サンホセはコスタリカの首都ですが、観光情報が少ない都市になります。そのため、筆者は事前情報を持たずにサンホセを訪問することになりました。
サンホセは直行便がなく、気軽に行ける都市ではありません。そこで事前に観光スポットの情報を調べ、旅行のイメージを持つことがとても重要になると思います。今回は実際に滞在した筆者がおすすめしたい観光地15ヵ所を選定しています。ぜひ観光の参考にしてください!
※博物館などの料金は米ドル表示になっていますが、米ドル、コロン(コスタリカの通貨)どちらでも支払うことができます。
セントラル公園周辺のおすすめスポット
1.セントラル市場(Mercado Central)
セントラル通りにあるサンホセの定番観光地。写真中央のオレンジ色に見える建物が中央市場になり、市場外も露店や商店が多く、近くにはマクドナルドもあります。
マーケット内は野菜や果物など生鮮食品のほか、コスタリカの民芸品などが売られているため、お土産を購入する場所としても適しています。また、屋台などの飲食店が入っているため、手軽に現地料理を食べることができる場所としても観光客に重宝されています。
アクセス:国立劇場から徒歩8分(地図)
2.セントラル通り(Avenida Central)
サンホセのメインストリート(地図)。主要部分の全長は約1キロ。朝の5時台から多くの人がおり、サンホセで最も活気のある場所になっています。衣料品店からスーパーマーケットが揃っているほか、電化製品、バイク、書店、レストラン、カフェ、何でもこの通りにあります。さらに、セントラル市場、コスタリカ中央銀行、文化広場などに接しており、サンホセ観光の中心的な場所と言えます。
3.ウニオン・エウロベア通り(Paseo de La Union Europea)
水色の自転車専用ラインがポイントの全長約1.2キロの通り(地図)。商店などが軒を連ね、セントラル通りと同じく人の多い場所です。2通り(大通り)を挟んでセントラル通りと並行して伸びています。
セントラル公園周辺にはレストランなどもあり、昼食や夕食で訪れることもあります。また、公園や広場もあり、観光中のちょっとした休憩にも便利な場所です。公園などで休む際は、貴重品には十分注意してください。
4.メトロポリタン大聖堂(Catedral Metropolitana)
1825年に建設が始まり、1878年に完成した新古典主義とバロック様式の教会。エウセビオ・ロドリゲス(Eusebio Rodríguez)が設計を担当。その後、地震や道路の拡張などもあり再建されています。コロニアル様式のタイル張りの床と聖書の風景を描いたステンドグラスの窓などが特徴的です。
なお、メトロポリタン大聖堂があるセントラル公園周辺には多くのタクシーが停まっており、空港などに行く際はこちらから拾うと便利です。筆者もこちらでタクシーに乗り、空港に向かいました。料金は乗車の際にメーターの確認をすれば問題ありません。
5.セントラル公園(Parque Central)
サンホセ市内で最も古い公共広場。サンホセ市民の憩いの場にもなっています。1800年代に公園となり、歩道や植物が植えられ整備されました。1900年代に入るとセメントのベンチが設置されるなど、公園としての機能が充実し、現在では多くの市民が休憩や待ち合わせなどで利用しています。なお、中央のキオスクは、突然のスコールなどで雨宿りができる場所としても重宝します。
6.文化広場(Plaza de La Cultura)
1977~1982年に造られたコスタリカ国立劇場の横にある広場。コスタリカ人建築家のホルヘ・ベルトー(Jorge Bertheau)などが設計を担当。1996~1997年に大規模な改修が行われています。
待ち合わせに利用されたり、多くの人が休憩をしていたり、時間の流れが緩やかな場所です。ただし、ハトが多いので、食べ物を食べることはおすすめしません。さらに、座っていると物乞いの人から声を掛けられることもあるので注意してください。なお、黄金博物館の入口は広場の下にあります。
7.黄金博物館(Museo del Oro Precolombino)
1978~1982年に建設された博物館。文化広場に位置し、コスタリカ中央銀行が運営しています。コロンブス以前のゴールドコレクション(約1600点)のほか、陶器や石像のコレクション(約2400点)なども展示されています。ゴールドコレクションについては500~1500年くらいに製作されたものが多いのが特徴です。
料金:9米ドル
アクセス:国立劇場からすぐ(地図)
公式サイト:https://museosdelbancocentral.org/
8.メルセー教会(Iglesia Nuestra Señora de la Merced)
1894年に建設されたゴシック・リヴァイヴァル様式の教会。サンホセで有名な建物の一つ。サンホセで最古の教会の一つであり、ステンドグラスや天井に施された彫刻、華やかな柱などが見所です。
教会の隣にはメルセー公園があり、その隣には病院があります。また、道路を挟んだ隣にはバスターミナルがあり、グアテマラやホンジュラス、コロンビア、ボリビア、ペルーなど長距離便も運行しているようでした。
なお、治安が悪いとされているコカ・コーラ地区に近いため、夜間の行動には注意が必要です。日中歩く分には問題はありませんでしたが、念のため日中でも訪れる際は注意してください。
アクセス:国立劇場から徒歩9分(地図)
9.コスタリカ中央銀行(Banco Central de Costa Rica)
コスタリカの中央銀行。コスタリカ国内の通貨を発行したり、金融政策を決定したりする機関になります。内部に入ることはできませんが、セントラル通り沿いにあるので、中央市場に行くついでに立ち寄ってみてください。
国立博物館周辺のおすすめスポット
10.国立博物館(Museo Nacional de Costa Rica)
もともと1917年に要塞として建てられ、軍の兵舎として利用された後、1950年に博物館になった建物。地質学、植民地時代、考古学、宗教、現代史などテーマ別に編成されています。コロンブス以前のストーンテーブルが見所。植民地時代のコーナーでは、家具などのコレクションを見ることができます。コスタリカの歴史を知りたい方にはおすすめの博物館です。
なお、博物館前は広場になっており、撮影時は中学生くらいの学生50人くらいが昼食を食べていました。
■博物館前の広場
料金:9米ドル
アクセス:国立劇場から徒歩9分(地図)
公式サイト:http://www.museocostarica.go.cr/
11.ヒスイ博物館(Museo de Jade)
2014年にリニューアルオープンした博物館。世界最大級のヒスイコレクションを誇る。ヒスイが約2500、陶器や石像などのコレクションが約7000。人間や動物をモチーフにした作品やペンダントなど500~800年に製作されたものが多いのが特徴になります。
12.コスタリカ立法議会(Asamblea Legislativa de la Republica de Costa Rica)
1939~1957年に建設されたネオ・クラシック様式の建物。建築家ホセ・マリア・バランテス(José María Barrantes)が設計を担当。国立博物館にも近く、隣にある別館も含め、この辺りはカラフルな色の建物が多いことから少し異質的な場所にもなっています。
コスタリカ立法議会【別館】(Castillo Azul)
著名政治家マキシモ・フェルナンデス(Máximo Fernández)により1908年に建設されたネオ・クラシック様式の建物。一時米国政府に売却された時期もありましたが、1954年にカルロス・マヌエル・グティエレス・カーニャス(Carlos Manuel Gutiérrez Cañas)博士により買収され、1989年から立法議会の別館として利用されています。
13.アトランティコ駅(Estacion de Ferrocarril al Atlantico)
アトランティコ駅は1890年に建設され、1908年にオープンした駅。コスタリカ観光では電車に乗る機会は少ないかもしれませんが、歴史ある建物はサンホセの貴重な観光スポットになります。
おすすめの歴史的建造物
14.コスタリカ国立劇場(Teatro Nacional de Costa Rica)
1891年に建設が開始され、1897年に完成した新古典主義建築の劇場(地図)。豪華な調度品やインテリアで知られており、サンホセの主要建築物の一つ。1965年に歴史的建造物に指定されています。
初演はヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ(Johann Wolfgang von Goethe)のファウスト(Faust)。写真を撮影した側にはサンホセの老舗ホテル「グラン・ホテル・コスタリカ・キュリオ・コレクション・バイ・ヒルトン」があり、この辺りにも多くのタクシーが停まっています。
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15.エディフィシオ・コレオス(Edificio Correos)
1914~1917年に建設された中央郵便局。サンホセのランドマークの一つ。ルイス・リャチ(Luis Llach)が設計を担当。ネオルネッサンス建築の美しい外観はサンホセの中でも際立った存在で、1980年に歴史的建造物に指定されています。
また、郵便局のほか、観光案内所や切手博物館(2階)も併設されています。ポストカードや切手の購入ができるので、旅の思い出やお土産探しに立ち寄ってみても面白いと思います。なお、建物の正面には、1849~1860年まで大統領を務めたフアン・ラファエル・モラ・ポラス(Juan Rafael Mora Porras)の銅像が立っています。
■切手博物館
開館時間:8:00~17:00(月~金)※土・日・祝日は定休日
料金:150コロン(窓口で切手を購入する必要があり)
アクセス:国立劇場から徒歩7分(地図)
公式サイト:https://www.correos.go.cr/
最後に
コスタリカのサンホセは見所の少ない都市であるがゆえ、主な観光地は1、2日あれば全て行くことが可能です。
交通機関が未熟なため、非常に不便に感じますが、だからこそゆったりとした時間の経過を楽しむことができる都市なのかもしれません。
なお、観光を充実させるためにもカルタゴ観光やエコツアーに参加するなど、少し遠出しながら過ごすと、サンホセ観光がより良いものになると思います。
※上記のおすすめ観光地の場所は以下のグーグルマップ(赤色)にまとめています。