ミラノの物価を一刀両断!ホテル代の高さに要注意だった?!

シティーライフ・ショッピング・ディストリクトのカルフール ミラノ

イタリア第2の都市「ミラノ」はプラダやジョルジオ・アルマーニ、ヴェルサーチなどが本店を構えるファッションの街。それだけ聞くと物価は高そうですが、実際はどうなのでしょうか。

今回は実際に何度も滞在した筆者がミラノの物価について調査。食料品、飲料水の価格などはスーパーマーケット「カルフール」で確認。そのほか、ビッグマックセット(M)の価格やホテル代、飲食費、滞在費のモデルケースも紹介します。「旅行者向けに特化」した情報になりますので、ミラノ観光を計画している方は参考にしてください。

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ミラノの物価について

■物価の高さ(5段階評価):★★★

ミラノの物価については、ローマ・フィレンツェとの比較では高くなりますが、その他ヨーロッパ都市との比較では高い部類に入らないため、物価の高さは星3つで評価しています。

物価を見極める上で重要な指標とされているビッグマックセット(M)の価格ですが、ミラノでは6.90ユーロ(約820円)で販売されていました。これはフィレンツェの7.70ユーロ(約910円)より安く、ローマと同水準になります。飲料水は1.5リットルで0.31ユーロ(約37円)になり、ローマ・フィレンツェとの比較で約20%ほど高い水準です。しかし、商品の価格を考慮すると誤差の範囲内だと言えます。

その一方、ホテル代はローマ・フィレンツェと比較して30〜40%ほど高い水準になります。ローマ・フィレンツェは中心部でも1泊1万円を下回る4つ星ホテルがいくつもありますが、ミラノにはあまりありません。しかし、ヨーロッパ全体で見ると、ホテル代は普通よりやや安めの水準になります。

■イタリアの付加価値税について

付加価値税(消費税)は22%(標準税率)。商品によっては軽減税率10%、4%が適用されます。食肉や薬、果物、鮮魚などは10%、生鮮野菜や牛乳、書籍、パンなどは4%になります。ブランド物などは免税手続きをすれば、支払った税金の一部が返金されます。

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滞在費のモデルケース(1人で1週間滞在した場合)

  • 4つ星ホテルの料金(6泊):7万8000円
  • 飲食費(飲料水、食事):3万9000円
  • 交通費(空港間移動含む):4500円
  • お土産・その他費用:1万円

合計:13万1500円

4つ星ホテルは1泊1万3000円で計算(チップ含む)。飲食費は1日50ユーロ、最終日は少なめにして合計330ユーロで計算。交通費は3日乗車券2枚分(24ユーロ)、バスを利用したミラノ・マルペンサ国際空港との往復料金14ユーロの合計38ユーロで計算。お土産・その他費用は予想される許容範囲の金額で計算しています。モデルケースの滞在費はローマより2万円、フィレンツェより3万円ほど高い水準になります。

なお、ホテルのグレードや飲食費、お土産などの費用を削減すれば、もっと安く滞在することも可能です。これからホテル代、飲食費などを紹介しますので、そちらから滞在費をイメージしてみてください。

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ミラノのホテル代について

パーク・ハイアット・ミラノ(Park Hyatt Milan)

ランク 1泊あたりの料金(目安)
5つ星ホテル 3万円前後
4つ星ホテル 1万円台前半
3つ星ホテル 9000円台
2つ星ホテル 7000円台
ホステル 1000円台後半

※料金は宿泊するホテルやシーズン、予約時期によって異なります。上記は一つの目安として参考にしてください。

ドミトリー形式のホステルは1泊1000円前後で宿泊できるところもありますが、1000円台後半から2000円台前半が主体になります。ホステルの料金は若干高めといったところでしょうか。3つ星ホテルや4つ星ホテルはミラノ中央駅付近のホテルが安めですが、黒人・中東系男性が中央駅横の広場にたむろしているので、女性一人で宿泊される場合は注意してください。

5つ星ホテルは早期予約でホテル・ピエール・ミラノ(Hotel Pierre Milano)が1泊1万円台半ば、フォーシーズンズ・ホテル・ミラノ(Four Seasons Hotel Milano)は1泊7万円台半ば、写真のパーク・ハイアット・ミラノ(Park Hyatt Milano)は1泊8万円台前半になります。ミラノは2〜3万円台で宿泊できる5つ星ホテルが多いのも特徴です。

■ブランド系ホテルにも注目!

ブルガリ・ホテル・ミラノ(Bulgari Hotel Milano)

ミラノにはブランド系ホテル(もちろん5つ星)があります。写真は宝飾品ブランド「ブルガリ」が展開するブルガリ・ホテル・ミラノ(Bulgari Hotel Milano)になります。評価は高く、1泊8万円台半ばと、ミラノで最も高いホテルの一つです。

また、ミラノを代表するブランドの一つ「アルマーニ」もホテルを展開。ブティックやブックショップなどがあるアルマーニ・マンゾーニ31にアルマーニ・ホテル・ミラノ(Armani Hotel Milano)も併設されています。アルマーニ好きの方におすすめで、1泊5万円台後半になります。

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ミラノの飲食費について

ミラノで注文したビッグマックセット(M)

品目 料金
飲料水(1.5L) 0.31ユーロ
コカ・コーラ(1.5L) 1.59ユーロ
グレープフルーツジュース(1L) 1.39ユーロ
ペローニのビール(330ml✕2本) 1.49ユーロ
バナナ(1kg) 2.48ユーロ
ミニトマト(1パック) 1ユーロ
カップサラダ(400g) 6.90ユーロ
フルーツの盛り合わせ(200g) 2.99ユーロ
ビッグマックセット(M) 6.90ユーロ
レストラン 30ユーロ

※1ユーロ=126.50円(2020年12月11日現在)

ビッグマックセット(M)、レストランを除く、全品目はスーパーマーケット「カルフール」で調査した価格になります。

飲料水は1.5リットルで0.3〜0.4ユーロ台(45円前後)が主体。2リットルの方が安く、調査時は0.19ユーロ(約23円)で購入することができました。コカ・コーラ(1.5L)、バナナなどその他食品の価格はローマ、フィレンツェとほぼ変わらず。上記以外ではファンタオレンジ(1.5L)が1.35ユーロ(約160円)、サンドイッチが4.20ユーロ(約500円)、寿司セットが8ユーロ前後(約1000円)、ミニティラミスが2.30ユーロ(約280円)でした。

ビッグマックセット(M)は6.90ユーロ(約860円)で、フィレンツェより安く、ローマと同じ価格という結果に。フィレオフィッシュセットは4.90ユーロ(約610円)でした。ナヴィリオ・グランデにあるレストランでは、パスタ(カルボナーラ)が9ユーロ(約1120円)、サラダが5ユーロ(約620円)、シーフードフライが16ユーロ(約2000円)、フレンチフライ付きリブステーキが19ユーロ(約2360円)、カクテルが7ユーロ(約870円)、ソフトドリンクが3ユーロ(約370円)で提供されていました。

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ミラノの主要交通機関の料金

ミラノのトラム

ミラノの主要交通機関は地下鉄、バス、トラムになります。チケットは共通で、主な料金(ミラノ市内の移動)は以下の通りです。

  • 1回券:2ユーロ(刻印後90分間有効)
  • 1日乗車券:7ユーロ(刻印後24時間有効)
  • 3日乗車券:12ユーロ(刻印後48時間有効)

※2019年7月に料金が改定され、1回券は1.50ユーロから2ユーロへ、1日乗車券は4.50ユーロから7ユーロへ値上げされています。

交通の中心地はミラノ中央駅(Milano Centrale)になります。観光地の多くはドゥオーモから徒歩圏にありますが、3日乗車券は依然としてお得感があります。1日乗車券は1日に4回以上利用するとお得になります。2〜3日滞在される方は3日乗車券が断然おすすめです。

チケットは地下鉄駅の券売機や売店で購入することができ、3日乗車券は「72hours ticket」、「3days pass」プリーズで通じます(場所次第かもしれません)。なお、最新の料金はATM社のホームページで確認してください。

■チケットの抜き打ち検査について

ロレート(Loreto)駅などでチケットの抜き打ち検査が実施されていることがあります。機械式の改札が導入されているため、旅行者の不正利用は想定しづらいところですが、注意するようにしてください。

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ミラノの主要観光地の入場料

イタリア・ミラノのドゥオーモ(Duomo di Milano)

観光地 料金
ドゥオーモ 3ユーロ(教会)
最後の晩餐 12ユーロ(予約制)
ミラノ王宮 14ユーロ
スカラ座博物館 9ユーロ
スフォルツェスコ城 10ユーロ
ブレラ美術館 12ユーロ(割引あり)
ミラノ市立近代美術館 5ユーロ(割引あり)
ダ・ヴィンチ記念国立科学技術博物館 10ユーロ
ミラノ文化博物館(MUDEC) 5ユーロ
アルマーニ・シーロス 12ユーロ

ミラノの博物館巡りはミラノカード(Milano Card)がおすすめ。ミラノ市内の地下鉄、バス、トラムが乗り放題になるほか、博物館などの入場料が割引(10〜50%ほど)になります。料金は以下の通りです。

  • 24時間有効券:11ユーロ
  • 48時間有効券:17ユーロ
  • 72時間有効券:19ユーロ

最後の晩餐やブレラ美術館などは対象外になりますが、ドゥオーモの屋上、スカラ座博物館、ミラノ市立近代美術館、ダ・ヴィンチ記念国立科学技術博物館、アルマーニ・シーロスなどは割引対象になります。対象になる博物館の詳細は公式サイトで確認してください。

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総括

  • 食料品、飲み物はローマなどと同水準
  • ホテル代は30〜40%ほど高い水準(ローマなどとの比較)
  • 3日乗車券は12ユーロ、値上げ実施でも安い水準は変わらず

イタリアの主要都市で比較した場合、ミラノのホテル代は高い印象を持ちました。しかし、ヨーロッパ全体で見ると高い水準ではありません。ビッグマックセット(M)の価格もローマと同水準になります。スーパーマーケットを合わせて活用すると滞在費を抑えることができます。

ミラノ観光では、「使うところは使い」、「抑えるところは抑える」といったメリハリのある出費が必要になるかもしれません。バックパッカーにはきつい都市ですが、ぜひ上記を参考にミラノ旅行の際の滞在費を考えてみてください。