コロンビアは麻薬や誘拐など負のイメージが強い国ですが、みなさんは首都「ボゴタ」についてどのような印象をお持ちですか?
ボゴタ中心地は警察官や軍人の警備により、治安は比較的安定しています。日中は現地の人も多く、凶悪犯罪に巻き込まれるリスクは低いと言えます。その一方、日本から乗り継ぎで20時間ほどかかる都市であり、気軽に行ける場所ではありません。ガイドブックなどでも情報量が少ないため、旅行を断念されている方もいると思います。
今回は実際に滞在した筆者がボゴタ滞在でおすすめしたい観光スポット15ヵ所を紹介します。ぜひ、ボゴタ観光の参考にしてください!
旧市街のおすすめスポット
1.ボリーバル広場(Plaza de Bolívar)
ボゴタ観光の定番中の定番!
旧市街観光の中心地と言える場所。広場はカテドラル、国会議事堂、裁判所などに囲まれています。広場の名の由来になった「シモン・ボリーバル(※写真右の銅像)」は、南米アンデス5カ国をスペインから独立させた人物であり、南米の解放者として人々から尊敬されています。
なお、広場には多くの鳩がいます。エサを売っている人もおり、フンなどには気を付けてください。そのほか、広場には野良犬もいますが、人に慣れているため、危害を加えてくる気配はありませんでした。
2.カテドラル(Catedral Primada de Colombia)
ボゴタで最も大きい教会。スペイン人侵略後の1538年に、わらぶき屋根の礼拝堂で最初のミサが行われたのが起源。1556~1565年に頑丈なものに建替えられましたが、1785年の地震により崩壊しました。現在の建物は、1807~1823年に建設されたネオクラシック様式のものになります。
料金:無料
アクセス:トランスミレニオ「Av.Jimenez」駅から徒歩16分(地図)
公式サイト:http://www.catedraldebogota.org/
3.国会議事堂(Capitolio Nacional de Colombia)
1846年に建設が開始され、1926年に完成したネオクラシック様式の建物。コロンビアの元大統領トマス・シプリアーノ・デ・モスケラ(Tomás Cipriano de Mosquera)の命により、建設が開始されました。ボゴタ内で建築価値の高い建物として評価されています。
4.サン・フランシスコ教会(Iglesia de San Francisco)
1557~1595年に建設されたカトリック教会(写真左)。右側の建物はコロンビア中央銀行。1785年の地震で壊滅的な被害に遭い、1794年に再建され、1988~1990年に修復作業が行われています。豪華な祭壇が見所になります。
料金:無料
アクセス:トランスミレニオ「Calle 19」駅から徒歩12分(地図)
5.モンセラーテの丘(Cerro De Monserrate)
モンセラーテの丘という名前ですが、実際は500メートル級の山で、頂上の標高は約3100メートルになります。頂上には教会やお土産屋さん、レストランなどがあります。さらに、ボゴタの街が一望できるほか、美しい自然を眺めることができます。ケーブルカーやロープウェイもありますが、歩いて登ることもできます。ただし、標高が高いため、高山病などにはくれぐれも注意してください。
■頂上からの景色
アクセス(登山道入口):トランスミレニオ「Calle 22」駅から徒歩23分(地図)
モンセラーテのサンクチュアリ(Monserrate Sanctuary)について
17世紀初めに建設された教会が起源。現在の教会は1925年に建てられたゴシックリバイバル様式のもの。毎年多くのカトリック巡礼者が訪れています。教会の先を進んで行くとお土産屋さんやレストランなどがあります。コロンビア料理店が軒を連ねており、歩いて登った後に昼食休憩をとるのにもってこいの場所になっています。
料金:無料
■山道
一番左の写真では3名の警察官(蛍光イエローのベスト着用)が確認できます。このように山道には警察官がポイント、ポイントにいるので、治安は維持されている印象を受けました。
6.サジェ大学(Universidad de la Salle)周辺
サジェ大学には何もありませんが、坂道から見る景色が素晴らしい場所としておすすめ。また、周辺の建物は独特なものが多く、旧市街で最も印象に残った場所になります。細い路地もありますが、日中の治安については問題なさそうでした。ただし、念のため訪れる際は一人きりにならないなど用心をしてください。
7.トーレ・コルパトリア(Torre Colpatria)
1973~1979年に建設されたボゴタの高層ビル。高さは196メートルで、最上階の49階に展望台があります。360度見渡すことができるため、最高の夜景を見ることができます。なお、夜間はビル自体もライトアップされています。ボゴタの数少ない夜景スポットの一つとしておすすめです。
なお、トランスミレニオ(専用レーンを走るバス)のサンディエゴ駅、Calle19駅、Calle22駅が最寄駅になります。しかし、夜は人通りが少なくなる場所でもあるので、出来るだけ明るく人通りのある場所を通るようにしてください。
料金:7000コロンビアペソ
アクセス:トランスミレニオ「Calle 22」駅から徒歩8分、「Calle19」駅から徒歩13分(地図)
■トーレ・コルパトリアから撮影した夜景
旧市街のおすすめ博物館
8.黄金博物館(Museo del Oro)
金細工を中心に5万5000以上の作品数を誇っています。コロンビア中央銀行が運営しています。エルドラド(黄金郷)を彷彿とさせる黄金細工が多くあり、南米において最も魅力的な博物館との評価もあります。
展示品については、紀元前1000年代の先住民族が制作した物も多くあります。リングやイヤリング、その他装飾品、カエルや魚、コウモリなどの動物、釣り針など見事な金細工の数々を見ることができます。
■展示されている金細工の一部
料金:4000コロンビアペソ(日曜日は無料)
アクセス:トランスミレニオ「Calle 19」駅から徒歩12分(地図)
公式サイト:http://www.banrepcultural.org/
9.エメラルド博物館(Museo de la Esmeralda)
アヴィアンカビルの23階に位置するエメラルド博物館。世界で唯一のエメラルド博物館になるため、一見の価値はあります。コロンビアで産出された豊富なエメラルドのコレクションを誇り、抽出工程なども公開されています。なお、内部の写真撮影は禁止です。
料金:5000コロンビアペソ
アクセス:トランスミレニオ「Calle 19」駅から徒歩11分(地図)
公式サイト:http://www.museodelaesmeralda.com.co/
■サンタンデール公園
黄金博物館やエメラルド博物館、サン・フランシスコ教会に囲まれている公園。浮浪者がいるので、夜間は行かないようにしてください。
10.国立博物館(Museo Nacional de Colombia)
1823年に建設され、その後復元された建物。1946~1948年まで刑務所として利用されていました。歴史や芸術、考古学、民族史なの4つのコレクションに分けられており、先住民時代から植民地時代、現在までの作品が多く展示されています。
料金:4000コロンビアペソ
アクセス:トランスミレニオ「Calle 26」駅から徒歩9分(地図)
公式サイト:http://www.museonacional.gov.co/
11.貨幣博物館(Casa de Moneda de Colombia)
コロンビア中央銀行が運営する貨幣博物館。1700年代半ばに完成した建物が利用されています。約8000個の貨幣コレクションを誇り、スペイン統治時代など17世紀初頭以来、コロンビアで使用されている通貨のほとんどを見ることができます。なお、出る際に記念コインが配られている場合があります。
■展示されている通貨
料金:無料
アクセス:トランスミレニオ「Av.Jimenez」駅から徒歩22分(地図)
公式サイト:http://www.banrepcultural.org/
新市街のおすすめスポット
12.Zona T
Zona Tは東京の表参道的なオシャレスポット。アンディーノ(Centro Comercial Andino)には、ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)などのブランド店、ソニーストアなどがあります。ただし、多くのブランドが軒を連ねているという感じではないため、あまり期待し過ぎないようにしてください。なお、Zona Tの治安は旧市街と比較して安定しています。
住所:Ak. 11 #82-71, Bogotá, Cundinamarca, Colombia(地図)
アクセス:トランスミレニオ「Heroes」駅から徒歩13分
公式サイト:https://www.centroandino.com.co/
13.ポルシウンクラ教会(Iglesia La Porciuncula)
1919~1943年に建設されたネオゴシック様式の教会。周辺はボゴタのビジネス街になっており、ヒルトン・ボゴタ(Hilton Bogota)やJWマリオット・ホテル・ボゴタ(JW Marriott Hotel Bogota)などがあります。治安も安定しているため、ホテルを選ぶ際はこの辺りをおすすめします。
アクセス:トランスミレニオ「Calle 72」駅から徒歩7分(地図)
14.ルルドの聖母教会(Iglesia de Nuestra Señora de Lourdes)
1875年に建設されたゴシック様式のカトリック教会。修道士によって建てられたわらぶき屋根の礼拝堂が起源。地震などの影響により20世紀初頭に修復されたほか、2012~2014年には窓や屋根、インテリアなどが修復されています。
アクセス:トランスミレニオ「Calle 63」駅から徒歩4分(地図)
ウサケンのおすすめスポット
15.ウサケンのサンタ・バーバラ教会(Iglesia Santa Barbara de Usaquen)
ウサケンにある歴史ある教会。18世紀半ばに造られた木彫りと金の祭壇画が見所です。写真の左側が公園になっており、ウサケン観光の中心地的な場所になっています。
アクセス:トランスミレニオ「Pepe Sierra」駅から徒歩40分(地図)
最後に
旧市街の独特な街並み、トーレ・コルパトリアから望むボゴタの素晴らしい夜景は一見の価値があります。また、黄金文化に触れられることもボゴタの大きな魅力です。
治安面については、街中に警察官や軍人が多くいるため、一定の治安は守られている印象を受けました。しかし、旧市街は浮浪者が多く、夜間は特に注意する必要があります。日中の治安については問題を感じませんでしたが、入り組んだ場所も多いので、女性一人の場合は十分注意してください。
街中には多くの人がおり、活気のある街並みを楽しむことができます。そんな、独特な街並み、文化を誇るボゴタ観光をぜひ計画してみてください。
※上記のおすすめ観光地の場所は以下のグーグルマップ(赤色)にまとめています。