ウズベキスタンの青の都「サマルカンド」からタジキスタンの首都「ドゥシャンベ」までタクシー(乗り合い含む)で行こう!
サマルカンドで乗り合いタクシーに乗れず、絶体絶命?!野良のタクシーでタジキスタン国境へ、料金はいくらだった?国境からドゥシャンベ行き乗り合いタクシーの注意点とは?
中央アジア周遊を計画されている方は多いと思います。その際、サマルカンドからタジキスタンの首都「ドゥシャンベ」まで陸路で向かうことを検討されている方もいると思います。今回は筆者が陸路でサマルカンドからドゥシャンベまで行った方法、経路を記載しますので、ぜひ参考にしてください。
サマルカンドからドゥシャンベへの行き方
- サマルカンドからタクシーでタジキスタン国境へ
- タジキスタン入国後は乗り合いタクシーでドゥシャンベへ
筆者はサマルカンドからタクシー(同乗者なし)に乗り、タジキスタン入国後に乗り合いタクシーを見つけてドゥシャンベへ向かいました。サマルカンドで乗り合いタクシーに乗車するなど、別の行き方もありますが、今回は筆者の行き方を紹介します。
サマルカンドからタクシーでタジキスタン国境へ
事前に中心部などでタクシー料金(一人乗り)を確認
- ウルグ・ベク天文台近くのタクシー:5万スム(違う場所?)
- ウルグ・ベク天文台付近のバスステーション:40米ドル、もしくは50万スム
- レギスタン広場近くのタクシー乗り場:25万スム
事前にタジキスタン国境への料金を現地で確認したところ、以上の結果でした。ウルグ・ベク天文台付近に停車していたタクシーの運転手は5万スムと言っていましたが、サマルカンド側の「ペンジケント」だと勘違いしていた可能性があります。
※タジキスタン国境を説明する際、地図でタジキスタンの「ペンジケント」を指差して説明しましたが、サマルカンドとタジキスタン国境の間にも「ペンジケント」という地名があり、そこと勘違いされた可能性があります。
ウルグ・ベク天文台近くのバスステーションに行くも…
上記を踏まえ、筆者はタシケント発サマルカンド行きのバスの終点だったバスステーション(ウルグ・ベク天文台近く)に向かいました。バスステーションに到着し、駐車場を見渡すも、バスや乗り合いタクシーは見当たりませんでした。
タクシーの運転手が数名いたため、タジキスタン国境に行くバスや乗り合いタクシーはないですか?と質問するも、「ない」という返答でした。乗り合いタクシーがあるという“想定”で動いていたため、予定と違う出来事に少々戸惑いました。仕方がないのでタクシーの運転手にタジキスタン国境までの料金を聞くと、40ドルもしくは50万スムという高額な料金を吹っ掛けてきたため、ウルグ・ベク天文台付近のタクシーで値段交渉をすることにしました。
ウルグ・ベク天文台付近のタクシー運転手は20万スムと言ってきたため、前ここにいた運転手は5万スムだと言っていたと言いましたが、それはありえないという反応でした。
野良のタクシーが現れる
宿泊先のホテルの女性主人にタジキスタン行きを相談した際、困ったら戻っておいでと言われていたため、ホテルに戻って情報を整理することにしました。ホテルに向かって歩き始めたところ、野良のタクシー(白タク)運転手が「どこに行くの?」と声を掛けてきてくれました。おそらく、筆者とタクシー運転手のやり取りをどこかで見ていたのかもしれません。
野良のタクシー運転手は15万スムを提示してくれました。手持ちの現金が10米ドル札、20米ドル札、1万スム札、5万スム札しかなかったため、10米ドルと1万スムしかないと言うと、いいから乗りな!というジェスチャーをしてくれました。その他の選択肢が微妙だったこと、今後を見据えて早めに出発したかったことから野良のタクシーに乗車(1人で)することにしました。
※写真はウルグ・ベク天文台付近
野良のタクシーでタジキスタン国境へ
■午前9時45分頃にタジキスタン国境に向けて出発
午前9時45分頃にウルグ・ベク天文台付近を出発。野良のタクシーだったため少々不安でしたが、30代くらいの男性運転手はウズベク語で街の名前を教えてくれるなど、筆者を楽しませようとしてくれていました。さらに驚いたことは、ブドウ畑横に車を停車させ、畑の関係者に交渉してブドウ1房をプレゼントしてくれたことです。砂埃をドライバーがくれた水で落とし、食べたブドウの味は甘酸っぱく、今まで食べたブドウで一番思い出深く美味しかったです。
■午前10時50分頃にタジキスタン国境に到着
ブロッコリー、トウモロコシ畑などを横目に走り続け、タジキスタン国境には午前10時50分頃に到着しました。ブドウをプレゼントしてくれるなど、筆者を楽しませようとしてくれた姿勢が嬉しかったため、チップで5万スムを手渡しました。結局、タクシー運転手には10米ドル、16万スムを支払いました。
ウズベキスタン出国、タジキスタン入国について
■ウズベキスタン出国、タジキスタン入国審査について
ウズベキスタン出国は、質問なしで「顔の撮影のみ」でした。
タジキスタン入国は、質問や顔の撮影はありませんでした。
※写真はタジキスタンの入国ゲート付近
■タジキスタン入国時の注意点
タジキスタンはパスポートコントロールを強制的に通ることなく入国が可能です。そのため、うっかり密入国になってしまう可能性には注意が必要です。
タジキスタンのパスポートコントロールは、ウズベキスタン出国手続きをした建物を抜けた場所の右側にある小屋のような建物(階段を上がる必要あり)です。なお、筆者が行った際は並んでいる人がおらず、係員もいませんでした。数分待ったところ、係員が現れてスタンプを押してくれました。
独裁国なのにこんな管理で良いのだろうか。
※こちらの国境ではタジキスタンの入出国カードをもらうことができませんでしたが、出国時に入出国カードを持っていなくても問題ありませんでした。
乗り合いタクシーでタジキスタンの首都「ドゥシャンベ」へ
入国ゲート通過後、ドライバーに話し掛けられる
タジキスタン入国後のゲート(※写真左中央奥)をくぐった際、ドゥシャンベ行きの乗り合いタクシーのドライバーに声を掛けられました。料金は20米ドルもしくは220ソモニ(約3000円)。事前に調べていた価格くらいだったため、20米ドルを渡し、20ソモニ返金してもらうことで交渉が成立しました。
車はステーションワゴンタイプのシボレーで、4人の乗り合いタクシー(助手席、後列3人)でした。最後の1人が見つかるまで20〜30分待ちましたが、待っている間は写真の子犬と遊んでいました。
座席交渉はしよう
筆者が交渉成立した際、助手席及び後列の端に乗客が座っていました。最後の1人が見つかり、車に乗り込む際、筆者が真ん中に座る雰囲気になったため、窓側でないのなら料金を安くしてくださいと交渉しました。1人の乗客は200ソモニでお釣りをもらっていたため、乗客で筆者が一番料金を支払っている状況でした。すると、運転手が乗客に何かを言い、後列の窓側に座ることができました。
今後交渉する方は、交渉時に助手席もしくは窓側に座らせて欲しいと伝えておいた方が良いと思います。
国境付近を出発し、ドゥシャンベへ(1回目の休憩まで)
■午前11時55分頃に出発
タジキスタンは中央アジア及び旧ソ連圏の最貧国と言われていますが、幹線道路はきちんと舗装されており、道路がボコボコしているといったことはありませんでした。国境付近の街「ペンジケント」中心部は商店が建ち並び、多くの人が街に出ていたのが印象的でした。畑や質素な建物群、学校帰りの子供達を眺めながら車は進み、13時25分頃に1回目の休憩ポイントに到着しました。
■1回目の休憩ポイント
売店や飲食店が数件あるエリア(地図)で1度目の休憩を行いました。クルミや白い乳製品?などが多く売られておりクルミのようなものや白い乳製品?などが目立っていました。
1回目の休憩後、ドゥシャンベへ
■13時45分頃に出発
1回目の休憩後の景色は、鉱物系の採取場?や渓谷などを通る道になり、特に山小屋で見る石造りの家が印象に残りました。タジキスタンでも生活の厳しいエリアにある建物だと思われます。
■2回目の休憩ポイントに到着
15時30分頃に2回目の休憩ポイント(付近の地図)に到着。謎でしたが、ドライバーはこちらで洗車を依頼していました。写真左の左側にベンチがあり、右側には商店が1件だけありました。基本的には洗車待ちといった状況でした。
■いよいよドゥシャンベへ
15時50分頃に出発し、ドゥシャンベには16時20分頃に到着しました。到着した場所はドゥシャンベ北部の「АЗС Allat(地図)」というガソリンスタンド付近でした。
筆者は宿泊地の「Safir Hotel」まで観光がてら歩いて向かうことにしました。「Rudaki Avenue」を歩きましたが、通りにはタジキスタンの歴史上の人物などの絵などがあり、1時間半ほどの道のりも苦にはなりませんでした。
時系列を整理すると、以下のようになります。
- サマルカンドを出発:9時45分頃
- タジキスタン国境に到着:10時50分頃
- タジキスタン国境を出発:11時55分頃
- ドゥシャンベに到着:16時20分頃
料金はチップ込みで合計約5000円になりました。詳細は以下の通りです。
- サマルカンド⇒タジキスタン国境:10米ドル+1万スム+チップの5万スム(約2200円)
- 国境⇒ドゥシャンベ:20米ドル(20ソモニの返金あり)※約2800円
最後に
今回はサマルカンドからドゥシャンベへ乗り合いを含むタクシーで行った筆者の経験談をお伝えしました。料金については値切る余地(特に国境⇒ドゥシャンベ間)があったと思いますが、妥協できる金額であれば値切る努力より、スムーズな移動を優先した方が良いと思います。
以上、サマルカンドからドゥシャンベに向かう一つの案として皆さんの参考になれば嬉しいです。