ビルニュス観光スポット10選|世界遺産の旧市街&ウジュピス共和国をめぐる旅

ビルニュス

リトアニアの首都「ビルニュス」は、中世の面影を色濃く残す旧市街と、芸術と自由の精神が息づく個性豊かなエリアが共存する魅力的な都市です。

旧市街は世界遺産にも登録されており、歴史的建築や宗教施設が点在し、街歩きだけでも充実した時間が過ごせます。また、アートとユーモアに満ちた「ウジュピス共和国」など、他のヨーロッパ都市にはないユニークな見所も多数あります。この記事では、ビルニュスのおすすめ観光スポットを厳選して紹介します!

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世界遺産「ビルニュス歴史地区」

ビルニュス歴史地区(Vilnius Historic Centre)は、リトアニアの首都「ビルニュス」の旧市街を中心としたエリアで、1994年にユネスコの世界遺産に登録されています。

中世から発展したこの地区は、ゴシック、ルネサンス、バロック、新古典主義といった多様な建築様式が調和し、ヨーロッパでも有数の美しい旧市街として知られています。特にビルニュス大聖堂、ゲディミナス塔など歴史的建造物が密集し、石畳の通りや広場が当時の面影を残しています。

おすすめの観光スポット

1. 市庁舎広場(Rotušės aikštė)

市庁舎広場はビルニュス旧市街の中心に位置し、中世から商業と行政の中心として機能してきた歴史ある広場です。貴族の館やギルド会館などが建ち並ぶ広場では、かつて公開処刑なども行われていました。

・市庁舎が広場の象徴

広場中央に建つ市庁舎は、15世紀に建設され、現在の新古典主義建築の建物は1785〜1799年に再建されたものです。現在、広場は文化イベントや展示会が開催される会場として利用されています。

アクセス:ビルニュス中央駅から徒歩14分(地図
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2. ビルニュス大聖堂(Vilniaus arkikatedra)

ビルニュス大聖堂は、13世紀に建てられた教会を起源に持つカトリック大聖堂。13世紀にリトアニア大公「ミンダウガス」がキリスト教に改宗し、最初の教会がこの地に建立されたという説があります。

・新古典主義建築の外観が特徴

現在の建物は18世紀末に再建されたもので、新古典主義建築の立派な外観と白い柱廊が特徴です。装飾が美しい聖カジミエル礼拝堂などが見所。隣接する独立した鐘楼も印象的。宗教的にも文化的にも非常に重要な建築物であり、多くの観光客が訪れる人気スポットです。

開館時間:7:00〜18:00(日曜日は19:00まで)
料金:無料(※鐘楼は有料)
住所:Šventaragio g., Vilnius, 01143 Vilniaus(地図
アクセス:市庁舎広場から徒歩12分

3. リトアニア国立博物館(Naujasis arsenalas)

リトアニア国立博物館は、リトアニアの歴史と文化を体系的に展示する国立の主要博物館。写真はその本館の一つ「新兵器庫(Naujasis arsenalas)」。16世紀、リトアニア大公ジグムント2世アウグストの私邸として利用されていた建物で、その後は武器庫などとして利用され、現在は博物館になっています。先史時代から20世紀初頭までのリトアニアの政治・文化・社会に関する展示が並び、民族衣装や日用品などの民俗資料が充実しています。そのため、リトアニアの歴史に興味がある方には必見のスポットです。

開館時間:臨時休業中
住所:Arsenalo g. 1, Vilnius, 01143 Vilniaus(地図
アクセス:市庁舎広場から徒歩14分
公式サイト:https://lnm.lt/en/museums/the-new-arsenal/
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4. ゲディミナス塔(Gedimino pilies bokštas)

ゲディミナス塔は、ビルニュス旧市街を見下ろすゲディミナスの丘の上に立つ、中世の城郭の遺構です。14世紀初頭にリトアニア大公「ゲディミナス」が築いた要塞の一部で、現在残るレンガ造りの塔は15世紀に再建されたものです。塔の内部は博物館として整備され、城の歴史やビルニュスの発展を学ぶことができます。丘の上からは旧市街やネリス川、ビルニュスの街並みを一望でき、人気の撮影スポットにもなっています。歴史と絶景を同時に楽しめる名所です。

開館時間:10:00〜20:00
料金:8ユーロ(博物館)※丘の入場は無料
住所:Arsenalo g. 1, Vilnius, 01143 Vilniaus(地図
アクセス:市庁舎広場から徒歩20分

5. リトアニア大公宮(Nacionalinis muziejus Lietuvos Didžiosios Kunigaikštystės valdovų rūmai)

リトアニア大公宮は、中世から18世紀にかけて存在したリトアニア大公の宮殿を復元・再建した博物館です。もともとはゲディミナス王朝の居城として13世紀に建てられ、文化・政治の中心地でしたが、その後のロシアによる侵攻などで荒廃し、1801年に建物は解体されました。2002年に宮殿の再建が始まり、2018年に全てのブロックが開館しています。館内では、リトアニア大公国の歴史、建物について知ることができるほか、再現された宮殿の間などを見学することができます。

開館時間:10:00〜18:00(金・土・日は20:00まで)
料金:16ユーロ(毎月最終日曜日は入場無料)
住所:Katedros a. 4, 01143 Vilnius(地図
アクセス:市庁舎広場から徒歩13分
公式サイト:https://www.valdovurumai.lt/en/
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6. 夜明けの門(Aušros vartai)

夜明けの門は、ビルニュス旧市街の南端に位置する16世紀初頭に建てられた城門。旧市街にあった9つの門の内、現存する唯一の門。当初は防衛のために造られましたが、現在は宗教的な巡礼地としても知られています。門の上部にある礼拝堂には、「奇跡を起こす聖母マリアのイコン」が安置されており、通り過ぎる際に十字を切っていた人を何人も見かけたのが印象的でした。門の外観も美しく、旧市街観光の出発点として人気の高いスポットです。

住所:Aušros Vartų g. 14, Vilnius, 01303 Vilniaus(地図
アクセス:ビルニュス中央駅から徒歩9分

7. 聖カジミェシュ教会(Vilniaus Šv. Kazimiero bažnyčia)

聖カジミェシュ教会は、1604〜1618年に建設されたビルニュスで最も古いバロック様式の教会。ポーランド=リトアニア共和国の守護聖人・聖カジミェシュに捧げられた教会で、イエズス会によって建てられました。ファサードには優美なバロック装飾が施されています。

開館時間:11:00〜19:00(日曜日は8:00〜19:00)※土曜日は休館日?
料金:無料
住所:Didžioji g. 34, Vilnius, 01128 Vilniaus(地図
アクセス:市庁舎広場からすぐ
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8. ビルニュス・ゲットー(Vilnius Ghetto)

ビルニュス・ゲットー(Vilnius Ghetto)は、ナチス・ドイツ占領下の1941年から1943年にかけて、ビルニュス旧市街に強制的に設けられたユダヤ人隔離区域です。当時ビルニュスには約6万人のユダヤ人が住んでおり、「北のエルサレム」とも呼ばれていましたが、ゲットーの設置とともに多くの人が迫害・虐殺されました。

ゲットーは「大ゲットー」と「小ゲットー」に分けられ、極度の過密と劣悪な生活環境の中で多くの人々が命を落としました。現在、この悲劇の記憶を伝える記念碑や説明板が旧市街各所に設置されています。歴史的な背景を学ぶことも大切ですが、筆者はゲットーの街並みを見て訪れて良かったと感じました。そのため、おすすめの観光スポットとして紹介しています。

アクセス:市庁舎広場からすぐ(地図

9. ビルニュス防衛壁要塞(Vilniaus gynybinės sienos bastėja)

ビルニュス防衛壁要塞は、ビルニュス旧市街の南東部に位置する16世紀初頭に建てられた防衛施設。モスクワ大公国などからの攻撃に備えて建設され、半円形のバスティオン、地下通路、大砲用の砲台などを備えていました。現在は軍事博物館として公開されており、中世から近世にかけての武器、鎧、城壁の構造などが展示されています。

開館時間:10:00〜18:00(月曜日は定休日)
料金:6ユーロ
住所:Bokšto g. 20, Vilnius, 01126 Vilniaus(地図
アクセス:市庁舎広場から徒歩8分
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10. ウジュピス共和国(Užupis)

ウジュピス共和国(Užupis)は、ビルニュス旧市街の東側、ヴィルネレ川を越えた先に広がる芸術家の街で、1997年に「独立」を宣言したユニークなエリアです。正式な国家ではないものの、大使館や憲法、旗、通貨などを持ち、芸術と自由を重んじる精神が息づいています。

・街の見所は?

かつては老朽化した住宅が多く治安も悪かった地域ですが、現在はギャラリーやカフェ、アート作品が点在し、創造的な雰囲気に溢れています。特に多言語で掲示された「ウジュピス憲法(日本語あり)」や「ウジュピスの天使(※写真中央)」などが見所。自由と表現を体感できる、ビルニュスでも特に個性的なスポットです。

アクセス:市庁舎広場から徒歩10分(地図

番外編・最後に

■リトアニア共和国大統領府(LR Prezidento kanceliarija)

リトアニア共和国大統領府は、リトアニア大統領の公邸および執務場所です。ビルニュス旧市街に位置し、国の政治の中枢として機能しています。

■3本の十字架(Trys kryžiai)

3本の十字架は、ゲディミナス塔の東側の丘に位置する白い十字架のモニュメント。ソ連時代の1950年に取り壊され、リトアニア独立運動中の1989年に再建されています。現在は市街地を一望できる人気の展望スポットになっています。

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最後に

ビルニュスは歴史と現代文化が美しく融合した街であり、今回紹介した10の観光スポットはその多様な魅力を象徴しています。

世界遺産の旧市街には中世からの建築物が数多く残り、宗教や政治、芸術の歴史を感じられる場所が点在しています。また、ウジュピス共和国のようなユニークなエリアでは自由な創造性や独自の文化を体験でき、ビルニュスの多面性を実感できます。

石畳の路地を歩きながら、過去と現在が息づく街並みを堪能し、豊かな歴史と人々の暮らしに触れることで、旅の思い出はより深いものになると思います。ぜひ、こちらの記事を参考にビルニュス観光を計画してみてください。

なお、今回紹介した場所は以下のグーグルマップで確認してください。

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