魅惑の金融都市「シンガポール」!
アジア有数の金融都市であるシンガポールには世界から多くの観光客が訪れ、富裕層も移住しています。今回は実際に滞在した筆者が印象に残った場所を中心に、シンガポール滞在でおすすめしたい観光地を15カ所紹介します。
おすすめ観光地をマリーナ・ベイなどエリア別に選定しているほか、観光客の利用価値が高い注目のホーカーズ(屋台村)も選んでいますので、ぜひシンガポール観光の参考にしてみてください。
マリーナ・ベイの観光スポット
1.マーライオン(Merlion)
1972年に公開されたシンガポールの象徴的な存在。マー(Mer)はフランス語で海を意味します。アレック・フレイザー・ブルンナー(Alec Fraser-Brunner)氏が設計を担当、シンガポールの彫刻家リム・ナン・セン(Lim Nang Seng)氏によって製作されました。
1997年にエスプラネード橋が完成したことにより、正面から見えなくなるなど景観上の問題が発生し、2002年に現在の場所に移転されました。2009年に落雷被害を受けましたが、その後修復されています。エスプラネード橋を含め、マリーナ・ベイ・サンズを見渡すには絶好のポイントになっています。
2.マリーナ・ベイ・サンズ(Marina Bay Sands)
2011年2月にグランドオープンした5つ星の総合リゾートホテル。3つのホテルタワーに巨大な船が乗っているようなデザインが特徴的。マーライオンと合わせてシンガポールのシンボルになっています。客室は2561室で、インフィニティプールは世界最大級の大きさ。宿泊料金は1泊約36000円~(シーズンなどで変更あり)。
なお、ショッピングモールやカジノ、劇場、博物館なども併設されているほか、裏手にはガーデンズ・バイ・ザ・ベイもあり、1日中滞在しても飽きない造りになっています。シンガポール観光では確実に押さえておきたい場所の一つです。
サンズ・スカイパークについて
57階にはサンズ・スカイパーク(Sands Skypark)があり、360度パノラマのシンガポールの景色を見ることができます。宿泊者は無料、一般の人も有料で利用できます。
3.ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ(Gardens by the Bay)
2012年6月にオープンした大型植物園。緑化強化により生活の質を向上させるというシンガポール政府の戦略によって造営されました。一部有料施設もありますが、無料でも十分楽しめる場所になっています。
101ヘクタールの敷地内には、「ベイ・サウス・ガーデン」、「ベイ・イースト・ガーデン」、「ベイ・セントラル・ガーデン」の3つの庭園があります。なお、ベイ・サウス・ガーデンにある「フラワードーム(有料)」は世界最大のガラス温室としてギネスに登録されています。
4.ショップス・アット・マリーナ・ベイ・サンズ(The Shoppes at Marina Bay Sands)
東南アジアで最大級のショッピングモール。300店舗以上のショップが入っており、著名な高級ブランドはほぼ全て入っているほか、ローカルブランドまで幅広く揃えられています。
最大の特徴はハイブランドのブティック規模が大きいことになります。1~2フロアで展開するブランドが多いなか、プラダ(PRADA)は3フロアで展開しています。また、モール内には運河が流れているほか、スケートリンクなどもあり、様々な面で楽しめる工夫もされています。
※ブランド一覧は以下の記事で確認できます。
■フロア・ガイド
L1(BAY LEVEL):高級ブランド、ギフト、レストラン、健康&スポーツなど
B1(GALLERIA LEVEL):高級ブランド、宝飾品、スポーツ、キッズ、電化製品など
B2(CANAL LEVEL):高級ブランド、ジュエリー、バッグ、シューズ、ビューティー用品、薬局、レストランなど
5.シンガポール・フライヤー(Singapore Flyer)
2005~2008年に建設された観覧車。デザインは日本人建築家の故・黒川紀章氏で、施工は三菱商事・竹中工務店コンソーシアム(共同企業体)が担当。一つのカプセルに28人乗ることができ、一周には約32分掛かります。マリーナ・ベイを一望できることから夜景スポットとしても高い人気を誇っています。なお、公式サイトでの事前予約、シンガポール航空の航空券提示(到着1カ月以内)で10%割引があります。
シティの観光スポット
6.アーツ・ハウス(The Arts House)
1826年に完成した旧国会議事堂。アイルランド人建築家「ジョージ・コールマン(George Coleman)」が設計を担当。完成した当時はスコットランド人の商人ジョン・アーガイル・マクスウェル(John Argyle Maxwell)が所有し、裁判所として貸し出していました。その後、1965年から1999年まで国会議事堂として利用され、2003年からはアートセンターとして利用されています。
7.ナショナル・ギャラリーシンガポール(National Gallery Singapore)
旧最高裁判所と市役所が改装され、2015年11月にオープンした国立美術館。市役所は1926~1929年に建設され、旧最高裁判所の建物は1939年に完成したものになります。8000点以上の作品が展示され、19世紀から現在までのシンガポール及び東南アジア芸術がメインになっています。
8.セント・アンドリューズ大聖堂(Saint Andrew’s Cathedral)
1836年に建設されたシンガポール最大のカテドラル。現在の建物は雷被害などを受けて1862年に再建されたもの。ロナルド・マクファーソン(Ronald MacPherson)が設計を担当、様式はゴシック・リバイバル。1973年にナショナル・モニュメントに指定されています。
その他の観光スポット
9.オーチャード(Orchard)地区
シンガポールの流行発信基地。ハイブランドのブティックが軒を連ねるショッピングスポットになり、シンガポールの表参道のような場所になります。また、日本の高島屋や伊勢丹、東急ハンズなどもあり、日本人にとって買い物がしやすい地区だと言えます。
ハイブランドだけではなく、カジュアルブランドも充実しており、幅広い年齢層がショッピングを楽しめる場所です。さらに、ショッピングセンターには日本食を含めたレストランが多く入っており、買い物をしながら昼食、夕食を食べることもできます。筆者は世界一周中に食べた大戸屋のとんかつ定食の味がいまだに忘れられません。
10.シンガポール国立博物館(National Museum of Singapore)
1849年に設立されたシンガポール最古の博物館。数回移転した後、1887年に現在の位置に恒久的に設置されることになりました。ネオパラディアン様式、ルネッサンス様式で建設され、増築部分には美しいガラス通路があります。シンガポールの歴史や生活文化などを知ることができ、ゴー・セン・チュウ(Goh Seng Choo)ギャラリー、シンガポール・ヒストリー・ギャラリーが見所です。
11.中華街(Chinatown)
シンガポールの成長に伴い中国人移民が増えたため、1819年に居住地として指定された地区。1820年代に開発された「テロック・アヤー(Telok Ayer)」、1830年代に開発された「クレタ・アヤー(Kreta Ayer)」、1900年代初頭に開発された「ブキ・パソ(Bukit Pasoh)」、1920年代に開発された「タンジョン・パガー(Tanjong Pagar)」の4つからなっています。
1843年から住居や店舗などの開発が本格化し、現在のような賑わいを見せる地域になっていきました。中華街には多くの飲食店があるほか、乾物など中華系の食品が多く売られています。
ホーカーズ(屋台村)
ホーカーズ(屋台村)はシンガポールの至る所に存在します。
中華やマレー系のローカルフードを格安で食べることができるのがポイントです。レストランなどとは比べ物にならないくらい安く、美味しい料理を食べることができます。また、屋台なので作っているところが見れるため、食べる店や料理が選びやすいでおすすめです。
今回は、以下の3つのホーカーズを紹介します。観光客でも利用しやすいので、シンガポール観光の際には利用してみてください。
12.ラオパサ(Lau Pa Sat Festival Market)
1838年にオープンしたシンガポール初のマーケット。建物はヴィクトリア朝の鉄構造になっており、マレー語ではpasar besi(鉄の市場)と呼ばれています。建設されて以降、数度に渡り再建されており、2014年7月にリニューアルオープンしています。シンガポールの金融街のど真ん中にあり、夕方頃から多くの人で賑わっています。
13.マカンスートラ・グラットンズ・ベイ(Makansutra Gluttons Bays)
マリーナ・ベイにあるエスプラネード・シアター・オン・ザ・ベイ(Esplanade – Theatres on the Bay)の横に位置するホーカーズ。好立地ですが、手軽な値段で美味しい料理を食べることができます。マリーナ・ベイを散策したついでに立ち寄ってみてください。なお、夕食時になると混雑するため、18時前くらいが狙い目です。
14.シンガポール・フード・トレイル(Singapore Food Trail)
シンガポール・フライヤーと同じ建物内(1F)にあるホーカーズ。鳥料理を中心とした人気のローカルフードを味わうことができます。お昼前から営業しているため、昼食での利用もしくは、観覧車に乗る前、乗った後に利用することもできます。なお、このホーカーズは1960年代をテーマとしており、古き良き時代を思い返せる点もポイントです。
■ホーカーズで食べた麺料理
F1
15.シンガポール市街地コース(Marina Bay Street Circuit)
マリーナ・ベイのストリートコース(1周約5キロ)で開催されているF1のシンガポールグランプリ。通常は9月中旬〜下旬に開催されています。コースの大部分が公道を閉鎖して行われ、ナイトレースになるため道沿いには照明が設置されています。開催前には「F1ピットビルディング(※写真)」で無料イベントなどが実施されています。
ただし、F1開催中は公道が閉鎖され、道を渡るにも迂回する必要があったりと、かなり不便です。そのため、F1に興味のない方は開催時期を外して訪問されることをおすすめします。
最後に
今回は中心部に位置する観光スポットを中心に紹介しました。上記以外ではユニバーサル・スタジオ・シンガポール、シンガポール動物園などが人気観光地になります。
マリーナ・ベイ周辺の景色を見るだけでも、シンガポール観光に訪れる価値は十分あると言えます。2000年以前に訪れたことがある人は、その頃から景色は一変しているので、ぜひもう一度訪れてみてください。
ショッピングのみならず、ホーカーズでローカルフードを食すのも、シンガポールならではの醍醐味になります。いずれにせよ、治安が良く、時差も1時間、アクセスもいいシンガポールは注目すべき海外都市になります。
※上記のおすすめ観光地の場所は以下のグーグルマップ(赤色)にまとめています。