ポーランドの首都「ワルシャワ」は、歴史と文化が息づく街でありながら、近年はファッションとショッピングの注目エリアとしても急成長しています。本記事では、ポーランド発の実力派ブランド6つと、ワルシャワの人気ショッピングスポット4つ、計10カ所を厳選して紹介します。
伝統と革新が融合したブランドは、地元の職人技やデザインセンスが光り、他にはない個性あふれるアイテムが揃います。ズウォテ・タラシ、エレクトロルニア・ポヴィシレといったショッピングモールでは、国際ブランドから地元ブランドまで幅広く展開されており、ショッピングもグルメも楽しめるスポットです。
歴史的な通りであるノヴィ・シフィアットやクラコフスキェ・プシェドミェシチェも含め、観光のついでに立ち寄りたい魅力的なエリアを網羅。ぜひ本記事を参考に、ワルシャワでしか味わえないショッピング体験をしましょう!
ブランド本店
1. ハヴロット(HAWROT)
ハヴロット(HAWROT)は、ポーランド出身のファッションデザイナー、ヨアンナ・ハヴロット(Joanna Hawrot)が設立したブランド。ポーランドのテキスタイルアートに根ざしつつ、日本の着物文化やミニマリズムから着想を得た独自の「ウェアラブルアート」を展開しています。
・大阪で展覧会を開催
作品はパリ、東京、ニューヨークなど国際的な都市で発表され、テキスタイルと構築的フォルムを融合した芸術性が高く評価されています。日本では大阪・大丸心斎橋店で展覧会「ハヴロット:ウェアラブルアート-見えざる糸」(2025年5月31日〜6月24日)が開催されるなど、一定の支持を受けています。価格帯はシルク製の袴パンツが約7万円、シルク製のシャツが5.6万円、ポリエステル製のジャケットが5.6万円ほどです。
2. コレヴィンスキ(CHOLEWIŃSKI)
コレヴィンスキ(CHOLEWIŃSKI)は、ワルシャワ発のレザーブランド。1982年にヤン・コレヴィンスキ氏が創業。創業以来、最高品質の天然レザーを用いてバッグや財布、ベルトなどを製作。伝統的な職人技と最新のファッショントレンドを融合し、実用性と美しさを兼ね備えたデザインが特徴です。
・手に取りやすい価格!
価格帯はハンドバッグが2万円前後、財布は8000円前後で、手に取りやすい価格になっています。手頃なレザー製品が欲しい方、ワルシャワ発のお土産を探している方などにおすすめしたいブランドです。
※写真はKrakowskie Przedmieście 14の店舗。
3. リルー(Lilou)
リルー(Lilou)は、マグダレナ・ムッソン=レスタンが2008年に設立したジュエリーブランド。2009年にモコトフスカ通りに本店を出店、2012年にフランス・パリのサンジェルマン通りにも進出しています。特許を取得した可愛らしいユニークなデザインが特徴です。
・贈り物に最適!
価格帯は14金ネックレスが約7万円、14金ブレスレットが約6万円、金メッキのネックレスやブレスレットは1万5000円以下で購入できる商品が多い印象です。ブレスレットやペンダントなどに名前やメッセージを刻印できるため、贈り物に最適です。
4. マルル(MARLU)
マルル(MARLU)は、ポーランド・ワルシャワ発の女性向けブランド。元々は創業者の母親が立ち上げた縫製工房を、娘のウラとマルタの姉妹が引き継ぎ、ブランドを発展させました。クリエイティブディレクターのウラはフィレンツェのPOLIMODA出身です。
・立体感のあるデザインが特徴
展開する服は立体感と存在感のある「建築的シルエット」が特徴。参考価格はウールジャケットが約8万5000円、スカートが約6万円、ブラウスが約1万5000円。洗練されたエレガンスを求める大人の女性などにおすすめのブランドです。
5. ローザ(ROSA)
ローザ(ROSA Chains)は、ワルシャワ工科大学建築学部出身のアニェシュカ・ローザ(Agnieszka Rosa)が2012年に設立したジュエリーブランド。建築的な発想からジュエリーをデザインし、伝統工芸と現代的フォルムを融合したアクセサリーを展開。2020年にはElle Style Awardを受賞するなど、国内外で高く評価されています。
・商品名にFuji、Sakura?
なお、商品名にFuji、Sakura、Nami、Hana(花)などが入れられており、日本的要素からデザインの着想を得ています。価格帯は14金ネックレスが約20万円、14金リングが約16万円、真珠と14金イヤリングが約7万円。個性とエレガンスを求める人におすすめのブランドです。
6. ゾゾ・デザイン(ZoZo Design)
ゾゾ・デザイン(ZoZo Design)は、ポーランド発のジュエリーブランド。幾何学的モチーフや直線・円を基調としたものなどミニマルで現代的なフォルムが特徴。使用されている素材はシルバー925、14金など。価格帯はシルバー925のブレスレットが約1万3000円、シルバー925製金メッキのネックレスが約2万5000円、14金ネックレスが約15万5000円。スタイリッシュに着けられるモダンなフォルムのアクセサリーが欲しい方におすすめです。
おすすめの買い物スポット
7. ノヴィ・シフィアット(Nowy Świat)
ノヴィ・シフィアット(Nowy Świat)は、17世紀に誕生し、19世紀には洗練されたネオクラシック建築が並ぶ高級商業地区として発展。戦後に復元され、現在はギフトショップや書店、スーパーマーケット、カフェ、レストランが軒を連ねる歩行者天国として多くの人が行き交っています。
また、ノヴィ・シフィアットの延長線上にあるクラコフスキェ・プシェドミェシチェ(Krakowskie Przedmieście)には、エルメス(※写真右)、ブルネロクチネリなどのブティックがあります。両通りとも歴史的建造物とモダンな施設が調和しており、観光・買い物・散策が楽しめるワルシャワ随一の名所になっています。
8. ヴィトキャク・デパートメントストア(Vitkac Department Store)
ヴィトキャク・デパートメントストアは、ワルシャワ中心部のブランカ通りにある2011年に開業した高級デパート。店舗名は20世紀ポーランドの芸術家「Witkiewicz(ヴィトカチ)」に由来し、高級と文化性の融合を象徴しています。ルイ・ヴィトンやディオール、グッチ、フェンディなどのブランドのブティックが入っている点が特徴です。
■展開ブランドの一部
・Alexander McQUEEN | ・ISABEL MARANT |
・BALENCIAGA | ・JIL SANDER |
・BALMAIN | ・JIMMY CHOO |
・BOTTEGA VENETA | ・KENZO |
・BURBERRY | ・LOEWE |
・Chloé | ・LOUIS VUITTON |
・DIOR | ・Maison Margiela |
・DOLCE&GABBANA | ・MARNI |
・DRIES VAN NOTEN | ・MONCLER |
・FENDI | ・SAINT LAURENT |
・FERRAGAMO | ・STONE ISLAND |
・GIVENCHY | ・TORY BURCH |
・GUCCI | ・VERSACE |
9. ズウォテ・タラシ(Złote Tarasy)
ズウォテ・タラシ(Złote Tarasy)は、ワルシャワ中央駅に隣接するショッピングモール、オフィスビルなどが入る複合施設。2007年に開業し、「波打つガラス屋根」が特徴。ショップは200店舗以上で、ZARA、H&M、RESERVED、VICTORIA’S SECRETなどのほか、家電量販店、カルフール(スーパーマーケット)、ハードロックカフェなどがテナントとして入っています。ポーランド屈指の商業施設で、交通の便も良いため、観光客・地元客に支持される人気の買い物スポットです。
10. エレクトロルニア・ポヴィシレ(Elektrownia Powiśle)
エレクトロルニア・ポヴィシレ(Elektrownia Powiśle)は、ポヴィシレ(Powiśle)地区にある石炭火力発電所をリノベーションし、2020年に開業した複合施設。元の天井、鋼鉄構造などの工業的魅力を残しつつ、近代的なオフィス棟、ホテル、賃貸アパートメントも併設されています。
ショップはCOS、Porsche Store、Urban Outfittersなどが入っています。多国籍フードが楽しめる「Food Hall」が入っている点もポイント。おしゃれなトイレが無料で利用できるため、ワルシャワ観光では押さえておきたい買い物スポットです。
最後に
ワルシャワでのショッピングは、単なる買い物にとどまらず、その街の文化に触れる貴重な体験でもあります。ハヴロット(HAWROT)やリルー(Lilou)、ローザ(ROSA)など、ポーランド発のブランドはデザイン性や品質に優れ、現地でしか手に入らない特別感があります。
また、ズウォテ・タラシ(Złote Tarasy)、エレクトロルニア・ポヴィシレ(Elektrownia Powiśle)のようなショッピングセンターでは、ファッションからグルメ、ビューティーまで一日中楽しむことができ、観光の合間の立ち寄りスポットとしても最適です。さらに、ノヴィ・シフィアット(Nowy Świat)を歩けば、買い物と同時に街並みや建築美も堪能できます。
本記事で紹介した10カ所は、いずれもワルシャワの魅力を凝縮した場所ばかり。旅の思い出に残る一品を探しに、ぜひあなたもワルシャワの街へショッピングに出かけてみてはいかがでしょうか。
なお、今回紹介した場所は以下のグーグルマップで確認してください。