旅の通知表「旅カルテ」!
今回はイタリア第2の都市「ミラノ」を取り上げます。
ミラノと言えば、ファッションやサッカー・セリエAのACミランなどをイメージする人が多いと思います。ファッションなど芸術文化が花開いているミラノは多くの観光客を魅了し続けています。
今回はそんなミラノの治安や物価、街並みなど独自に評価していきます。また、ミラノ近郊の数値になりますが、気温と降水量も掲載しています。ぜひ、ミラノ観光の参考にしてみてください!
ミラノ観光の旅カルテ
評価項目 | 5段階評価 |
おすすめ度 | ★★★★ |
治安 | ★★ |
物価 | ★★★ |
街並み | ★★★★ |
交通機関 | ★★★★ |
英語力 | ★★★ |
日本車比率 | ★★ |
ミラノ(参考値)の平均気温と降水量
※出典:気象庁ホームページ(http://www.data.jma.go.jp/gmd/cpd/monitor/climatview/frame.php)などのデータを基に筆者作成。ミラノ近郊「ゲーディ(Ghedi)」のデータを使用。
ベストシーズンとは?
4~5月、9~10月辺りがアクティブに観光するには適しています。6~8月までは暑いので、観光する人は熱中症などに注意してください。また、12~1月は最低気温がマイナスになる日もあるので、防寒対策が必要になります。夏場の最高気温は33℃前後、最低気温は20℃前後。冬場の最高気温は8℃前後、最低気温は0℃前後になります。
ミラノ観光のポイント解説
おすすめ度:★★★★
ドゥオーモ広場を中心とする華やかな街並みに、レオナルド・ダ・ヴィンチの傑作「最後の晩餐」やミラノファッションという芸術・アートが街の魅力を増し、多くの観光客を引き寄せています。
観光スポットがドゥオーモ広場周辺に集中していること、地下鉄網がしっかりしていることで観光はしやすくなっています。ドゥオーモはゴシック建築様式の最高傑作との呼ばれ、ロンバルディア宮殿やガエ・アウレンティ広場周辺には近代的な建物が多くあります。
第二次世界大戦によって多くの歴史的建造物が被害に遭いましたが、古い起源を持つ教会も多くあります。近代的な建物と歴史ある教会が共存する格好になっており、その他イタリアの都市と差別化ができていることも高ポイントです。観光地の規模が小さいため、3日程度の短期滞在が適しています。その他イタリア都市と周遊することを前提におすすめ度は星4つにしています。
■ミラノのおすすめ観光地はこちら!
治安:★★
外務省のホームページによると、ミラノ中央駅やドゥオーモ周辺、レストラン、高級ブランド店などで、日本人がスリや置き引きの被害に遭っていると報告されています。これらのエリアでは荷物から目を離さず、しっかり身に付けるようにしておく必要があります。
実際に滞在して
歩けるだけミラノの街を歩き回りましたが、トラブルなどはなく、観光をすることができました。しかし、ミラノ中央駅周辺にたむろしている黒人男性、中東系男性の多さが気になりました。ヨーロッパにおける移民系住民の犯罪の多さは観光客にとって警戒すべき事項です。昼間は観光客も多く、犯罪ができる環境ではありませんが、夜間は十分注意する必要があります。
※2017年5月にはミラノ中央駅でパトロール中の警察官などが刺されるといった事件も発生しています。
なお、日本人=お金持ちとのイメージは以前からありますが、最近はお金を持っている中国人も多く観光しているので、アジア系はお金持ちというイメージがさらに強まっています。日本人は犯罪のターゲットになりやすいということを理解しておいてください。
黒人男性のミサンガ売りに注意!
治安面、トラブル被害という面で気になった点は黒人男性のミサンガ売りです。スフォルツェスコ城入口付近やドゥオーモ広場周辺に多くおり、しつこく声を掛けてくるので注意してください。
フリー(無料)だと言って小指などにミサンガを縛り付け、取れないから“金をよこせ”というのが彼らの手段です。人によって請求される金額は異なりますが、10ユーロほど取られることもあるようです。
基本的に物売りの黒人男性を見た場合は、遠回りをして関わらないことをおすすめします。話しかけられた場合は“NO”と言い、その場をすぐに離れてください。それが、トラブル被害を避けるための最善策になります。
※詳しい治安情報については以下の記事をご覧ください。
物価:★★★
ミラノの物価については、イタリア内では若干高いと感じましたが、許容範囲内であり評価は星3つです。
「カルフール」や「express」などのスーパーマーケットがあり、水や食料品などを安く買うことができます。夜に行くと日本と同じように半額シールが貼られている場合もあるので、上手く活用すれば、滞在費を抑えることができます。
安いレストランについては、大体15ユーロ前後で食事をすることができます。中級レストランでは、一人当たり30ユーロくらいを予算としてみとけばいいと思います。もちろん、食事の内容によって料金は異なるので、あくまで目安として捉えてください。
ホテル代(日本円換算)の目安については、3つ星ホテルが7000円台~、4つ星ホテルが9000円台~、5つ星ホテルが1万円台後半~になります。
物価目安 | |
水(500ml) | 0.60ユーロ |
コーラ(1L) | 1.10ユーロ |
牛乳(1L) | 1.30ユーロ |
アップル(1kg) | 1.80ユーロ |
バナナ(1kg) | 1.80ユーロ |
チャーハン(スーパー) | 3.50ユーロ |
カルパッチョ(スーパー) | 3.10ユーロ |
レストラン | 10ユーロ~ |
3つ星ホテル | 7000円台~ |
※1ユーロ=126.50円(2020年12月11日現在)
※詳しい物価情報は以下の記事をご覧ください。
街並み:★★★★
ミラノは第二次世界大戦で大きな被害を受け、その後復興を果たした街です。そのため、建物自体に歴史がある場合でも、近年修復されたものが多くなっています。ドゥオーモについては第二次世界大戦の被害を免れたほか、ドゥオーモ広場周辺には歴史的な建物が残り、観光の中心地として栄えています。
また、ロンバルディア宮殿やガエ・アウレンティ広場周辺には近代的な建物が多く、また違った魅力的な街並みを見ることができます。さらに、路面電車が走る風景はとても魅力的です。そのほか、プラダやドルチェ&ガッバーナなど高級ブランドの本店もあり、ミラノファッションの華やかさを感じることもできる都市は、街並みを見るだけでも面白い街であると言えます。
■ミラノの街並みを世界トリップ写真館でチェック!
交通機関:★★★★
主要交通機関は地下鉄と路面電車になります。
交通の中心地はミラノ中央駅(Milano Centrale)です。多くの観光地はドゥオーモから徒歩圏にありますが、1日乗車券の料金は高くないので、利用しない手はありません。チケットは地下鉄駅の券売機や売店で購入することができ、1日乗車券は「24hours ticket」、「1day pass」プリーズで通じるので心配ありません。
チケットは地下鉄、路面電車、バス共通になっています。なお、最新の料金はATM社のホームページで確認してください。
チケット料金 | |
1回券 | 2ユーロ ※刻印後90分間有効 |
1日乗車券 | 7ユーロ ※刻印後24時間有効 |
3日乗車券 | 12ユーロ ※刻印後48時間有効 |
英語力:★★★
ホテルやレストラン、美術館などでは英語を使用することができました。
滞在中、英語が通じず困ったことはなかったので、ある程度英語が通じると思っても大丈夫です。ただし、簡単なイタリア語を覚えておくだけで、コミュニケーションや観光の思い出がより良いものになるので、少し勉強して訪問するといいですよ。
簡単なイタリア語 | |
こんにちは | ボンジョールノ(Buongiorno) |
ありがとう | グラッツェ(Grazie) |
さようなら | アリヴェデルチ(Arrivederci) |
いくら?(値段) | クアント コスタ(Quanto costa) |
これが欲しいです | ヴォリオ クェスト(Voglio questo) |
トイレ | トイレッテ(Toilette) |
日本車比率:★★
フィアットが多く、ルノーやSmart、フォルクスワーゲン、アウディなどが目立っていました。
日本車については、トヨタ・プリウスのタクシーは多いですが、相対的な数は少ないとの印象を受けました。また、ミラノについてもハッチバックタイプの車が多いです。ただ、その他イタリアの都市と比較して、スポーツワゴンなど少し大きめの車が多めでした。
なお、交通量が多いとの情報もありますが、筆者が見た限りでは交通量が多いとは感じませんでした。
最後に
ミラノは、ゴシック建築様式の最高傑作と言われるドゥオーモ、その近くにある華やかな「ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のガッレリア」など見所がコンパクトにまとまっている都市です。
また、レオナルド・ダ・ヴィンチの傑作「最後の晩餐」など芸術面でも楽しめ、プラダやアルマーニ本店などではウインドーショッピングを楽しめます。
観光スポットの範囲は狭いので、3~4日程度の滞在をおすすめします。それだけ日数があれば、十分観光スポットを回ることができ、満足度の高い観光ができると思います。