小便小僧(Manneken Pis)はベルギーの首都「ブリュッセル」にある人気観光スポットです。世界3大がっかりスポットの一つとして知られています。
周囲には世界遺産「グラン・プラス」のほか、ブリュッセル王立美術アカデミーなどがあり、ブリュッセル観光の中心地に位置しています。
小便小僧について
彫刻家「ジェローム・デュケノワ(Jerôme Duquesnoy)」によって1619年に製作された高さ55.5センチの像。
オリジナルは盗難防止のためブリュッセル市立博物館(王の家)にあり、現在置かれているものはレプリカになります。
■数々の災難
1747年にはフランス軍兵士が盗難を試みています。ルイ14世から謝罪の意味を込めて貴族衣装が提供されています。
1817年にはアントワーヌ・リカス(Antoine Licas)によって盗まれ、像は破壊されましたが、その後に取り戻され修復されています。
1963年には足首の部分を残して盗難されましたが、匿名電話を受けてシャルルロワ運河から像が見つけ出されています。そのような災難を経て、現在に至っています。
現在の小便小僧は2代目だった?!
小便小僧については1451年の行政文書で言及されており、初期の小便小僧はそれ以前に造られていたことになります。
1615年に製作されたドニ・ヴァン・アルスルート(Denis van Alsloot)の絵画に初代小便小僧の姿を見ることができます。その当時から洋服を着させてもらっており、市民から愛されている様子が分かります。
エチューヴ通りはスウィーツ天国!
エチューヴ通り(Rue de l’Etuve)は小便小僧とグラン・プラスを結ぶ通り。
ギフトショップもありますが、やはりワッフルやチョコレートなどスウィーツ店の多さが見所です。
プレーンのワッフルは2ユーロ程度、トッピングは2ユーロ程度から。店頭にあるフルーツ&クリームの豪華なワッフルは10ユーロ程度になる場合もあります。購入場所は愛想の良い店員さんがいるかどうかで決めてもいいと思います。
小便小僧の基本情報
小便小僧 | |
製作年 | 1619年(2代目オリジナル) |
素材 | ブロンズ |
高さ | 55.5センチ |
製作者 | ジェローム・デュケノワ |
見学時間 | 24時間 |
料金 | 無料 |
アクセス
トラム3、4、32番線「Anneessens」駅から徒歩4分。
観光の中心地「グラン・プラス」からも徒歩4分ほどになります。
滞在後記
小便小僧はあまりにもがっかりスポットだと言われ過ぎています。
実際に現地で見かけた日本人の大学生グループも大声で「がっかりだわ〜」などと話していました。「がっかり」がネタのようになってしまっている状況です。
小便小僧はテーマパークではありません。大きな仕掛けがあるわけではなく、可愛らしい小便小僧がただただそこに存在しているだけなのです。
中心地からのアクセスが悪く、見学するために時間やお金が掛かるならがっかりする理由も理解できます。しかし、グラン・プラスから徒歩4分、料金も無料です。そんな中心地に世界的な観光スポットがある、それだけでも小便小僧を見る価値はあるのではないでしょうか。
なお、小便シリーズは小便少女(Jeanneke-Pis)、小便犬(Zinneke Pis)もあります。小便少女は分かりづらい場所にあるので、明るいうちに行くことをおすすめします。
ブリュッセル観光の際は、ぜひ小便小僧君に会いに行ってあげてください。