セント・トーマス島(Saint Thomas)はカリブ海に位置するアメリカ領ヴァージン諸島(Virgin Islands of the United States)の島。
人口は5万人超、面積は80.7km²で北海道・礼文島とほぼ同じ規模。カリブ海クルーズの定番寄港地になっており、米国本土のみならず世界中から多くの観光客が訪れています。
カリブ海特有の美しいビーチや免税ショッピングを売りにした観光が主要産業であり、中心都市の「シャーロット・アマリー(Charlotte Amalie)」にはルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)など高級ブランドのブティックがあります。
今回は、セント・トーマス島にある高級ブランド店のほか、島の歴史やアクセス方法なども合わせてお伝えします。
「シャーロット・アマリー」の高級ブランド店について
セント・トーマス島の中心都市「シャーロット・アマリー(Charlotte Amalie)」にあるマリーナ「ヨット・ヘイブン・グランデ(Yacht Haven Grande)」には、ブルガリ(BVLGARI)、グッチ(GUCCI)、ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)などがブティックを展開しています。
セント・トーマス島での買い物は免税(限度額1600ドル)となり、米国本土や日本などと比べ、高級ブランド品などは安く購入することができます。
そのため、「免税天国」とも呼ばれ、世界でもトップ10に入るショッピングエリアとして評価されており、買い物を最大の目的して多くの観光客が島を訪れています。
展開しているブランド数は少ないものの、宝石店「Diamonds International」のほか、ビーチ・リゾート系ウェアを手掛けるショップなども入っており、高級ブランド以外のショッピングも楽しめる場所になっています。
■ブランド一覧(ヨット・ヘイブン・グランデ)
- べべ(bebe)
- ビーシービージーマックスアズリア(BCBGMAXAZRIA)
- ブルガリ(BVLGARI)
- コーチ(COACH)
- グッチ(GUCCI)
- ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)
- サルヴァトーレ・フェラガモ(Salvatore Ferragamo)
- トミーヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)
セント・トーマス島の歴史について
■植民地時代以前
1493年にクリストファー・コロンブス(Christopher Columbus)が発見するまでは、紀元前1500年頃からシボネイ族(Ciboney)が居住し、その後、アラワク・インディアン(Arawak Indians)、カリブ族(Caribs)などが居住していました。
■デンマーク植民地時代(1666年~1917年)
デンマークが1666年に植民地化し、デンマーク西インド・ギニア会社を通して島をコントロールしていました。
サトウキビ生産や奴隷貿易が主要産業となり、世界最大の奴隷オークションが行われるなど奴隷貿易が活発でした。その後は、1804年の大火事や1848年に奴隷貿易が廃止された影響などから衰退していきました。
■アメリカ時代(1917年~)
1917年にアメリカ合衆国がパナマ運河防衛やカリブ海をコントロールするために、デンマークからセント・クロイ島(Saint Croix)、セント・ジョン島(Saint John)と合わせて25万ドルで購入し、アメリカ領となりました。
そして、1962年にアメリカがキューバを経済封鎖したことをきっかけに、アメリカ本土からの観光客が増加し始め、観光業が主要産業になり現在に至っています。
なお、中心都市「シャーロット・アマリー」については、デンマーク国王クリスチャン5世の王妃シャルロッテ・アマーリエ・フォン・ヘッセン=カッセル(1650年~1714年 Charlotte Amalie von Hessen-Kassel)が名前の由来になっています。
セント・トーマス島へのアクセス(空路)
■羽田・成田からのモデル路線(日本航空、アメリカン航空を利用)
フライト(乗り継ぎ2回):羽田・成田⇒ダラス・フォートワース国際空港(DFW)⇒マイアミ国際空港(MIA)⇒シリル・E キング空港(Cyril E. King Airport)
※ニューヨーク、ニューアーク、ワシントンD.C.、アトランタなどを経由すれば、乗り継ぎ1回になりますが、乗り継ぎまでの待ち時間が長くなるため、乗り継ぎ2回の方が所要時間が短くなる場合が多いです。
■航空券の料金、所要時間(目安)
航空券の料金:9万円台~(シーズンなどにより異なる)
所要時間:22時間前後(乗り継ぎ便などで異なる)
※アメリカ本土からは、ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港(JFK)、ニューアーク・リバティー国際空港(EWR)、フィラデルフィア国際空港(PHL)、ワシントン・ダレス国際空港(IAD)、シカゴ・オヘア国際空港(ORD)、シャーロット・ダグラス国際空港(CLT)、マイアミ国際空港(MIA)、ハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港(ATL)などから直行便が出ています。
最後に
セント・トーマス島は歴史的に重要な建物も多く、ユダヤ教会堂として西半球で2番目に古いセント・トーマス・シナゴーグ(Saint Thomas Synagogue)、西半球で最も古いルーテル教会であるフレデリック・ルーテル教会(Frederick Lutheran Church)、米国の国定歴史建造物である黒ひげ城(Blackbeard’s Castle)などがあります。
そのほか、デンマークの植民地支配の面影が残る建物群のほか、メーゲンズ・ベイ・ビーチ(Magens Bay Beach)など美しいビーチもあり、買い物以外でもセント・トーマス島を楽しんでください!