スウェーデン第2の都市「ヨーテボリ」は、美しい港町として知られ、歴史的建築と自然が調和した魅力あふれる観光地です。
17世紀に築かれた要塞や、街の中心にそびえる大聖堂など、街の随所にスウェーデンの歴史と文化を感じられる名所が点在しています。また、近代的な高層ビルや緑豊かな公園、芸術を感じられる劇場や博物館も充実しており、初めて訪れる旅行者からリピーターまで楽しめる都市です。
こちらの記事では、ヨーテボリで特におすすめしたい観光スポットを10カ所厳選して紹介します。ヨーテボリは歴史と自然、そして北欧らしい洗練された街並みが体感できる都市だと思います。旅行を計画されている方はぜひ参考にしてください。
ヨーテボリのおすすめ観光地
1. グスタフ・アドルフ広場(Gustaf Adolfs Torg)
グスタフ・アドルフ広場(Gustaf Adolfs Torg)は、ヨーテボリ中心部に位置する広場。広場中央には、17世紀にヨーテボリの街を建設したスウェーデン国王「グスタフ2世アドルフ」の像が立っています。広場には市庁舎、旧証券取引所など重厚な建物が並び、行政の中心地としての趣を感じさせます。ヨーテボリらしい景観が広がるこの広場は、観光ルートに加えておきたい定番スポットです。
2. スカンセンクローナン(Skansen Kronan)
スカンセンクローナン(Skansen Kronan)は、ヨーテボリのハガ地区の南側、小高い丘の上に建つ17世紀の要塞。スウェーデンとデンマークが争っていた時代に、敵の侵入を防ぐ目的で建設されました。厚い石造りの壁と屋根の上に飾られた王冠が特徴。丘の上からヨーテボリ市街を一望できるため、人気の観光スポットになっています。筆者が訪れた際は改修工事のため内部見学不可でした。
3. ヨーテボリ美術館(Göteborgs konstmuseum)
ヨーテボリ美術館(Göteborgs konstmuseum)は、ヨーテボリ中心部・ゴータ広場に位置する1925年に開館した美術館。19世紀末から20世紀初頭にかけての北欧絵画が充実しており、フォルステンベルク夫妻のコレクションを展示する特別ギャラリーが見所。レンブラント、ゴッホ、モネ、ピカソなど著名画家の作品に加え、現代アートなども楽しめます。周囲には劇場や公園もあり、文化散策の拠点としてもおすすめのスポットです。
4. トレードゴーズ公園(Trädgårdsföreningen)
トレードゴーズ公園(Trädgårdsföreningen)は、ヨーテボリ中心部に位置する19世紀半ばに造園された都市公園。広々とした芝生や並木道、装飾的な花壇が点在し、散策やピクニックにぴったりの癒やし空間となっています。市内中心部から徒歩圏内でアクセスも良好。自然、歴史、文化が融合したこの公園は、ヨーテボリ観光でぜひ立ち寄りたいスポットのひとつです。なお、綺麗ではありませんが、無料のトイレが利用できる点もポイントです。
- トレードゴーズ公園の噴水
- トレードゴーズ公園のトイレ
5. ストラ劇場(Stora Teatern)
ストラ劇場(Stora Teatern)は、ヨーテボリ中心部の文化地区に位置する1859年に開館した劇場。新古典主義、ルネサンス様式が融合した外観が特徴。かつてはオペラやバレエの拠点として活躍し、現在はリニューアルを経て、音楽、舞踏、演劇、トークイベントなど多彩な公演が行われる多目的文化施設へと変化しています。歴史と現代が共存する、ヨーテボリを代表する観光スポットの一つです。
6. ユッシ・ビョルリング広場(Jussi Björlings plats)
ユッシ・ビョルリング広場(Jussi Björlings plats)は、ヨーテボリ・オペラハウス(Göteborgsoperan)横に位置する広場。20世紀を代表するスウェーデンのテノール歌手、ユッシ・ビョルリング(1911〜1960年)が名前の由来。ベンチに座りながらイェータ川(Göta älv)の景色を眺めるのがおすすめです。なお、広場にはヨーテボリ・オペラハウスがあるほか、イェータ川近くにはエーヴェルト・トーブ像(Staty av Evert Taube)があります。
- ヨーテボリ・オペラハウス(Göteborgsoperan)
- エーヴェルト・トーブ像(Staty av Evert Taube)
7. ファッティグフース川(Fattighusån)
- ファッティグフース川(Fattighusån)
- ストラ・ハムン運河(Stora Hamnkanalen)
ファッティグフース川(Fattighusån)は、ヨーテボリ中心部を静かに流れる運河で、市内を彩る水辺景観の一部として親しまれています。その名はかつて近くに存在した「貧民院(Fattighus)」に由来し、歴史的背景を感じさせるスポットでもあります。運河(ストラ・ハムン運河含む)は、イェータ川と接続しながら市内を東西に横断し、散策路や橋が整備されているため、観光や散歩に適した静かなエリアを形成しています。観光名所としては派手さはないものの、ヨーテボリの魅力を感じられる場所であり、都市と自然が調和した魅力的な水辺スポットです。
8. カーラタワー(Karlatornet)
カーラタワー(Karlatornet)は、ヨーテボリに建つ地上74階、高さ約246メートルの超高層ビル。米国の建築事務所「SOM」が設計を担当。2024年に完成し、住宅やホテル、レストラン、オフィス、展望台などを備える複合施設として注目を集めています。69階には「ヨーテボリ・ビュー」と呼ばれる展望フロアが設けられ、街や港を一望できる絶景スポットとして2026年夏の一般公開が予定されています。
9. ヨーテボリ大聖堂(Göteborgs domkyrka)
ヨーテボリ大聖堂(Göteborgs domkyrka)は、17世紀からの歴史を持つ大聖堂。1番目、2番目に建てられた大聖堂は火事で焼失し、現在の建物は1815年に完成した新古典主義様式のもの。内部は金箔装飾の祭壇、17〜18世紀の聖具、パイプオルガンなどが見所。中心部に位置するため、アクセスも良好。無料で見学が可能です。
10. オスカー・フレドリク教会(Oscar Fredriks kyrka)
オスカー・フレドリク教会(Oscar Fredriks kyrka)は、ヨーテボリのオリーヴダル地区にある1893年に完成したゴシック・リヴァイヴァル建築の教会。設計はスウェーデンの著名建築家「ヘルゴ・ゼッテルヴァール」が担当。高さ約70メートルの尖塔はヨーテボリで最も高い教会の塔として街のランドマークになっています。美しいステンドグラスなどが見所。歴史的価値の高い建築物で、文化や歴史を感じられるスポットとしておすすめです。
最後に
ヨーテボリは、観光スポット同士の距離が比較的近く、街歩きがしやすいのも魅力の一つです。市内中心部を巡るだけでも、要塞や大聖堂といった歴史的建造物から、緑豊かな公園、アートあふれる劇場や教会まで、バラエティに富んだ景観が楽しめます。
トラムやバスといった公共交通も整備されており、移動もスムーズ。短期間の滞在でも効率よく観光ができる都市です。また、近年は港エリアの再開発や高層ビルの建設が進み、伝統と現代が共存する街として新たな魅力を放っています。
今回紹介した観光スポットを巡れば、ヨーテボリの多面的な表情を味わえると思います。季節ごとに異なる表情を見せる街をぜひ訪れてみてください。
なお、今回紹介した場所は以下のグーグルマップで確認してください。