1862年に完成した橋。その後、路面電車を走らせるためなどに再建、拡張されています。新市街(コルナヴァン駅)側から旧市街側に行く際に通る橋であり、この辺りの景観はとてもいいので押さえておきたい観光地の一つです。
また、主要観光地へのアクセスがいいため、宿泊先としても便利。周囲にはフォーシーズン・オテル・デ・ベルグ・ジュネーブ、リッツカールトン・ホテル・ドゥ・ラ・ペ・ジュネーブなどの5つ星ホテルのほか、4つ星ホテルもあります。
4.ブランズウィック記念碑(Mausolée Brunswick)
1879年に建設されたブラウンシュヴァイク公「カール2世(1804〜1873年)」の記念碑。彼の莫大な財産を寄付する代わりに、こちらの記念碑が造られました。スイス人建築家「ジャン・フラネル(Jean Franel)」が設計を担当し、イタリア・ベローナにある「スカリジェレ家の霊廟」を模したものになります。
5.アングレ庭園(Jardin Anglais)
1800年代半ばに造設された公園。Jardin Anglaisとはイングリッシュ・ガーデンという意味になります。大噴水近くに位置しており、周囲をのんびり散策するのがおすすめ。また、有名な花時計(L’Horloge Fleurie)が旧市街入口付近にあるので、そちらも合わせてチェックしてみてください。
6.グランジュ公園(Parc de la Grange)
銀行家や富豪が保有していた場所であり、1918年にジュネーブに寄贈されました。1945~1946年にはバラ園が造設され、200種類以上の品種のバラを楽しむことができます。緑が豊かな場所であり、ゆっくりとした時間を過ごすのにおすすめです。
旧市街側の観光スポット
7.サン・ピエール大聖堂(Cathédrale Saint-Pierre de Genève)
12~13世紀に建設された大聖堂。300年代に建設された洗礼堂などが起源。災害などの影響で改築や増築が行われたため、ロマネスク様式やゴシック様式が混在しています。ネオ・クラシック様式のメインファサードは18世紀に建設されたものになります。
8.ジュネーブ美術・歴史博物館(Musée d’art et d’histoire de Genève)
1910年10月にオープンしたスイス最大の博物館の一つ。コレクションは約6200点の絵画、約1400点の彫刻など。セザンヌやモネ、ピサロ、ロダンなどの作品が展示されています。そのほか、考古学セクションもあり、古代コインのコレクションが有名です。入場無料(特別展などを除く)になっているため、気軽に芸術に触れることができる点も魅力です。
9.ジュネーブ自然史博物館(Muséum d’histoire naturelle de Genève)
アフリカのサバンナを再現した展示物のほか、無脊椎動物や魚類、両生類と爬虫類なども展示されています。また、地球科学や人類史についても学ぶことができます。こちらも入場は無料(企画展などを除く)なので、気軽に見学できる点もポイント。敷地内にはベンチが多くあり、昼食時はご飯を食べている人も多くいます。なお、旧市街側から来ると坂道になっているので注意してください。
10.ヌーヴ広場(Place de Neuve)
ジュネーブの文化の中心地。周囲には、ジュネーヴ音楽院(Conservatoire de Musique de Geneve)やジュネーブ大劇場(Grand Theatre de Geneve)、ラート美術館(Musee Rath)、ジュネーブ大学(Universite de Geneve)などがあります。
スイス初の将軍となった英雄「ギョーム・アンリ・デュフール(Guillaume Henri Dufour)」の騎馬像、バスチョン公園(Parc des Bastions)などもあり、景観の良さからおすすめしたい場所になります。
■ジュネーブ大劇場(Grand Théâtre de Genève)
■バスチョン公園(Parc des Bastions)
※公園の片隅では男性たちがチェスを楽しむなど、市民の憩いの場にもなっています。
11.バティモン・デ・フォルス・モトリス(Bâtiment des Forces motrices)
1883~1892年に建設された国の重要文化財に指定されている建物。水を噴水や住宅、工場に供給する役目を担っていました。現在はイベントや演劇、コンサート会場などとして利用されています。
12.ラ・トゥール・デュ・モラード(La Tour du Molard)
英名はモラード・タワー(The Molard Tower)。14世紀に軍事用タワーとして建設されたのが起源。1591年に再建された後、改装などが行われ、最後の改装は1906~1907年に行われています。周囲は、カルティエやディオール、フェンディ、ルイ・ヴィトンなどが軒を連ねるブランド店街になっています。また、レストランやカフェも多く、休憩場所としても適しています。
13.ジャン=ジャック・ルソーの生家(Maison de Rousseau et de la Littérature)
フランス革命にも影響を与えた哲学者「ジャン=ジャック・ルソー(1712〜1778年)」の生家。ルソー文学記念館ではルソーの生涯、著作物がオーディオガイド(日本語あり)で紹介されています。ジュネーブ生まれの偉人に関する観光名所の一つとしておすすめです。
※ルソー文学記念館は現在閉館中。2020年に再オープンの予定になっています。
新市街側の観光スポット
14.ジュネーブ・ノートルダム聖堂(Basilique Notre-Dame de Genève)
1852~1857年に建設された国の重要文化財に指定されているネオゴシック様式の教会。木に隠れていますが、写真右側がジュネーブ・ノートルダム聖堂になります。コルナヴァン駅に近いので、場所は分かりやすいです。その一方、周辺は麻薬の売人がいるなど治安面に不安があるので、夜間出歩く際は注意してください。
15.国際機関本部
ジュネーブにはロスチャイルド家の邸宅「シャトー・ド・プレニー(Château de Pregny)」があり、第二次世界大戦前には国際連盟本部が置かれていました。
現在でもWTO(世界貿易機関※写真)や国際連合人権高等弁務官事務所、赤十字国際委員会など多くの国際機関の本部が設置されています。本部以外では、国際連合ジュネーブ事務局などもあります。ニュースなどで耳にする国際機関の本部巡りも一味違ったジュネーブ観光としておすすめです。
■国際連合ジュネーブ事務局
最後に
ジュネーブは水辺のきれいで素晴らしい景観を持っている街です。しかし、注意点があります。
コルナヴァン駅周辺のイスラム化は深刻で、イスラム系料理屋が軒を連ね、スイスっぽさはみじんも感じられません。さらに、売春婦が街角に立ち、麻薬の売人が取引を持ち掛けてきます。世界一周で最もイメージが悪化した都市がジュネーブです。
ジュネーブ観光を考えている方には、旧市街中心に観光されることをおすすめします。そのようにすれば、イメージ通りの素晴らしい観光ができるはずです。ぜひこれらの情報を参考にジュネーブ観光を楽しんでください。
※上記のおすすめ観光地の場所は以下のグーグルマップ(赤色)にまとめています。