ソフィアには世界遺産がある?
世界遺産「ボヤナ教会」はいつ頃建てられた?ソフィアの名前の由来になっている教会って?交通機関はタッチ決済に対応していた?!
今回はブルガリアの首都「ソフィア」の観光スポットを紹介します。世界遺産から教会、博物館、共産主義時代の建物など幅広く選定していますので、ぜひ最後までご覧ください。
世界遺産
1.ボヤナ教会(Боянска църква)
ボヤナ教会は10〜11世紀に建てられ、第2次ブルガリア帝国下の13世紀に中央棟が増築されています。19世紀にさらに拡張され、現在の姿になっています。1979年にユネスコの世界遺産に登録されており、中世に描かれた状態の良いフレスコ画が見所(※写真撮影禁止)になります。なお、教会の外は公園のようになっており(トイレあり)、無料で入ることができます。
教会
2.アレクサンドル・ネフスキー大聖堂(Патриаршеска катедрала Свети Александър Невски)
アレクサンドル・ネフスキー大聖堂は1882年〜1912年に建設されたブルガリア正教会の大聖堂です。建物はロシア人建築家「アレクサンドル・ポメランツェフ(1849年〜1918年)」などが設計を担当、様式はネオ・ビザンティン建築。1955年に国家の重要文化記念物に指定されています。
見所は主祭壇とフレスコ画など。大聖堂内は観光客が訪れ、静寂感のある場所ではありませんでした。フレスコ画は創建当時のものだと思われ、若干修復が必要だと感じました。なお、入場は無料ですが、ビデオ撮影は30レフ(※取材当時)、写真撮影は10レフ(※取材当時)でした。
■アレクサンドル・ネフスキー大聖堂近くのマーケット
3.聖ソフィア聖堂(храм-базилика Света София)
聖ソフィア聖堂はソフィアの名前の由来になっている教会。14世紀以降、街自体が教会の名前であるソフィアと呼ばれるようになりました。ローマ皇帝「コンスタンティヌス1世(270年頃〜337年)」の時代に建てられたと考えられています。オスマン帝国侵攻後はモスクに改修され、その後20世紀に修復が行われています。
筆者が訪れた際は洗礼式が行われており、子供が泣きじゃくっていたのが印象的でした。観光客もそこそこ訪れており、こちらも静寂感につつまれるといった感じの教会ではありませんでした。その分、訪れやすい教会と言えるかもしれません。
博物館系
4.ブルガリア国立考古学博物館(Национален археологически институт с музей)
ブルガリア国立考古学博物館は19世紀後半に設立された博物館。ブルガリア各地で発掘された先史時代の出土品、古代ギリシャ、ローマ、トラキアなどのコレクションが展示されています。バルカン半島東部のトラキアは金、銀の産地として知られており、発掘された金細工品などが見所になります。展示品の写真などは以下のサイトをご覧ください。
5.ブルガリア国立美術館(Национална художествена галерия)
ブルガリア国立美術館は1934年に設立された美術館。1946年に現在の旧王宮(1882年完成)へ移転されています。ブルガリア美術を中心に5万点以上の作品が保管されています。世界的に知られている著名な作品はありませんが、ブルガリアの芸術家作品を見たい方、王宮の雰囲気を感じたい方にはおすすめです。
6.ソフィア地域歴史博物館(Регионален исторически музей на София)
ソフィア地域歴史博物館は1928年に設立された博物館です。旧中央鉱泉浴場の建物が利用されており、12万点超のコレクションが保管されています。先史時代の発掘品、豪華な馬車の装飾、共産主義時代の展示物などが見所です。建物は1913年に建てられた歴史的建造物で、1944年に米英軍の爆撃で破壊され、その後再建されています。
その他
7.国立文化宮殿(Национален дворец на културата)
国立文化宮殿は南東ヨーロッパ最大のコンベンションセンター。第一次ブルガリア帝国の建国1300周年を記念する目的で、1978年〜1981年に建設されました。建物の前は噴水のある公園になっており、休日は数万人規模のフェスティバルをやっているのではないかと思うほど多くの人が集まります。家族や友人、カップルなどが話す目的で訪れていると思いますが、何故それほど多くの人が集まるかは謎です。なお、内部には飲食店などがあります。
■国立文化宮殿公園のベルリンの壁
8.イヴァン・ヴァゾフ国立劇場(Народен театър Иван Вазов)
イヴァン・ヴァゾフ国立劇場は1907年に開館したブルガリア最古の劇場です。ウィーン出身の建築家「フェルディナント・フェルナー(Ferdinand Fellner、1847年〜1916年)」とドイツ・ハンブルク出身の建築家「ヘルマン・ヘルマー(Hermann Helmer、1849年〜1919年)が設計を担当。
理由は分かりませんが、ソフィアで一番賑わっていると言っても過言ではないくらい人がいました。劇場前にあるベンチには多くの人が腰を掛け、劇場前ではウェディングフォトを撮影しているカップルが複数しました。さらに、夜になるとブルガリアの伝統的なダンスを踊っている集団もいました。
9.古代セルディカ遺跡(Антична комплекс Сердика)
古代セルディカ遺跡はソフィア中心部に位置する入場無料の野外博物館です。2010年〜2012年に行われたソフィア地下鉄の建設中に発見されたローマ時代の遺跡を見ることができます。無料ですが、ブルガリア語と英語で書かれた説明文があるため、観光客も遺跡について理解を深めることができます。なお、説明文を見る際はGoogle翻訳のカメラ機能を使うと、簡単に日本語に翻訳できます。
10.ボヤナ滝(Боянски водопад)
ボヤナ滝は、ボヤナ教会近くの入口から徒歩1時間ほどの場所にある滝です。森林浴が楽しめる自然豊かな山にあり、山登りを楽しみながら滝に向かうことになります。道中はあまり人に会いませんでしたが、滝周辺には多くの人がいました。帰りの道では多くの人とすれ違ったため、午後に訪れる人が多いのかもしれません。なお、基本的には現地の人向けの人気スポットという印象を受けました。人とは違った観光を楽しみたい方におすすめしたい場所になります。
※道中には白地に赤線が引いてある目印があります。
番外編
■セルディカ(Serdika)駅近くにあるソフィア像
共産主義時代(1946年〜1990年)にはレーニン像がありましたが、1991年に撤去され、2000年にこちらのソフィア像が建てられています。
■ソフィアの交通機関の決済について
写真はピンぼけしていますが、トラム内にあるタッチ決済機です。タッチ決済機能があるVISAやマスターカードを使って交通機関の料金を支払うことができます(乗車時のみタッチ)。地下鉄やバスも同様に支払うことができるため、交通機関を利用するストレスはありません。
※地下鉄の改札は右側にタッチすると、正面ゲートではなく、右隣のゲートが開きます。向かって左側の場所をタッチするようにしてください。
以上、ソフィアは観光スポットが多い都市ではありませんが、上記の通り古代から共産主義時代、現在を感じることができる魅力的な場所があります。ぜひ皆さんもソフィアを訪れてみてください。なお、今回紹介した観光スポットの場所は以下のグーグルマップを確認してください。